日本の首相には意外にクリスチャンが多い . . . 戦前は原敬、戦後は吉田茂、片山哲、鳩山一郎、大平正芳、麻生太郎
追記 2代目政治家(父方)である石破茂新首相は4代目クリスチャン(母方)です。
一つ前の記事『教会員が15年間市長を務める碧南市』で、無投票で当選(4選目)され壇上に立つ市長の背後に神棚が映っていたことにふれましたが
人口比(異端とされる新宗教・新興宗教を除き1%?)よりキリスト教徒の比率が高いと言われるクリスチャンの国会議員や地方議会議員の選挙事務所では珍しくない光景のようです。
キリスト教徒でもないのに国内外のチャペルで結婚式をあげるカップルとは反対の状況ですが、大和朝廷が仏教を輸入して以来、神々と仏が遍在する日本においては、明治初期に神仏分離の勢いが余って拡がった廃仏毀釈運動が終息した後、特に終戦後・占領後、市民は宗教に寛容(神仏に頼る困った時を除いては無関心)です。例えば、クリスマスと大晦日(除夜の鐘)と正月三が日(初詣)が並ぶ年末年始、市民はイエスと仏様と八百万の神々を次々に梯子します。また、上皇陛下が退位されるまで12月23日は天皇誕生日でした。
この話題に関連して、次の記事が目に留まりました。
首相在任期間
原敬 1918年9月29日 - 1921年11月4日 カトリック
高橋是清 1921年11月13日 - 1922年6月12日 プロテスタント?
(洗礼を受けた記録はない)
吉田茂 1946年5月22日 - 1947年5月24日 カトリック
1948年10月15日 - 1954年12月10日(没後に洗礼)
(洗礼名 ヨゼフ・トマス・モア、戒名 叡光院殿徹誉明徳素匯大居士)
片山哲 1947年5月24日 - 1948年3月10日 プロテスタント
鳩山一郎 1954年12月10日 - 1956年12月23日 プロテスタント
(かつ、フリーメーソン)
大平正芳 1978年12月7日 - 1980年6月12日 プロテスタント
細川護熙 1993年8月9日 - 1994年4月28日 学校教育のみ
麻生太郎 2008年9月24日 - 2009年9月16日 カトリック
教祖が救世主を自称する旧統一教会等とは異なり、日本国内ではカトリックもプロテスタントも政治活動を殆ど行なわないので、首相がクリスチャンであっても、国政や外交に影響はありません。
一方、冷戦終結後に増加した紛争や戦争の背景にキリスト教・イスラーム・ユダヤ教をはじめとする宗教対立が存在することは明らかですが、経済的・政治的・軍事的に追い込まれた人々は平均的な日本人のように異文化・異宗教に対して呑気に構えることはできないようです。(日本人も外国人に対して、過去も現在も、寛容であった・あるとは必ずしも言えませんが...)
米国のキリスト教福音派にも支持されながら、ユダヤ教とイスラームが何十年にも渡って衝突を続けるイスラエル・パレスチナにしても、ウクライナ正教徒とロシア正教徒が戦い続けるウクライナにしても、宗教が平和をもたらすことがこれ迄あったのか、この先ありえるのか、疑念ばかり膨らみます。