なぜ忙しいときほど休息をとるべきなのか
昼飯を食う暇もないぜ!
みなさん忙しいですか?少なくともこのブログに目を通すくらいの余裕はあるけれども、基本的には忙しい日々を送っておられることでしょう。
人によっては「昼食を摂る時間もない」という方もいらっしゃるでしょう。タイパ重視、昼は完全栄養食でチャチャっとすませて仕事に邁進する、そんな毎日かもしれません。
斧は研いでいるか
木こりのジレンマという有名な逸話があります。忙しさに追われ、根本的な問題解決に手が回らない、スキルアップに時間を割けない、だからずっと忙しいまま・・・という逸話です。
スキルアップするためには、ある程度定期的に時間を確保しておきたいところです。忙しいときに、さらに追加で定期的に時間を確保するなんてことは考えられないので、「そんなことをする時間はない」となってしまうわけです。
でも、ちょっとでも時間があれば、考えることはできる。予定で埋め尽くされたカレンダーの中で、勇気をもって2時間・・・難しければ1時間・・・最低でも30分、隙間を空けてみる。そうすれば考える時間はとれますね。
考える時間があれば、中長期的な展望について思いを馳せたり、今目の前にある課題を俯瞰して眺め、根本的な対処を考えたりする端緒に立つことができます。
なので、考える時間を確保しましょう!30分ならとれるよね。以上!
・・・それでうまく行けば苦労しないですね。
様々な思考が脳裏を駆け巡る
さあ、考える時間をとることができた!考えるぞ!
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最初に「これを考えるぞ」と決めていたものを遮るように、様々な気がかりが途切れもなくついてきます。そんな経験ありませんか?私はそんなことばっかりです。
これは、「思考するぞ」モードになった瞬間、様々な気になりごとが「よーし俺のことを気にしてくれ!」と主張してくるために起こる事象です。
そして、それぞれの気がかりに優先順位がついていないために、どれから考えるのが適切かわからなくなってしまい・・・30分の思考時間は、悩みを深めるだけで終わってしまうのです。
1st Step 優先順位をつける
なので、思考に時間を確保する一歩目としてはGTDなどの手法をつかって頭の中にある気になりごとに優先順位をつけることです。優先順位をつける過程で、「これは気にしなくていいや」と気づくものもあるでしょう。
2nd Step 「考えない」時間をつくる
脳には、特に何もしていないとき、つまり「ぼーっとしているとき」に活性化する領域があります。これをデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)といいます。TMNみたいですね。
頭の中にある気になりごとの中には、内省が必要だったり長期的な展望に関わるものだったりが存在します。これらはDMNをうまく活用することで解決へのいとぐちが見つかったりします。
なので、その課題については考えないで!象のことは思い浮かべないで!わかったね!!
ってやるとそれについて考えてしまうのが人間の性。それに、「ぼーっとする」ことって、あまりいいことじゃないイメージがあります。特に現代人は四六時中情報をインプットしていないと不安になる生き物。ずっとスマホをいじったりpodcastを聴いたりしてしまう。
それだと、意識的に考えることで解決できるものはなんとかなっても、DMNを使ったほうが筋がいいものについてはなかなか考えがまとまらない、という課題にもつながっていきます。
そもそもずっと脳を使いっぱなしだと疲れる、という話もありますね。こちらの記事でも、タイパ重視でシャワー浴びながらPodcastを聴いているけど、シャワーを浴びることに集中したほうがスッキリするかも、という具体的なエピソードが紹介されています。
シャワーを浴びる、音楽を聴く、ご飯を食べる、といった日々の営みは、ついつい情報インプットをしながらの「ながら」アクションになってしまいがちです。これを「ながら」ではなく、そのものに集中する、ということを試してみる。それがDMN活用の第一歩につながります。
DMNが活用できてくると、思考がクリアになっていき、思考・判断の質が上がっていきます。
この体験があると、「ぼーっとする」ことの効能が実感できるので、今度は何かのアクションに対しての「ながら」をやめるところから一歩進んで、「ガチでぼーっとする」を試すことができるでしょう。
勇気をもってぼーっとしよう!
仕事の質を上げるためには、思考する時間が必要です。確保しましょう。
思考の質を上げるためには、思考しない時間、ぼーっとする時間が必要です。ぼーっとすることに慣れていなければ、まず「ながら」をやめるところからはじめてみましょう。
ぼーっとすることのメリットを感じたのなら・・・勇気をもって、ガンガンぼーっとしていきましょう!
そう、私がぼーっとしているのは、仕事のためなのです。致し方なくぼーっとしているのです。だから、そっとしておいてください。