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耳鳴り潰し118

 食事時のアニメ視聴は、私としては「ハイキュー!!」一本で構わないのだが、息子の一声で「桜蘭高校ホスト部」「銀魂」の視聴が続く。どちらも時代を感じさせる作りとなっている。「銀魂」第5話を観た後で「ヅラの声優は石田彰といってイケボで有名な……」と娘に話すと
「ヅラって誰?」
「桂小太郎」
「ああ、髪の長いイケメン風の人」
というやりとりが発生する。ふと感じた違和感を分析すると、おそらく今の小学校には「悪口めいたあだ名」が存在しないのだ。第五話のタイトルは「ジジイになっても名前で呼び合える友達を作れ」だった。主人公の坂田銀時が桂小太郎に向かって「ヅラ」と言い続ける意味が、子どもたちにはうまく伝わっていないのかもしれない。

 メンバーシップ「泥辺五郎応援部」開設

それに関する記事(重い内容あり)

 通常活動とは別に、メンバーシップ特典記事を書くのも習慣に取り入れていく予定。創作論やら、短編小説やら。

「発達障害考察本外伝4: 発達障害を自力で寛解した話」読了。「言葉への依存症」という概念に惹かれる。否応なく巻き込まれていく依存に抵抗するには、言葉を空っぽにすることや、吐き出すのも一つの道。

 夕方、用事があったので私一人で実家へ向かう。だいぶ気温は下がっている頃合いだと思ったら、雲一つない快晴のため西日が直に人を焼いている。以前なら自転車で十五分ほどだったはずが、三十分かかってしまう。ペースを速めようとすると危険信号が身体の中で鳴り始めていた。

 父と母は随分痩せていた。対して私は腹が出てしまっていた。運動不足と炭水化物の摂り過ぎのせいだ。安い食パンを食べ過ぎているせいだ。娘に彼氏が出来たことやら、息子と仲の良い女子の話やらはするが、それと比較して、異性と絡んだ記憶のない私が毎日子どもたちにディスられていることは話さなかった。
 私の体調のことなど話しながら、「どういう時に悪くなったか」「どういう時はしばらく良かったか」といったことについての記録として、「耳鳴り潰し」が有効であることに気付く。
 母は新聞から切り抜いた、どこかの小説の賞の募集要項を私に手渡してきた。「また前みたいに賞取ったら」という意味である。「毎日何かしら書き続けているから」といって私はその切り抜きをよく見もせずに鞄に入れた。

「種田山頭火の自由律俳句イラスト集」の表紙完成。何事も少しずつ進めていく。


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