
読書|覚悟の磨き方
<1月の読書>
時代のすべての異端児たちへ
〜覚悟の磨き方〜
超訳 吉田松陰
本誌の内容を含みますので、
悪しからずご了承を。
概要
幕末時代に名を刻んだ
型破りな思想家 吉田松陰。
長年鎖国を続けていた日本を
開国へと導くため単独で黒船に渡船。
後に松下村塾を開塾し、
その弟子・想いを継いだ武士達が
史上最大の改革である明治維新を果たした。
そんな吉田松陰が残した詩集を現代版に書き起こしたのが本誌。
・心〜MIND〜
・士〜LEADER SHIP〜
・志〜VISION〜
・知〜WISDOM〜
・友〜FELLOW〜
・死〜SPIRIT〜
の6つのチャプターに分けて
それぞれの思想が書かれている。
感想
まず感想を言うと、
いろんな意味で初読書がこの本で良かったなと。
自分の知らない世界を知る、
他人の人間性や在り方を知る
ということに関して本という媒体の
素晴しさに気づきました。
恥ずかしながらこの吉田松陰という人物は
名前を薄ら聞いたことがあるなぁ
くらいの感覚だったのですが、
エピローグを読み終えて、凄まじい影響力を持つ人物だったのだと安易に想像できました。
まぁこの概要のプロフィールを見れば
当然かもなのですが(笑)
特にこの松下村塾。
松田松陰が教えた期間はわずか2年半。
その間に伊藤博文(初代総理)をはじめ、
総理大臣2名、国務大臣7名、大学の創設者2名
というとんでもない数のエリートを輩出しています。
その松陰の姿勢
教育は知識だけを伝えても意味はない。
教える者の生き方が、学ぶものを感化して
初めてその成果が得られる。
…通りでこんな錚々たる面子が生まれるわけですね。
まさに真の教育者を体現したような人物でした。
特に良かった詞を抜粋します。
<動きながら準備する>
腰が重い人の特徴。
十分な知識、道具、技術、資金、気力、やれる予感、これらが完璧に揃う日を信じてしまう。
しかし大事なのはいかに素早く一歩目を踏み出せるか。
実際に動く前にわかることなどほとんどないのだから、知識は最低限でまず動く。
んーーー個人的に刺さりすぎた。痛い程に(笑)
情報が溢れすぎてるが故に
十分な準備こそが成功への鍵と思いがちですが
実際の行動の先に初めて試行錯誤できるフェーズが来る、という事ですよね。
いつしかどこかの居酒屋のトイレで見た
「思いつく人は10000人。
行動に移せる人は100人
成功まで辿り着ける人は1人」
という張り紙を思い出しました。
(どんな居酒屋w)
頭で分かっていても実際動き出すのが難関。
その一歩目の早さと勇気が大事ですね。
<慣れ親しんだ場所から出る>
人間には多くの可能性がある。
その可能性を唯一制限できるのが「自分」。
過去の自分の経験から助言をもらい、
安全な道を選択することは可能だが
「心からの充実」は得られない。
今ある現実は過去の選択の結果
未来は今、心に決めたことで決まる。
慣れ親しんだ場所から出ることで
自分にとっての本当の人生が始まる。
自分はどうしても保守的に生きてしまいます。
楽で安全な選択が多い気がします。
その選択の積み重ねが現状。
正直全く満足していないし、後悔しかないです。
なら今ある自分の中の思考や方向性をリセットして軌道修正し、未知の領域を開拓するしかない。
...選択肢は「やる」か「絶対やる」かしかないですね。
<短期で求めない>
大物を手に入れたいのなら、
目先のものを追いかけるものではない。
このマインド、大事だと思いました。
新しいことを始める時、
どうしても早期で結果を求めてしまします。
失敗した時、近くにある妥協できるラインで
満足してしまう可能性もあります。
ただ現状上手くいっていない事は
今後長い目で見たときにその中の
ほんの些細な出来事でしかない可能性が高いです。
初心を忘れず、己の信念を曲げる事なく
走り続けられる人間になりたいと感じました。
吉田松陰という人間の偉大性、
とても同じ人間として追いつけないと感じました。
私利私欲は捨てる。
周りを変えるならまずは自分から。
行動の裏にチラつく他人からの評価や見返り
そういうものを取り除いた先に
真の人間関係の構築、思想の共有が可能。
(もう立派な聖人...)
己の探究心に従ってただ知識をつけるのではなく、今後どのようにその知識を活かしていくか
というところに重きを置いていました。
自分の野望のための行動を惜しまない行動力
周りを決して否定せず、真摯に向き合う姿勢
そういった所に感化され、
現代においてもその意思を受け継ぐ人が現れた。そのお陰で、この本に巡り会えたんだなと。
ルーツを辿る旅にタイムスリップしたみたいでした。
最後に
思わず文量が多くなってしまうくらい
内容の濃い本でした(笑)
特に今の自分に照らし合わせてしまう所が多く
文字で頭に入れるのではなく
言葉の節々からそのマインドを直接
自分に叩き込むことができたのかなと。
詩集ということもあり
文字数が少なく、学べる内容も多かったので
初めての読書がこの本で良かったと思います!
文字を読むのではなく内容を感じ取るという
読書の面白さに気づけそうです😤
これから吉田松陰の肖像画でも飾ろうと思います(笑)