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そら豆、蚕豆、天豆、空豆

「今年まだそら豆食べてないなぁ」と思っていたら、ひょんなことからそら豆をゲットしました。

「蚕豆、天豆、空豆」

全部そら豆のことです。
「天豆」は「てんまめ」と読むらしいですが、
それ以外は「そらまめ」と読みます。

鞘が蚕の繭に似ているから蚕豆です。
天に伸びるように育つから天豆です。
三粒入っているように見せかけて、一粒しか入っていなかったりするから「空豆」です。

そんなそら豆ですが、あの独特な匂いが苦手という人も多いですね。私も初めてそら豆の匂いを嗅いだときは、「足の裏の匂い」にしか思えませんでした。

「大人はなんでこんな臭いモノを美味しそうに食べるんだろう」
と不思議に思っていましたが、実際自分が大人になってみると、その匂いにノスタルジーさえ感じてしまうから不思議でなりません。

その匂いは、幼い頃、食卓に出された茹でたそら豆を、鼻をつまみながら箸の先でよけていたことを思い出させます。

茹でたそら豆も、もちろん美味しいのですが、なんといってもオススメなのは「焼きそら豆」です。
鞘ごとオーブンや魚焼きグリルに入れて、焦げ目がつくまで7〜8分焼けば完成です。

焦げた鞘の香りは香ばしく、中の豆は蒸し焼きにされて、ホックホクになります。
それを「あちっ、あちっ」となりながら皮をむいて、ちょこっとだけ塩を付けて、ハフハフ言いながら食べるのが、焼きそら豆の醍醐味です。

そこに冷えた瓶ビールでもあった日には、
それはもう、天にのぼるほどの幸せです。


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