舞台「兎、波を走る」を観てきたんだな
稀代の舞台作家野田秀樹率いるNODA MAPの2年振りの書き下ろし最新作
「兎、波を走る」
を観てまいりました。
そうか2年ぶりかという感じ。
去年観た野田秀樹関連が旧作だったので、何だかとても久しぶりの感じがしていた。
ここで思い出す。
そうか、コロナもあったからだけれど、2年前の
「フェイクスピア」のチケットを取り損なって観ていないからだった。思い出すだけでも悔しい…。
さて、という事で久しぶりのNODA MAP新作。
圧倒的な面白さ
でした。
オリジナリティ溢れるストーリー。
いつものように
アナグラムを含む言葉遊びの数々。
そして
「不思議の国のアリス」「ピーターパン」「ピノキオ」から「桜の園」まで引用の嵐。
今回は珍しく
スクリーンの映像を多用した舞台美術。
後半に襲いかかる
作家の推し出す力強いメッセージ。
そして
全員が全員、演技派揃いの役者たちの素晴らしい舞台演技。
今回ワタクシは、野田秀樹さんと大倉孝二さんの掛け合いが楽しくて楽しくてたまらなかった。個性の強い演技をする2人が丁々発止で掛け合う様は、NODA MAPでしか観られない。良いものを観させて頂きました。
ストーリーに関しては、オリジナルの新作で、まだまだ始まったばかりと言う事もあり、細かく書く事が憚れる感じで、
初日前に行われたであろうインタビュー記事を読んでも、ほぼほぼどんな舞台なのかはわからない。
と思ったら、表面的にゲネプロレポートとして追加で書かれていた。写真もある。
なるほどって感じで、
ワタクシが観た上での内容をちょろっと書くと、
その上、
ピーターパン
や
2人の大作家の曾孫(?)たち
が登場。
ファンタジーと現実の世界
を行き来する。
そして、題名の「兎、波を走る」はコトワザで
と言う意味があるのだが、それがストーリーとどう関わっているのか?
野田秀樹大先生は直筆のコメントで
と述べている。
またしてもなるほどね。
どうだろうか?わかっただろうか?
なるほどと書きながら、実は
わからな〜い。
この言葉、今回の舞台のキーワードの一つ。
不条理がテーマのひとつなので、とても大切。
次のキーワードは、題名の意味に通じるのか通じないのか
じっと見ると見えないけれど、さっと見ると見える。
(間違ってるかも)
そして最後は
忘れてはいけないもの。
野田秀樹作品はいつもこう来る。
大量の言葉で、けむに巻くが如く観客を翻弄し、クライマックスでガンと突き付けてくる。社会として、個人として、日本人として重要な事を。
今回もヤラレタ。
ああ、今回はこう来たかと。
圧倒的な面白さ。
高橋一生さんが初日を迎えて言っている。
受け取ったものを感じようじゃないか。
舞台が始まる前に客席を見てみた(何しろ2階席)。
どうやらNODA MAPのファンは年齢層がバラバラで、ワタクシのように大学時代から野田秀樹大先生の舞台を楽しみにしている層が比較的多い気がする。それも夫婦で。そして、アートや演劇に興味のある若い層もいる。こちらは男女問わずに個性的オシャレを楽しむ系。
当日券の席も出るほどの満席でした。
公演はまだまだ続きます。
チケットは東京分は当日券のみだけれど、
大阪や博多はこれから一般発売の模様。