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描いてきた詩

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白石壮生
白石壮生

白石壮生

つながり

つながり

秘密基地がある

お金もお菓子もテレビもゲームもない

タバコはご自由に

大人だし、それくらい分別付くでしょう

お酒を飲む量は自分で決めて

大人だし、それくらい判断できるでしょう

30年も生きれば

「こんな大人」的な人に成ってると思ってた

でも違った

まだまだ子どものままだ

大人になれ

それは、自分で家事をこなすこと

それは、自分で稼ぐこと

それは、不条理を許容すること

そ

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白石壮生

白石壮生

探そう

探そう

斜め下のディスプレイを見る視線

退院したての赤ちゃん

酒場で噛んだ諂いごと

空き缶とサラダチキンの袋

黄色い線と赤白棒

地下の天井

歩き出すちょっと前の気持ち

そこらじゅうに情緒と誕生と秩序が

言語化出来ていないだけの固まりが

何の気無しに散らかってる

偉大な自分を求める過小な自分

妙に清々しい夜

楽しみと思えない朝

顔から顔へ

正義から正義へ

探そう

誰かのエゴと

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白石壮生

白石壮生

シェアリング・エモーション

シェアリング・エモーション

怠いと思った仕事のグチとか

着飾った写真とか

カッコいいと思った音楽とか

鼻で笑った程度の動画とか

最先端の情報とか

軌道に乗ったビジネスの話とか

許せない差別とか

心に隠し持った不満とか

恥ずかしいと思っちゃう表現とか

興味も抱かなかった問題とか

知らなかった自分の偏見とか

身近な幸せとか

遠いと思っていた不幸とか

その喜びを

その怒りを

その悲しみを

決して忘れ

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白石壮生

白石壮生

閉じる

閉じる

あし

はら

むね

て

うで

まぶた

くび

あたま

こころ

のう

過去を逆さまに

記憶をかき混ぜて

誰も知らない世界に飛び込む

ほとんどが不安か恐怖か

後悔で成り立つ世界に

まぶたをあける手前

のうが起きるその瞬間から

今を与えられる

かつての世界を忘れ

背伸びをし

あくびをし

架空の今を生きる

過去を追憶し

今を忙殺し

未来を推測し

自分を模る

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白石壮生

白石壮生

日々

日々

限りのある細胞と

限りのない欲望が

わたしの世界をつくりだす

足跡に絡みつくわたしが

ギシギシでもなく

トントンでもなく

音も無くただ残る

晴れ晴れとした大雨

平凡な死体

海も見えず山も見えず

電光目下で胡座をかく

理由付け

正当化

表情に無い顔

煩わしい蚊を

スプレーで殺す

わたし以外がうるさい

朝になれ

朝になれ

ブルーライトを浴びながら

真っ暗闇の消灯

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白石壮生

白石壮生

政治や社会問題を話すことはタブーらしい

政治や社会問題を話すことはタブーらしい

会話の空気が壊れる音がする

ガラスの心臓を持ったコミュニティ

タイミングを見計らって

おおきく振りかぶって

いや、バントでも同じ

「真面目だなあ」

「起業家か政治家になっちゃえ」

レフトフライまたはピッチャーゴロ

コミュニケーション能力

目標達成能力

今日の天気は大荒れ

人身事故により死傷者多数

泣き声

知ったこっちゃない

あなたはあなた

僕は僕

分厚い壁の向こう側

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