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阿部葉太(横浜高校2年)


最新情報:最強スーパーシード横浜

関東王者へ死角なし

甲子園ベスト8の東海大相模を決勝で退け、ホーム開催による神奈川1位通過のスーパーシード権を獲得した横浜。

本大会の6試合で46得点、僅か3失点と投打で圧倒している。地区予選を含めたチーム打率は3割8分台を誇り、リードオフマンの阿部も二桁安打をマーク。

神奈川高校野球の伝説を残した高橋由伸の記録超えに向けて、この秋も順調な滑り出しを見せている。

打撃成績の詳細は、下部の阿部葉太:全データで確認してくれ。

初陣は山田&小川擁する農二

そんな横浜の関東初戦は、群馬2位の東農大二高だ。

早くも来年のドラフト候補に上がる長身右腕の山田琉聖がチームの要で、打ち合いになった場合は“ミスター逆境”の異名をとる小川来皇の一発も怖い。

ちなみにスーパーシードの過去10年間における成績を振り返ると、6校がセンバツ当確とされている初戦を突破。そのうち5校がセンバツで1勝以上を挙げている。

最高成績は東海大相模によるセンバツ2018のベスト4だ。

松坂以来の金字塔へ

それより時代はずっと遡るものの、今年の横浜は、松坂大輔らが築いた無敗の高校4冠再現という望みも。

当時の横浜も関東スーパーシードから神宮大会制覇を経て、伝説の快進撃を繰り広げている。

なので注目の関東初陣は、ドジャースvsヤンキースのワールドシリーズばりに熱いぞ。


第2の高橋由伸

巨人レジェンドの1人で、かつては桐蔭学園の主砲として神奈川の高校野球を大いに沸かせた高橋由伸

黄金期にあった桐蔭学園で高校1年から主軸を任され、夏の神奈川大会だけでも通算39安打をマークしたといわれている。

1学年あたり13安打の計算になるが、おそらく夏の神奈川大会における最多記録だろう。

そんな歴史的な記録を塗り替えようとしているのが、今夏の神奈川大会で異例の2年生主将として名門横浜を牽引した阿部葉太だ。



阿部葉太:プロフィール

「あべ ようた」2007年生まれ
愛知県田原市出身
田原市立東部中学校(愛知豊橋ボーイズ)
179cm84kg 右投げ左打ち
ほぼノーステップ打法
ポジション:センター
一塁到達3.81秒(秋季神奈川2023vs向上)
二塁到達7.57秒(夏の神奈川2024vs桐光学園)
夏の神奈川2024で10打席連続安打(歴代2位)

最下部のソース(情報源)一覧参照

愛知豊橋ボーイズに所属した中学時代は、夏の選手権大会ベスト8が最高成績。

それでも走攻守・三拍子揃った、ボーイズリーグ中日本選抜チームの主力メンバーとして活躍の場を広げている。

1年夏デビューにしてチーム最多安打

横浜高校に進学後は、1年生ながら夏の神奈川大会で全試合に5番センターとして出場。

惜しくも公式戦初打席初安打は逃したものの、3安打デビューを飾り一躍話題に。

@y9channel

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横浜は決勝まで駒を進めたが、全国制覇を果たすことになる慶應にミラクル大どんでん返しを喰らい敗退。神奈川の高校野球史に残るベストバウトの1つだ。

天才と称された主将の緒方漣を擁する横浜が中盤に逆転に成功したものの、最終回に慶應が試合をひっくり返す、という白熱のシーソーゲームだった。

阿部は天才緒方と並ぶチーム最多安打を稼ぎ、打率では大きく上回ったことで、この辺りから急激に注目度を高めている。

2年連続決勝敗退も神奈川安打王に

2年時の夏は、前述した通り異例の主将交代で幕を開けた、横浜にとっての神奈川大会。

しかし高校ビッグ3と称される藤田琉生、さらには同学年の中村龍之介らを擁する東海大相模が立ちはだかった。

昨年同様に決勝まで進み、当日も横浜優勢の展開だったが、またしても終盤の大どんでん返しで涙を飲んだ。

30年に1人の超逸材

それでも阿部は、東海大相模の才田和空と並ぶ神奈川大会の最多安打を記録。その歴然たる進化の過程は、まさに高橋由伸以来の大打者を彷彿とさせるものがある。

残すは高橋由伸超えのみ

この2年時の夏には、そこまで騒がれなかったが、実は10打席連続安打という驚異的な記録も残している。

内訳は4回戦vs麻溝台の最終打席(2ベースヒット)から、準決勝vs武相の1打席目(センター前ヒット)にかけて、3試合にまたがる10連続安打だ。

これは2008年に11連続安打を放った小林健太(橘学苑)に次ぐ記録で、実は阿部も麻溝台戦での死球を含めれば11連続安打をマークしている(死球の前の打席でセンター前ヒット)。

さらに、この11連続出塁は、ともにプレーした横浜の先輩・緒方漣ら4人の「12」に次ぐ神奈川歴代2位タイの記録だ。

1年生にして名門・横浜のトップに立ち、2年生で激戦区・神奈川の高校野球史に名を刻んだ阿部葉太。

まだ新チームが始動したばかりとはいえ、最後の夏には偉大な高橋由伸超えが控えている。

広すぎる守備範囲

そんな阿部の持ち味といえば、類稀なバットコントロールに引けを取らない足の速さだ。二塁到達7.5秒台は、プロ野球でもトップクラスに入る。

ちなみに快速と名手で知られる埼玉西武ライオンズの源田壮亮が、二塁到達7.50秒パ・リーグ1位(2021年シーズン)。

その記録に、まだ高校2年生にして近づけているともあれば、もはや伸び代しかない。それゆえに阿部は、守備範囲の広さにも定評がある。

高すぎる盗塁成功率

横浜は一昔前に見られた健大高崎のような機動破壊タイプではないが、やはり毎年のように走らせてもそつがないのは確かだ。

この阿部の走りを見れば一目瞭然だろう。阿部はそこまで盗塁が多い訳ではないが、失敗することも極めて少ない。

神奈川四皇の1人

ここまでは阿部葉太における夏の大会を中心に解説してきたが、実は昨秋も今春も、つまり全出場成績がエグい。

横浜=常勝軍団=当然試合数も多くなるが、そうした中でも阿部はハイアベレージを残している。

試合数や安打数で比較するなら、ドラフト2024の目玉に挙げられている石塚裕惺(花咲徳栄)やモイセエフ・ニキータ(豊川)に近い。

そして神奈川には阿部に匹敵する将来有望な超絶強打者が、少なくとも2人いる。東海大相模の中村龍之介と、武相の森山惇だ。

同じく東海大相模の金本貫汰、横浜でチームメイトの為永皓、慶應の原遼希江戸佑太郎もスラッガーの資質を有する強打者。

もっぱら阿部・中村・森山の3人と、金本ら4人のうち1人を含めた神奈川四皇を中心に今後はホームランダービーが繰り広げられるだろう。

そんな訳で、ここから先は阿部葉太の全データを見ていこう。


阿部葉太:全データ


夏の神奈川大会2023(準V)

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