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映画「憐れみの3章」を観たんです

映画「憐れみの3章」

を観てまいりました。


そうです。

変態の天才

と位置付けた

ギリシャ人監督

ヨルゴス・ランティモス監督

の最新作です。

オフィシャルサイトから


Xで何人もの人が

世にも奇妙な(3つの)物語

と言っていて、正にその通りと思いました。


もうね、設定からして

おかしい

のよ。全部が全部。



観る前から

先ずはそのままを受け入れろ

ってコメントを読んでいたので、

まあ、

変態の天才が振り切ったか?

と思いつつ観始めたわけなんですが、


冒頭のスタジオクレジットから

ワタクシの愛してやまないユーリズミックスの「Sweet Dreams」が流れて、

個人的にウヒョヒョ〜って喜んだわけなんですが、

Sweet dreams are made of this
Who am I to disagree?
I travel the world and the seven seas
Everybody's looking for something

Some of them want to use you
Some of them want to get used by you
Some of them want to abuse you
Some of them want to be abused

歌詞の太字の部分が、
第1章の"The Death of R.M.F."の内容にある意味被ってる?

誰もが何かを探してる
支配したい側と支配されたい側
虐める側と虐められたい側

みたいなね。

この歌は基本的にこの繰り返しなわけで、

Sweet Dreams=甘い夢はコレでできてるって

依存症?

特にキャバクラとかホストにハマる感じ?パパ活にハマるオヤジたち?

その辺りと同じ心理なのかな?

いやいや、

福岡で起きた「ママ友」ジャバザハットに洗脳されて子供を餓死させた母親の事件とかも同じ心理?

洗脳?


洗脳と依存は表裏一体?


それを謎の上司と部下の関係で描くって、それもただの関係じゃないし、
上司の命令も命令だし…。

一体、この上司って何者?

と謎を残したまま、

全く別の話として

第2章 "R.M.F. Is Flying"

第3章 "R.M.F. Eats a Sandwich"

と続けて描かれるわけなんですが、


第1章以上にどんどんとエグさを増していきます。


第2章では海洋研究者の妻が行方不明になって戻ってくると別人になってる?って夫は思う話なんだけれど、

妻の行方不明中に親友夫婦を家に呼んで一緒に「観たい」と言い出すホームビデオが、

4人でヤッタ時のビデオ…。

え?ソレ今観るの?

って思う展開から始まるワケよ。

もはや…

脳が理解を超え始めます。

第1章でも充分超え始めてたんですけどね。


妻が戻って来たら来たで…

変態の天才

である監督の妄想は加速していきました。


そして、

第3章では宗教?への依存を描いていたけれど、コレもまた。不思議な世界で…。


正に

世にも奇妙な…

ですわ。


日本版ポスター⇧に

「脳をかき乱す傑作」

ってイギリスのテレグラフ紙の映評が載ってるんですけれど、

全てを観終わったワタクシ、脳が疲れまくっておりまして、

あゝ、こう言う事?


って合点がいった次第。

本当に疲れました。


正直、決して万人受けする作品ではないし、

ワタクシ自身、コレを傑作と呼んで良いのか?とは思っております。


しかしですね、

凡人のワタクシは大学時代に

舞台「エクウス」を観まして、面白さを全く理解できず、それを担当教授と話したのですよ。

その時に教授から

「演劇や映画、小説の中には、コレって言う答えを出していない作品もある。そのままを受け入れて観る事ですね」みたいな事を言われたんです。

まあ、不条理劇ってヤツですかね。


その時から、映画にしても演劇にしても、

ん?コレはあの類だな!

って言う時は、なるべく、そのままの設定を受け入れて観る事にしています。


ただ、そう思えるには

俳優の演技が優れていたり、
音楽が良かったり、
衣裳やセットの美術が凝っていたり
等等の

観るに足る作品

って事が前提なんですけどれど。

なので、

本作も、
好きか嫌いか問われると答えにつまる作品でして、

まあ、変態の天才の作品だからなぁ〜

と受け止めたわけです。

3つの役を演じる役者の演技や
予想だにしないエグいストーリー展開、
ある意味、ハッキリとした音楽、

観るには足る作品

ではあります。


同じ回に観に来ていた男性が連れの女性(多分キャバ嬢?婚活中?)に、観終わってシアターから出る時に、

「今日はごめんなさい。まさかこう言う映画だとは思わなかった」

と言っていたように、

誰かと一緒に観る際は

お互いの映画の好みを理解した上で観るか、

独りで観る事をオススメします。

それにしても彼は何故にコレをデートで?同伴で?観ようと思ったのか…。不思議だ!彼女の服装は明らかにこう言った映画を好きなタイプじゃなかったぞい。








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