春季関東大会ベストナイン2024
関東の高校野球を彩る今夏注目の9人
投手 山口幸大(白鷗大足利:右右)
捕手 小野寺応助(白鷗大足利:右右)
一塁 武田勇哉(常総学院:右右)
二塁 梅景大地(帝京2年:右右)
三塁 奈良飛雄馬(帝京:右右)
遊撃 田中陽翔(健大高崎:右左)
左翼 安部育規(帝京:右右)
中堅 生田目奏(花咲徳栄:右左)
右翼 松浦舜(白鷗大足利:右左)
※関東大会での活躍や成績を基にドラ穴独自の選出
大会総評&ベストナイン選出について
ざっくり打高投低
特に序盤戦はホームラン攻勢の試合展開が目立った春季関東大会2024。
都大会本戦で毎試合の9発を放った帝京、埼玉勢からはチーム5発の花咲徳栄と4発の昌平が、そのままの勢いを関東初戦から発揮した。
関東大会17本塁打
中盤までの13試合で17本塁打、ベスト4以降は出ていない。ベスト8で激突した帝京と花咲徳栄の一戦では、両チーム合わせて3本のホームランが飛び出している。昨年の春季関東大会は計16本塁打だ。
まったく低反発バットの影響を感じさせない点から、優勝校以外のベストナイン選出にはホームランを放った好打者を1つの条件として入れている。
そうしたなか
1本のホームランも打たれずに優勝したのが白鷗大足利だ。
関東初戦はプロ注目の清水大暉(前橋商)を攻略し、2戦目は強打の東海大相模を封じ込めた。準決勝でも噴火中の帝京打線を見事に抑えている。
チーム防御率1.75、ドラフト候補の昆野太晴と栃木大会で成長を見せた山口幸大の2枚看板でピンチを凌いだ。昆野は初戦のVS前橋商こそ力投を見せるも、全体的には本調子とは言えないマウンドが続いた。
それでも流石はプロ注目のドラフト候補、初戦から自己最速タイを記録し球場を騒然とさせた一幕もあった。
3人のキーマン
そんなエースのために気を吐いたのが、帝京打線を封じた背番号10の山口幸大だ。この2枚看板を引き立てた捕手、小野寺応助の功績も大きい。
本来は打に定評のある小野寺だが、今大会はさっぱり。それでも栃木首位打者として、1つの大きな爪痕を残している。
せっかく豪華なメンツを集めたのだから、打順を組まないのはもったいない。以下のドリーム打線には3人のキーマンがいる。
中でも一番のキーマンがラストバッターに置いた小野寺だ。左バッターが少ないため、そこを考慮した配置にも着目してくれ。
ちなみに小野寺と山口は栃木大会の優秀選手、松浦は強肩強打を誇る白鷗大足利の大型リードオフマンだ。
関東ドリーム打線を組んでみた件
1番ショート 田中陽翔(左)
大会打率.857 OPS 2.428 出塁率.857 長打率 1.571
センバツ王者の健大高崎はベスト8で惜敗したものの、チームの中で異彩な光を放っていたのが田中だ。
元から定評のあるバットコントロールに加え、今大会はパワーの成長も見せてくれた。
健大高崎では2番固定だが、このメンバーにおいては核弾頭のリードオフマンが相応しい。タイプ的には大阪桐蔭の境に近いイメージだ。
2番ファースト 武田勇哉(キーマン)
大会打率.500 OPS 1.517 出塁率.588 長打率.929
本来はスラッガーだが、今大会はチームバッティングに意識を強めた感がある常総不動の4番打者。7安打は大会トップ、茨城大会同様にド派手に打ちまくっている。
茨城大会の成績は、以下で確認してくれ。
下の動画は昨秋の関東大会でのホームランシーンだ。今大会は不発に終わったが、やはり一発が狙える点は大きい。得点圏に強く、自らのバットでもゲームを動かせる2番打者、武田がキーマンの1人目だ。
3番レフト 安部育規
大会打率.444 OPS 1.878 出塁率.545 長打率 1.333
帝京では下位固定ながらも今大会2発を叩き込んでいる「恐怖の9番バッター」だ。
成績を見ても分かる通り、4三振2ホーマーと思い切りの良いフルスイングが持ち味で高校通算14発を放っている。
4番サード 奈良飛雄馬
大会打率.500 OPS 1.883 出塁率.583 長打率 1.3
「関東の4番=東の4番」に相応しい活躍を見せた奈良飛雄馬。都大会ではチーム最多の3ホーマーを記録し、群馬に乗り込んでも2本のスタンドインと大暴れは健在だった。
この春から量産体制に入り高校通算33発、今のペースのまま行けば間違いなく東京都のホームランダービーに浮上してくる新星スラッガー。
ホームランキングを争う東京ツートップ、宇野真仁朗(早実)と高橋徹平(関東一)については、こちらの記事で確認してくれ。
5番センター 生田目奏(左)
大会打率.571 OPS 2.054 出塁率.625 長打率 1.429
帝京の奈良や安部同様、県予選で2発の本塁打を放ち開催地の群馬に乗り込んだ花咲徳栄の主軸打者。
今大会はドラフト候補の石塚裕惺が怪我により欠場したものの、花咲徳栄の選手層の厚さを改めて知らしめた1人が生田目だ。
関東初戦で魅せた満塁弾は、強烈なインパクトを残した。生田目も奈良と同じく、この春からホームラン量産体制に入っている注目スラッガーだ。
6番セカンド 梅景大地
大会打率.500 OPS 1.500 出塁率.500 長打率 1.000
今大会は優勝した白鷗大足利の篠原、あるいは常総学院の丸山など特にセカンドは名手揃いの激戦区のなか、ひときわ目を引いたのが梅景だ。
流石は厳つい帝京打線において、2年生でレギュラーを張るだけはある。コンスタントに打てる安定したバッティング技術に加え、意表をついた一発を放てるパワーも魅力だ。
今大会は6番または7番から起点となるケースが目立ったものの、その先頭打者が倒れるシーンも多かった。
この点を踏まえると、梅景のような打者を6番に置くことでチャンスをものにしやすくなる。
7番ピッチャー 山口幸大
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