海へ
雄勝を出てから女川を走り、石巻へ戻る道中がちょうどサンセットの時間帯に当たり、車の通りも多かったから停車する場所をためらって、結構走ってしまいましたが、そういう時に、一度止まって撮りたい世界を撮らなければ、そういうのはこの旅に限らず、常々ある事で…そういう悔いを減らしていけば、もう少し、自分の望む写真が描けるのかなと思ったりします。
石巻の海岸沿いから、日の沈む方とは逆の空を。
日の沈む方向に漁港と工業地帯。石巻は昨年に続き今年もこれて、気仙沼大島についで何度も見ることのできた景色。
これが最後の一枚。
Lomography Simple Use
Fujicolor Superia Premium 400
Ishinomaki
友人や、自分の大好きなアーティストもボランティアで現地に何度も足を運んでいます。初めて石巻へ行くと決めた時も、少しだけ連絡をとって、どこへ行ったら良いかなどの話を聞きました。石巻だけでなく、そこから宮古までバイクを走らせながら、壮大な自然の美しさと脅威を考えながら、現地にくることで初めて、あふれ出る思いもあり、この10年を歩んで来た人たちへの敬意を込めた思いが強くなるのでした。遠く離れた友人とは、またいつか再会した時に話をしたいです。
この日は、東松島に一泊し、翌日は朝から宮城オルレの奥松島コースを歩きました。フィルムはもう残っていないのでiPhoneで撮っていて、そちらはinstagramのプライベートアカウントで随時アップしていく予定になっています。
フィルムの本数を最初から決めて行ったは良いものの、日数に対し、どれくらい撮るのか、こればかりは把握しようがないものかなと思います。フィルムが余るくらい持って行って、思いっきり撮るべき旅だったと思っているのは、あくまで結果論であって、限りある本数で、どれだけ自分の心が揺さぶられた世界を映し出すことができるのかという意識で仙台へ向かったので。
思い入れのある旅というのが、2021年の一番のお気に入りの一枚を選ぶ動機になり先日終了した写真展への参加に繋がったのは大きいですが、本当はああしたかった、こうしたかったというのが、たくさん出てくるものですね。まだまだ自分には足らないものがたくさんある。それらを追い求めて、きっとまたこの地域を歩きたいです。
2021年は夏に福島も行きました。南相馬や双葉町の方も初めてでした。色々と大変な一年で、今年も大変な状況下ではありますが、その中で、めぐってきた旅する時間、大事に使えたかなと思っています。今年も、言っている間に3月がきそうですね。その時を、自分はどこで何を思いながら迎えることになるでしょう。またすぐにでも行きたいし、今年は何かしら理由を作って、足を運ぶつもりでいます。
フォトカノン戸越銀座店で開催された「PHOTO 2021」に綾里で撮影したフィルム写真で参加したのをきっかけに、フィルム写真の中で再び旅してきました。写真にうまい言葉を添えられるほど、自分は思いをはっきり書けなくて、本当は写真だけで言葉はいらなかったのかなと思いもします。ただ、これは誰かのために書いていますが、自分の作品の制作ノートにもなりうるので、以前作ったマガジンに追加しています。遡って興味を持っていただけたら、そちらもぜひ。
旅の期間中、リアルタイムであげていた記事はこちらのマガジンで。
ありがとうございました。