体位性頻脈症候群(起立性調節障害)~立ち眩み、めまい、倦怠感、朝起きれない~

皆さん、こんにちは、ドクターPです。


早速ですが、今回のテーマはこちらです。


はい。椅子に座って横になっている具合の悪そうなご婦人と、その傍らの医師は、脈をとっているようにもみえます。


ご婦人は、立ち眩みを起こしたのでしょうか?


これは17世紀の作品で、どんな病気を表したものかわかりませんが、この絵が想像をさせるような『立ち眩み』は、特に高齢者においては頻繁にみられる問題で、神経調節の問題から脳血流が減少して、めまいやふらつき、重度の場合には失神を起こして救急車で搬送されるケースもしばしばあります。



それでは、写真のような若い人に『立ち眩み』が見られたときには、どんなことを考えればよいでしょうか?


若い人なので貧血でしょうか?それとも高齢者と同じく神経調節の問題でしょうか?


いずれの病気でも立ち眩みを起こしますが、今回ご紹介する病気は『体位性頻脈症候群』という起立不耐症の一つで、小児~若年成人に起こしやすい病気です。


起立不耐症という用語は、小児では『起立性調節障害』としても知られています。


この病気は、姿勢の変化に反応して、血圧低下を認めずに心拍数が増大し、立ち眩みやめまいなどの症状を認めることが特徴です。


症状が重くなると就学・就労・日常生活が困難になり社会的サポートが必要になる場合もあります。
(朝起きれなくて不登校や、成人では会社にいくのも困難になるのです)


中には、原因不明で理解してもらえずに精神疾患と間違われたり、診断されるまでに何年もドクターショッピングを繰り返す人もいる病気です。


前回紹介した慢性疲労症候群や線維筋痛症に共存することも知られています。


どうして診断は難しいのでしょうか?


いろいろお話したいですが、動画で詳しく解説します。


お役に立てれば幸甚です。ドクターP

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