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腎臓病用療法食の低ナトリウム問題


総合栄養食などの一般的なドライフードで、ナトリウム不足になる犬猫が多いです。
そのようなフードより、さらに低ナトリウムの設計のフードがいくつかあります。

そのひとつが「腎臓病用療法食」です。


ドライフードではナトリウムが不足する傾向にあるため、慢性的に軽度の脱水を呈している子が多いです。

そこにドライという特性+低ナトリウムにより、犬猫の脱水に拍車をかけます。


脱水は腎臓に負担をかけます。

要するに、腎臓病用療法食では、慢性腎臓病により腎臓の機能が低下している犬猫にナトリウム制限をすることで、さらに腎臓に負担をかける食事を与えることになりかねません。


想定できる範囲の高ナトリウムな食事が、健康な犬猫の腎臓に負担をかけることはありません。

一方、ナトリウムを制限すると体が脱水傾向に傾くため、腎臓の数値はあがります。

では、腎臓病療法食はなぜナトリウムを制限するのでしょうか?

「明確な理由はない」ということが実情です。

(あまり意味はないが制限するデメリットもないからナトリウムを制限している、がメーカーの公式の見解)



ところが、ナトリウム制限は無意味どころか、犬猫に健康被害をもたらします。

たしかに、慢性腎臓病が非常に進んだステージ(Stage4以上)においてナトリウム制限が必要なケースがあることは事実です。

しかし、それは「ナトリウムが腎臓に負担をかける」こととは解釈が異なります。


そもそも、腎臓病療法食は以下の制限がなされていることが多いです。

・ナトリウム制限
・タンパク質制限
・リン制限

腎臓病の子に腎臓病用療法食を給与させる選択をする獣医師もいます。
選択の理由はさまざまです。

主に「リン制限」を採用するためであることが多いです。

たんぱく質制限に関しては、懐疑的な意見が多く聞かれます。
ナトリウム量も獣医師によっては調整をかけています(ナトリウム添加など)。

腎臓病用療法食で低タンパク質設計の場合、BUN(腎臓の検査項目)が一時的に下がることがあります。

これはタンパク質の代謝産物がBUNとなるからです。

ですから、低タンパクにするとBUNが下がることは不思議はありません。

BUNの材料が入ってこなくなったからです。
腎機能が改善したからではありません。

低ナトリウムの功績でもありません。

ナトリウム制限をする理由にはなりません。


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