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#21【やってみよっ対話型鑑賞】向かい風をどう乗りこなす?バランスのとれたチーム作りとは?

オンラインで、絵画作品をおしゃべりしながら30分程度じっくりみていきます♪
作品情報は鑑賞の最後に紹介します。


メンバー

今日のファシリテーターはきーぼーが担当♪

鑑賞スタート!

じゃあ、今日はこれで鑑賞をみんなでやっていきたいと思います!まずは 1人でじっくりと、隅々まで見ていただければと思います。ちょっと時間取るので鑑賞してみてください。

はーい!(じっくりみる)

さあそろそろどうでしょうか。もうちょっと時間欲しい人いますか?大丈夫ですか?はい、そしたらみんなで話しながら、どんな作品なのかなっていうのを鑑賞していきたいと思います。見つけたものでも、こんな感じがするとか気がついたことでも、発見したことでもなんでもいいです。では遠藤さん、ありがとうございます。お願いします。

船かな?って思ったんですけど、運転してるやつがいねぇなぁって思いましたw

あ~w「船かな?」っていうことは、ちゃう可能性もありそうですか?

いや、海に見えてるんですね、このブルーのところが波立っているような。なので、そこの上にいるとしたら船かなっていう風に見えてます。

なにしてるん?

うんうん、なるほど。海っていうところから、これは船かなと。でも運転手がいない。運転手がいないっていうところからは、どんなこと考えはりますか?

「大丈夫か~?」ってw「どこに行くんや~?」みたいな。ちょっと心配になりましたw

ありがとうございます。船で運転手いないのかな、どうなのかな、心配だなっていうことでした。他はどうでしょうか?
ではりえちゃんお願いします!

はい、この真ん中のイケメンがですね、

真ん中のイケメンw これですか?(青手拭いの人を指す)

それじゃないよ!w 立ってる方!w そのイケメン、すごい体してるんで、「体すごいイケメンよね」って思って見てたんですけど、

えっと・・・体がすごいイケメン?w

\仕上がってるよ!!!/

うん、体がすごいイケメンだな~と思って見てたんだけど、そのシックスパックとかね。だけど、その右手の肘の辺りの血管は、その浮き出て具合を見ると、何気なく立ってるように見えて、すっごい力入れてる。この血管の浮き具合たるや、もうすごいですよねw だからランウェイを歩いてきて、立って、決めてっていう瞬間の、ものすごい「ぶわっ!と感」がすごい。

ぶわっ!と感がすごい。なるほど、イケメンでランウェイを歩いてきて決めたところ。で、腕にすごい力が入ってるってことですか?

腕にっていうか、たぶん体全体に入ってて、何気ないように見せてすごい力が入っている。それがこの手の血管に現れてるみたいな感じです。

\ふぅ~!/

何気ないっていうのは、「別に頑張ってませんよ?」っていう感じ?

うん、頑張ってませんよっていう感じで立ってるけど、実はすごい力入ってんなっていう感じです。

なるほどー。で、イケメン。

体がねw

体がイケメンって、もうちょっとどんな感じか教えてもらえますか?w

えw それだけですほんとにw「いい体してんな」ってことですw

いい体してんなっていうw 健康的?

健康的…?健康的でもあるけど、さっき遠藤さんが運転手がいないっていう話をしてたんですけど、なんなら運転してそう。コントロールしてるぐらいの力の入り方。この力をもってすれば、別になんかハンドルとか持たなくてもエンジンなくても動かせますからみたいな感じですw

wwwww

気合いで動いてるみたいなこと?w

動いてる。この人の気合で動いてるw

すごいw そしたらイケメンって聞いてたんですけど、今の話だと頼もしい感じですかね。

まあ、頼もしいですね。うんうん。この人にかかってる。全てが!w

ありがとうございます。体から、ランウェイとかイケメンとか、頑張ってなさそうだけど実は頑張ってるみたいなことを言っていただきました。では Mahoさんどうですか?第一印象でも、今聞いた話でも。

ありがとうございます。りえちゃんに言われて、注目してる人のことをよく見ていたんですけど、頑張ってないふりしてますけど、足もかなり力が入ってるなっていうのは気づきました。今の話を聞いて、踏みしめてる感じがします。

それはどこからですか?

足の…左足が前に出ていて、重心もきちんと取っているし、「踏みしめてる感」を私はとても感じました。ふくらはぎとか、足がぴったり板にくっついている辺りとか。
手前の体育座りしてる人とかは、全然なんか座ってるだけで、何か船を安定させてる感はないですけど、この人は自分が安定するためなのかもしれないですけど。
足にものすごく力が入ってると思いました。

\地に足がついてる!/

うんうん、ありがとうございます。りえちゃんは上半身に注目してていただいてましたけど、足の方にも注目してもらって、しっかり踏ん張って立ってるっていうようなところを見つけていただきました。あとこっちの人は体育座りをしていて踏ん張ってなさそうな感じですか?

どしたん?大丈夫?

そうですね。なんだろう、何か居づらそうな感じを私はとても受けていて。

ほー、もうちょっとそれ聞いてもいいですか?

やはり向かい側に青い手拭いのようなものを被っているおじ様が、そのお兄さんに視線を向けて話してるように私には見えていて、なんですけど、聞いてるけど「あぁそうですか…」のような、心からその人と話すことはあまり望んでいなくて、なんとなくはぐらかしてるっぽい感じで、ちょっと居づらいよねっていうような。視線が合ってないところとか。

こっち(左下)がおじさんで、こっち(右下)がお兄さんで。で、視線はおじさんと合ってないってことですか?

交わらない視線、噛み合わない話

はい、おじさんと話してる風な位置関係にあるにも関わらず、おじさんは「兄ちゃん、あんま鍛えてねえなぁ」とか言って「いやそんなこともないですけど…」みたいな、なんかあんまり話したくないなっていう雰囲気が感じられて、ここの人たちとこの人はちょっと違う職業なのかな、くらいの感じを受けました。

ここの人“たち”とはどの人たち?

このマッスルな人と、青い座ってるおじさんと、あと白いシャツを着ている人たちは同じような職業の、海で働く男たちなのかなと思うけど、体育座りしてる人はたまたまそこに乗ってるような、ちょっと違う職業の人なんじゃないかなという感じを受けて、その場に居づらそう。

この場に居づらそうな感じがすると。ありがとうございます。目線のこととかから、この場に居づらそうな感じや、こっちの3人とはちょっと別の職業の人なのかなっていうことを見つけてくださいました。
じゃあ、りえちゃんいって、その次遠藤さんお願いします

はーい。その足元の話で、確かにその体育座りの人は足裏が見えているなって思って。

ほんまや

浮足

だから、マッスルな方はすごい踏みしめてるっていうのを全体として見ると、金剛力士像みたいと思ってw ポーズも、その筋肉とかも。だからなんか守ってんのかな、この人。

守ってる・・・

うん。阿吽像みたいなやつ。お寺の本尊を守ってるみたいな。悪いものから守ってるみたいな感じがするから、この人は何かを守る人で、さっき船も動かしそうみたいな感じだったんだけど、それぐらい何かを強く守ってる人で、でこっちの体育座りの人とかは、なんかの間違いでここに来てしまった人だからw 「守ってやるぜ」みたいな感じだったりもすんのかなと思って。

うんうん、この座ってる人を守ってやるぜみたいな感じ?

あーこの人なのかはわかんないけど、少し途方にくれた感みたいなのがあるので、この体育座りの人には。でも金剛力士像の横にいたら大丈夫よみたいな感じもするなと思って。

やっぱりこっち(立ってる人)はなにか守ってやるぞとか安心感があって、でこっち(座ってる人)を守ってやるぞみたいな。

なのかな~?うん。結構ギャップがあります。

ちなみに、この人が場違い感というか、間違ってここに居てしまったみたいなのはどの辺りからそう感じますか?

さっきMahoさんが言った感じも、その3人は海で働く男でみたいな感じもあるし、あとやっぱりこの足裏がついてないっていうところ、足裏が見えてるっていうところが、なんとなくこう、しっかりこの場にいないみたいな感じにも見えるっていう感じですかね。

ここに足がついてなくて、しっかりこの場にいない感じ。ありがとうございます。では遠藤さん、お待たせしました。

そのドッシン感と、ちょっとフワっと感っていうと、左下の3つの瓶(かめ)みたいなやつかな?水入れるやつかちょっとよくわかんないんですけど、そのドッスン感と、右下のほうきのバサッと軽い感みたいなのが、それぞれの3人と1人に呼応しているようにも見えるので、そのドッシン感と軽い感みたいなのは、結構象徴的に3対1で描かれてるのかなっていう気もしていて。で、真ん中にロープがこう右上に向かって斜めにあるやつが、だいぶ境界線のようにも見えているので、やっぱり3対1であえて分けているみたいな、わざと分けていますみたいな。「分けんでもよくね?」って感じがしてますw

\どっしん!/
バサッ…

「分けんでもよくね?」っていうのはどういうことか、もうちょっと聞いてもいいですか?

海の上、1つの船の上で、全員が心を1つにしてチームワークよく動ければ動くほど、たぶんうまくいくというか、共同作業な気がするんですよね。海の上じゃなくても1つのコミュニティーとしてはみんなで力を合わせてとか、そういう場面な気もするのに、あえてここで分けるっていうことが、いじめみたいな感じに見えてくる。

なるほど。ここの3人と、この瓶のドッシン感とこっちのバサッと感と、ちょっとリンクを見つけてくれはったのと、ここのロープで分かれてる、絵自体が右と左に分かれてるような感じから、いじめっぽいってことは、こっちの方(3人)が、こっち(1人)に対してちょっといじめというか仲間外れみたいにしてるっていう感じ?

なんて言ったらいいのかな、恐喝したりとか、殴ったりとかそういうことではないんやけれども、ちょっとなんか心理的には距離があるような、そういう感じかな。

心の方の距離がちょっとある感じが、積極的にこう「いじめてやろう」とか「悪いことをしてやろう」までじゃないけど、わかり合ってない、うち解け合ってないような。

あー、そうかもしれない。分かり合えてない感じ。

さっきのこの人(座ってる人)の場違いというか、ここから動きたいみたいなのとも繋がるのかもしれないですね。ありがとうございます。船の上だから、みんなで共同作業していくみたいな話もあったりしましたが、今、手前の船と人の話になっているので、そこをもうちょっと見ていきたいと思いますが、何か他に見つけたものとか考えたこととかあるでしょうか?
ではMahoさんお願いします。

えっと、真ん中の金剛力士像のような人が船を動かすっていう風にお話が出てたんですけど、頭脳で動かすのは、その後ろにいる白い人なのかなという気もして来ましたw

wwwww

どうも、頭脳担当です

2人とも同じ方向を見ているので、船を動かすということに2人は注力しているように思えていて、その視線の先にその目指す場所があるのかなと思っていて。
で、その赤い腰巻きの人はどちらかというと、この船自体を制御する、動かすっていうようなところのお話が出てたんですけど、後ろの白いシャツの人はずっとこう何か考えてるっぽいポーズを取っていて、凝視をしているので、司令塔じゃないですけど、動かすのを、こう指示してる人のように見えています。

うんうん、ここの2人は連携してこっち(白シャツの人)が考えてこっち(立ってる人)が動かしていると。Mahoさんとしては、この人らが船を動かすっていうのはどこからそう考えますか?w

みなさんのお話を聞いていたということと、あとはすごく鍛えているじゃないですか。で、鍛えているのをもうアピールするようにシャツを脱ぎ、普通に立っているだけのはずなのに、多分安定するために力が入っちゃうんだとは思うんですけど、その筋肉の出ている具合の力の入れ具合が、みなさんがおっしゃってた“まるで船を動かすような筋肉”っていう話もあったので、なのでまあ動かすことはないとは思いますけれどもw、実際に船を動かす時に何か作業する、すぐ船を動かせる何か動きをする人で、後ろにいる人はそれを指示する人っていうか、司令塔のように見えています。

ありがとうございます。もうすぐにでも何かあったら動けそうな感じっていうのと、このポーズから後ろの人は考えて、一緒の方向見て、一緒に船を進めていくっていうような、この先のことを考えているんじゃないかという感じですかね。
では遠藤さんお願いします。その次りえちゃんいきましょう。

その頭脳、地図みたいなことだったり、みたいなことだったり、で下の座ってる人(左下)はもしかしたらみたいな、そういう船に必要なものの擬人化みたいな風にこの3人を見立てることもできるのかなっていう風に思って。で、そう思った時に、船を動かす時に必要なものって、すごく男性性が強いものなんだなっていう、そういう風な印象受けましたw

船☆御三家

男性性っていうのは例えばどんなものってことですか?

力とか重さとか、その頭脳みたいなところは別に男性性っていうわけじゃないんですけれども。うん、”男”って感じw

力とか、どっしりっていうところから男性的なところ、船を動かすのが男性な感じがするっていうことでした。それで言うと、こっちの方(1人)を見て思うこととかありますか?

なので、すごくやっぱり船に必要ないみたいな感じに、あてがわれてる役割みたいに感じて、すごく胸が痛いです。

あー、こっちは連携してるけれども、やっぱり疎外感がある感じで、胸が痛いと。ありがとうございます。りえちゃん、すごく考えてくれてますがどうですか。

んーとね、元々言おうとしたのは、最初に運転手がいないっていう話が出たんですけど、左の3人がその船を動かす役割をそれぞれしてるんじゃないかみたいな話も出てたんですけど、でも実際に役に立ちそうな道具が1個も見当たらないなと思って。

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ほうきもポッサポサだし、さっきその境界線みたいに見えるって言ってたロープも、結構「切れそうなんじゃないこれ?」みたいな。その波の上あたりのところ。

本当だね~

ここだけちょっと細そうですね。

あぁあ危ない…!

はい。で、それこそこのロープって帆とかを付けたいロープなんかなって思うんですけど、帆もないし。手で漕ぐやつみたいのもないし。くるくる回すハンドルみたいのもないし。運転手どころか、これは船として機能するんだろうかぐらいの。バケツも空っぽだし。なんならみんな服もボロボロだしみたいな。気合は十分だがみたいな感じでw
でも、例えば「あっち方向だ!」とか「向こうだ!」みたいなことを、その白い人と金剛力士が考えてたとしても、実際にはそっちの方向には動くかどうかわからないみたいなそういう感じがあって。
そうなると、体育座りの人のちょっと途方にくれた感じが私はするんですけど、それこそが“今のこの船の有り様”にも見える。
もしかしたら左の人たちは、自分のやるべきことみたいなのが見えているんだけれども、それが機能できるような感じじゃなくって、実際にはちょっと途方に暮れているみたいな。そういう感じにも見える。

ありがとうございます。そうか…最初もこんな海の上で大変だみたいな話がありましたけど、こっちの人たちは頭脳とか力とかありそうだけど、実際ここに描かれてる道具としては全然船として機能しなさそうで、進めなさそうで。それこそ漂流してるかもしれないって思うと、こっちの座ってる男の人の状況の方が合ってるんじゃないかっていうようなことですかね。ありがとうございます。
ちなみにこれ、結構おっきい船っぽいですか?みなさん、小さい船っぽいように見えてるんですかね?

これ船ですかね?w 船って、何と何があったら船とかなんかあるのかな。海に浮いてはいそうなんだけれども、海が結構荒れてて、波頭が高くて、このすぐ手前が岸とかっていうよりも、割と海の沖の方に出てるように見えるんですけど、「この船、これで出ていけます?」みたいなw
この平面的な、なんていうのかな、この横の部分が低くて、もう海の水とか入ってきちゃうんじゃないかなとか。

なんか今のりえちゃんの話を聞きながら、私この作品をずっと見てると、今めちゃくちゃ船酔いしてきたんですねw
いやこの場面は絶対酔うやろって思ってるし、酔ってる人が、たぶん右の人だと思うんですねw 一方左のこの3人は、この状況に対してすごく強がってるし、「男らしさとは!」みたいな呪縛から解放されずにいる、すごく前時代的な人たちっていうような感じがしていて。だから要は、融通が利かないとか、頑固とか、ちょっとそういうところがやっぱりチラチラ見えてくるなっていう風な感じで。なんて言ったらいいのかな、船酔い…?酔う…?うーん。

うーんw 右の人、船酔いしてんのちゃうかっていうのと、その“船酔い”とこっち(3人)も何か繋がりそうな感じがあったってことですか?

そう、“酔う”っていうことが、現実をよくわからなくさせるみたいな感覚になる言葉でもあるけれども、でも実際に「現実」とか「今」「有り様」は右の人みたいな話があったから、そこがどういう風に繋がってくるのかなって。言葉の方で考えたけどちょっと繋がらなかったかなっていう感じw

『自分に酔う』と「船酔いする」の対比?

なるほど。いや面白いですね。ありがとうございます。こっちの人(右)は船酔いしているけれども現実のことは見れていて、こっちの人たち(左3人)は強がってるように見えるんだけれど、この状態をあんまり認識しきれてないというか、酩酊したら全然状況がわかんないみたいな感じかな?

無意識の中の男性らしさの呪縛みたいなものに囚われてる人たちなのかなっていう。男だったらこうでなくちゃいけないみたいな。

それであんまり今の現実というか状況を見きれてない、理解しきれてないみたいな?

うーん、理解しきれてないことはないと思うんやけれども、古典的な感じと近代的な感じの差なのかなっていう。

うーん、なるほど。ありがとうございます。
ここまで色々と船の上のことを見てゆっくりとじっくりと見てきて、途中で波のこととかあったんですけど、背景の辺りからは、何か見つけられるものとかあるでしょうか?

背景で言うと、山みたいな島みたいなのが後ろに見えていて、そこに雲がかかっている。で、空の色合いとかもあんまり天気が良くなさそうなのかな~と思うんだけど、船に当たっている光が、影とかも濃くて、結構カンカンしてんのかなって思うと、どういう天気なのかなっていうのがちょっと気になりました。

安全な航海のためには日和見が大事よね

ありがとうございます。この島と雲を見ていただいて、そっちの方は雲かかって天気悪いかも、でもこっちの方は天気いいかも、どういう状態?っていうことですね。ちなみにどんな状態だと思いますか?

んー、みんな雲の方を後ろにしてこっち向いてるから、天気が悪い方から天気のいい方に来たんかな?

そしたら船は手前側に進んでて、向こうからこっちに来たのかなと。

意思的に進んできたかどうかわかんないんですけど。来たんかな向こうから?

流れてきたのかもしれないけど、やってきたんじゃないかなってとこですかね。

でも風も結構吹いてますね!こっちからw

こっちから?こっちっていうのはこの金剛力士の顔の前のほうから?w 向かい風っていうことですかね。

ですね!向かい風で。あれ?じゃあどうやって来た?!w

向かい風ってのはどこからそう思ったんですか?

金剛力士が被っているシャツなのか布なのかのなびき。

強烈な向かい風。今後の行く末やいかに…!

あー、バサッとしてるし。

うん。正確に言うなら右前から左奥にかけて吹いてるような風に見えていて、で、金剛力士とその白い服の人はその風の来る方を見ているから、進行方向はそっちなんだろうなと思うんですけど、この役に立ちそうなもののない船みたいなものの上で、どうやって向かい風で…。結構な風吹いてる感じがするから、その天気の悪いところを背にしてどうやってここまで来たんじゃろうって思いました。

ありがとうございます。向かい風が吹いてるんじゃないかっていうのを見つけてもらって、こんな船でどうやってこっちまで進んできたんだろうかということでした。他の方はどうでしょうか。

向かい風の話じゃないのと、すごい偏見かもしれへんにゃけど、私は奥の山が火山に見えていて、キノコ雲?火山の噴火の時に起こる雲かなっていう風にも見えてるので、なんか九州の辺りって火山が多いのかなっていうイメージがあって、九州の人たちって、結構男らしさの呪縛がある人が土地柄多いなって思ってw 九州なのかなって。すごい偏見ですごめんなさいw

今まさに噴火中?

あれですね、九州男児みたいなところが男らしさと重なって。火山っぽいのもあって、場所について地域は九州じゃないだろうかと考えてくださったってことですね。ありがとうございます。

最初の方は人物のこととか見ていただいてて、なかなか不安そうな船の上に男たちがいるのだけど、こっちの3人は連携して進もうとしてるかもしれないけれど、1人の方は距離があってハブられてるかもしれないと。でも進もうとしてるのに、なんも道具ないし、進めないんじゃないかみたいな話があったりしました。で、向こうの天気の悪いところから向かい風だけれどどうやってこっちに来たんだろうかと。前時代や男性らしさということとも絡みそうですね。今日はそこまで見れたということで終わりたいと思います。ありがとうございました!

ありがとうございました!

今回鑑賞した作品

和田三造『南風』 1907 油彩・キャンバス
151.5×182.4 重要文化財 東京国立近代美術館

アフタートーク

僕の中でずっと、この手前側はみんなどう思ってんねやろうって気になってた。絵の手前のこと。

きーぼーはどう思ってたん?

いや、誰かいるかもしれんなーって。

第5の人!

第5、6、7、8ぐらいの人がいる気がするって思ってたんです。

それ聞いてすごく自分の中で納得したんですけど、不安そうにしている人と、3人の男性みたいな話にはなっていたんですけれども、私このマッスルな人ってわざと力をこう出してるくらいだから、実は乗組員じゃないんじゃないかなって思ってて。で後ろの渡辺謙みたいな人も乗組員じゃなくて、実は座ってチョッキみたいな上を着てるおじさんときーぼーが言っている手前にいるかもしれない人たちが乗組員なのかなって最後の方に思い始めていたところだった。描かれている4人のうちのシャツを持っていたり着ていたりする人たちは、実はたまたまここの船に乗ってる人なんじゃないかなって最後には見えてきてた。

全然違うかもなんですけど、今の話を聞いてて、手前側にいるかいないかはわかんないけど、この船っぽいものの幅から言って、長さが広大だとは思えないのでそんなに何人も乗ってこっち側に設備があるみたいな感じでもなくて。 ちょうど描かれている辺りで終わるのかなみたいな感じがあったから、私は手前に人はいなく見えてた。
他にいたとしても、写真みたいにこの4人を切り取ったこの瞬間を描かれててっていう風に考えると、この船を象徴する縮図みたいな。こっち側に人がいたとしてもいないとしても、ここの4人の座り方・立ち方がこの船を表す縮図だ、みたいな感じにも見えて。
あんまり人がいるのかいないのかっていうことよりも、この4人が枠の中に存在しているっていう。

私もそう見えてて、船っていうところもたぶん結構比喩かなって。荒波の中を船に乗っているっていうことは、現実世界でも人生の中で色んな逆境みたいな時に共に居合わせるメンバーでどういうことができるかみたいなところにも多分繋がってくる見え方ができる作品なのかなっていう気がしてるから、それで言うとやっぱりこういう風な、それぞれのいろんな役割みたいなことが言えてくる気がするよねって思ってた!

それで言うと、なんとなく私は感覚としては「この体育座りの人がいてこその」っていう感じがしてて。この人がいるからしっかりしなきゃって思うのかもしれないし、「俺が守ってやらぁ」みたいな感じになるのかもしれないし。こっちの左の3人だけで行くべき道わかってますみたいな方が、もしかしたら危険かもしれないところもあって。船の行き先みたいなのが何かのメタファーなんだとしたら、向かうべきところが絶対1つですみたいな方が危なくない?みたいな。「本当に大丈夫かな」とか言ってる人がいるのも大事。

そうなんよね。現実世界でリーダーばっかりが先導しているチームの暴走感は怖いもんな。「それはどうなんでしょう」って身をもって疑問を投げかける人がいたりとかすると 気付けることがあったりする。

なんかこう分断線みたいなロープが切れそうみたいなのも、危うさとも見れるし、境界線がなくなるみたいな風にも、その前段階みたいにも見えるし。

どっちがいいのかわからへんな~。切れたら切れたで船としては危険性が増すけど、境界線はなくなるしな。
チームワークだったりとかそういうものを考えていく上で、この人は必要・この人は不必要みたいな、そういう境界線はないんじゃないかなってことを思いたいよね。

あと、タンクが3つどっしり感って言ってたんだけど、タンクの上にかかってる棒みたいなのとそのロープとか、バケツとか、なんか結構気になるポイントはまだまだあるよね。

あー、バケツも体育座りの人とちょっとリンクしたように見えてきた。空っぽだなっていう。水を入れるタンクやとして、入れる水って雨が降ったら雨水かなって思うんですけど、タンクの口が小さいのんに比べて、バケツには貯めやすいじゃないですか。空っぽのバケツもやっぱりそこにあったら、いざ雨が降った時には役に立つみたいな気がした。
けど、なんかそう言いながら「役に立たへんかったらあかんのか」みたいなことも思ってる。

すごいわかる!それ、さっきから私の中で結構こじつけようとしちゃってて。正しさとはなんだとか、良きチームワークとはなんなのかとか、全ての人が平等にとか、全ての人を受容しながら生きるのが理想とされるみたいなのとか、男らしさの呪縛からか解放しなきゃいけないのかこの人たちはとか。実際、別にどっちでも良さそうな感じもするしなってところと、「こうしないといけないんじゃないか」みたいな、そういう自分の考え方をすごく強く逆に感じさせられてて困っているw

私はやっぱり気合でも動くかもしれないって思ってるけどねw

強いなw この作品鑑賞めちゃくちゃ性格出るなー!私の「こうであるべき」とかっていう、たぶん柔軟性がなかったりするところに私自身いつも苦しめられるから、こういう堅い感じの作品だと「こうでなくちゃいけない」の乖離に振り回されるけど、りえちゃんの「気合いとか力でこれが前に進むんじゃない」みたいな可能性を今日初めて見出せて、すごく斬新すぎてマジで自分にはなさすぎて驚いたwww

うんうんwww

まだまだ発見がありそうな作品だし、どんな時代に描かれた作品なのかってところからもいろいろ話ができそうだよねw また見ようねぇ。

おわり

最後までお読みいただきありがとうございました!

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次回は11月25日(月)ごろにUP予定です。またぜひ読みにいらしてください♡

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