雨の旅、道は南へ。
魹ヶ埼灯台からバイクを停めている姉吉キャンプ場の駐車場まで戻ったのとほぼ同時に、雨がきました。荷物の雨対策等は万全の状態だけど、とりあえずはトレイル中はもって良かったです。
この日から復路。宮古市から仙台市まで徐々に南下して行く旅の後半になります。が、ここでわかったのが、道中、いくつか調べてあったキャンプ場の大半が土日のみ、平日休みという状況で、実質、テントサイトが気仙沼大島まで行かないとできないという事。元々、宮古から釜石まで走って、復路も宿に泊まる予定だったので、そこから先は結局、気仙沼大島まで一気に戻り、そこを再度ベースにするということになりました。原付バイクは乗り馴れていますが、なかなかの距離ですね。ゆっくりと旅をしたいという思いに寄り添った計画なのか、反しているのかは、欲を言えばきりがないのでなんとも言えませんが。
ただ、限られた時間の中で、できる限りいろんな事を見たり感じたりしたいという思いは常に持っておきたいです。姉吉キャンプ場を出発した後は、釜石に向かわず、一度、宮古市街地へ戻ります。この時の霧雨が中々、ヘヴィでした。そんな天候の中、なぜ足早に次の宿泊地に向かわず逆へ進んだのかというと、お昼ご飯。魚市場食堂で、再び、朝は定食を食べたのですが、海鮮丼をどうしても食べたくて。
写真はないのに食べてる話ばっかり書いていますが、重茂半島にも物産店があります。そこには、なんとワカメソフトクリームというのがありまして、ワカメのパウダーがかかっている、とてもユニークな味のするソフトクリームでした。ここで本州の最東端で取れた海産物、と言っても、旅の工程上、加工物しか買えませんが、缶詰や茎わかめなどを調達して行きました。
どこに行っても基本的に海産物は価値ある食材なので、それ相応の値段がしますが、仙台や石巻、宮古などは比較的、優しいお値段で美味しいものが食べられる印象でした。お野菜はどこに寄っても地産の美味しいものが揃っています。美味しい野菜がたくさんおいてある地域。東京にいたら忘れてしまいそうな美味しさっていうのがその地の息吹が根付いたものをその土地で食べるからのような気がします。東京にいても、美味しいものがたくさんあるし、野菜も色々調べれば、地産の良いものがたくさんあるのはわかっていても。暮らしの中で埋もれて行ってしまうのか。
雨の旅、道は南へ。
カメラがシャッタースピードも絞りも設定を変えられないものだから感度400でもこの暗さ。が、雨の旅を描く上ではこういうのも良いと思います。わかっていて撮っていても、暗すぎて真っ黒で何も写っていないとか、そういうのが多いなんてことになったら厳しいですが。そこは、もう賭けのような気持ちであったかも。
宮古を出てからしばらくしたら、雨はだいぶおさまりました。大槌町を出る頃にはもう、あたりは暗くなり始めて、まぁそこまで来たらこの日の宿の釜石はもうすぐそこなんですが。復路で改めて、大槌町を通った時、何か引っかかるものがあって、それは感覚的なものなのでうまくは言えないのですが。おしゃっちという文化交流センターの2階の小さなスペースに震災当時を伝える展示室があって、映像も見れました。スタッフさんに言えば、少し長めの記録映像を流してくれるのですが、宣言明けとはいえ、このような時期に東京から来たことを伝えても、にこやかに対応してくれる感じの良さがとても印象に残っています。おしゃっち、子供たちの集まる明るい場所でした。
Lomography Simple Use
Fujicolor Superia Premium 400
Iwate
今月19日まで、フォトカノン戸越銀座店で開催中の「PHOTO2021」に、昨年の東北の旅で撮ったフィルム写真で一枚参加しています。
Web上でも見られるようになりました。スマホでも見れますが、写真だけでなく全ての鑑賞作品がそうであるように、できるだけ大きな画面で見ていたければ、作品の魅力がより伝わってくると思いますのでお薦めします。
会期中はこちらのnoteでは旅の道中、simple useというフィルム交換のできる写るんです的なカメラで撮影したフィルム写真の中で再び2021年に旅した三陸海岸沿いの旅を記して行きます。