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表現者の端くれとして、一度は体験してみたいこと。
先日も書いた通り、僕は割と〝例えツッコミ〟を入れるタイプです。
日々、ジェネレーションギャップに悩みつつも、言い得て妙の極みを追い求めています。そんな僕が理想的だと思うのが、
〝マダックス〟という野球用語です。
2012年、アメリカのジェイソン・ルークハート氏というライターが用いた表現で、日本でもここ1~2年でよく見かけるようになりました。
意味は、100球未満での完封勝利。
語源となったのは、MLBの殿堂入り投手、グレッグ・マダックス氏。ストレートは140km/hそこそこしか出ないのに、卓越した制球力と投球術で355もの勝ち星を積み重ねました。
省エネぶりは凄まじく〝マダックス〟はなんと13回!
まあ、例えツッコミとはちょっと違うんですけど、とても秀逸な表現だなと。言い得て妙とはまさにこのことだし、時も海も越えて人々に使ってもらえるなんて、素晴らしすぎる!
僕は放送作家です。
人々に広く長く使われる言葉を生み出せたら、どんなにうれしいか。表現者の端くれとして、一度は体験してみたいと思っています。
ちなみに、人名が普通名詞化する例って昔からあるんです。
例えば、水死体のことを〝土左衛門〟って言いますよね。
これは江戸時代に実在した力士・成瀬川土左衛門が語源とされています。理由は溺死したからではなく、体型がぶくぶくとしていたから。
土左衛門にしてみたら、とばっちり。ちょっと可哀想ですね笑
あと、こんな言葉を覚えていませんか?
〝超芸術トマソン〟
1981~82年、巨人に在籍していたゲーリー・トマソン氏が語源です。
トマソン氏は現役バリバリのメジャーリーガーとして来日。前年に引退した王貞治さんの穴を埋める戦力として、ファンからは大きな期待を集めました。
しかし、1年目の成績は打率.261、本塁打20本。悪くはありませんが、期待外れとバッシングを受けてしまいます。プライドが高く、助言も聞き入れなかったため「害人」「トマ損」と呼ばれるようになりました。
その後しばらくして、画家/作家の赤瀬川原平氏が生み出した言葉が〝超芸術トマソン〟です。
これは「街中で見かける無用の長物」を指します。
どこにも辿り着かない階段とか、誰も渡れない橋とか、なにも書かれていない標識とか、とても入れないドアとか、機能的な価値はないけど、見方によっては芸術的と思えるもの。
んー、ネットで画像検索してみるとおもしろいです。
このような例、ほかにもあったら教えてくださいましー!
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