『風都探偵』第一話感想
遂にU-NEXTでの先行配信に引き続き、TOKYO MX及びサンテレビでの地上波での放送も始まった、TVアニメ『風都探偵』。
SNS等でも話題になっている本作、何と、プレビュー版の第1話が東映の公式YouTubeで期間限定配信されているので、関東、関西の都市部以外の人で、U-NEXTに未加入の人でも第1話は誰でも観ることが出来る。
これはとても太っ腹だし、この『風都探偵』を制作側が大きな自信を持って送り出してくれているからこその粋な計らいだと思う。今はそのことに対する喜びと感謝で一杯である。
さて、第1話だが、冒頭から原作である『仮面ライダーW』第1話の冒頭、及び、『劇場版仮面ライダーW ビギンズナイト』にて語られた、仮面ライダーWの初変身と戦闘シーンがダイジェスト形式で展開される。
仮面ライダーWの戦闘パートはフルCGのポリゴンで描かれるのではないかと勝手に予想していたのだが、まさかの手描きアニメでWが描かれていることには興奮を抑えきれなかった。
まさに、漫画に色が付き、動き出したかのように滑らかにクールにダイレクトに躍動するW。これ程完璧な幕開けをする作品というのもそうそうないのではないだろうか。
第1話では、登場人物達の紹介を交えながら、依頼者の依頼に隠された謎や、迫り来る危険な敵、ドーパントの正体と撃退に、左翔太郎、そして、フィリップの2人の探偵が挑んでいくという内容が展開されていく。
過度に実写版のキャストに似せすぎないキャラデザインに、滑らかで美しいアニメーション、新規に書き起こされた素晴らしい劇伴、声優さん達のオリジナルキャストにリスペクトを感じながらも、ご本人ならではのオリジナリティ溢れる素晴らしい演技が上乗せされたことにより、アニメならではの、だが、しっかりと仮面ライダーWらしさというものがこれでもかと感じられる作品になっている。
1話からこのクオリティで、全ての話をこのままのクオリティで完走出来るのかどうか不安になるくらいの素晴らしく完璧な出来である。
三話で一つの依頼が構成されているらしいので、12話と明らかになっている1クール目は単行本でいうと4巻あたりまでだろうか。是非とも、既刊に追いつくまで、時間をかけてもクールを重ねて物語を紡いでいって欲しい。
その為にも、是非一度、あの頃に『仮面ライダーW』を観ていた人は勿論、探偵ものやアクションものが好きなアニメ好きな人にもこの第一話を観て欲しい。
そして、1人でも多くの人がその世界に心奪われ、ファンになってくれたなら嬉しい。