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耳鳴り潰し44
大雨、低気圧、動けるはずもなく。退院後最悪となる体調。どうにか最低限の家事をこなしつつ、夜勤あがりの妻にご飯を用意する。夜勤明けの妻より先に私が横になってしまう。
目が覚めてからは何かをすること、読むことを諦めて、YouTubeで期間限定配信中の黒沢清監督の映画「蛇の道」を鑑賞。続いて監督へのインタビューも。黒沢清監督の映画を観るのは随分久しぶりだ。
「名画ベスト100」という本の洋画編、邦画編が実家にあった。父はそれを参考にして映画のビデオを借りてきたり、夜中にやっているマイナーな映画を録画したりした。私と父の好みは完全に一致するわけではないが、そうした父の影響を受けてよく映画を観ていた。実家のあった市では図書館でレーザーディスクを観ることができて、それらを併用して一日三本の映画を観る生活を続けたこともあった。
だがテレビを観なくなるのと同じように、映像メディア自体から離れていくようになる。ジャニーズ枠、アイドル枠といった人々を見てしまうのが苦痛だったとか、目に入れたくない演出を見てしまったとか、そんな理由で。苦手な映像に出会う可能性から離れたくて、好みの映像からも離れてしまった。
「蛇の道」を観ながら、要は緊張感のある場面や、存在感のある役者がいればアレルギー反応は起きないのだ、と気付かされる。松田優作主演「探偵物語」でも、始めは松田優作だけ見ていればよかったのが、他のことにも目が行くようになった。第7話「裏街の女」では留置所に入れられて身動きの出来ない探偵の代わりに、倍賞美津子演じる弁護士が再登場して活躍する。治安の悪い地域に住み着く訳ありの前科者たちも、それぞれ濃い存在感を示す。
何か書くにはある程度の体力と気力が必要となる。読むのにもある程度。何も出来ない状況でも映像ならば受け入れることが出来る。苦手なものを選んでしまわないように注意が必要ではある。
エニサ・ニカイというアメリカの女性シンガーによる、エミネム「Mockingbird」のカバーを聴く。
森見登美彦「熱帯」は少ししか読み進められず。
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