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プロダクトマネージャーがプロジェクトマネジメントを学ぶ意義。PMP資格を取得する価値ってあるの?
プロダクトマネージャー的な仕事をし始めて、幾年。ふと…自分の仕事のプロジェクトマネジメントの力量を確認、整理したい欲求にかられ、PMPの資格勉強を始めました。結果、PMP資格を一発で取得することができました。
わーい!PMP資格、合格したー! pic.twitter.com/jWOagHTQjH
— オカダヤスヒロ(Yasuhiro Okada) | Product Manager (@middleOkada) March 30, 2024
実際に資格を取ってみたものの。プロダクトマネージャーがPMP資格を取る意味ってあるんでしょうか。
結論、プロダクトマネージャーがPMP資格を取る意味はあるかなと思います。プロダクト開発を進めていく上で、プロジェクトを適切に進めていく力は不可欠です。そのノウハウを体系的に教えてくれる、歴史あるPMPという資格は、有意義な学習になるかなと感じました。
勉強して改めて思いましたが、各種ツールは普段の仕事で実践的に活きるものが多いです。
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一方で、無理して取る必要もないかなとも思いました。
そもそもPMPって何?
PMP(Project Management Professional)は、プロジェクトマネジメントの世界で、知識、スキル、そして経験がを適切に証明する資格の一つと言えるかなと思います。
PMI(Project Management Institute)が提供するこの資格は、国際的な共通資格でもあるので、世界中のプロジェクトマネージャーにとってのゴールドスタンダードとも言えます。要は、ある一定の自慢ができます(なんか、それで満足かも)。
PMI発行のPMBOKガイドの第7版からは大きく内容が変わり、アジャイル開発の内容が大量に導入されています。よって、実際に現場で起きるコミュニケーションの問題などを、学習した観点から活かすことはできます。
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どういうPMなら取る意味があるのか?
ずばり、複数年以上のプロダクトマネジメント的な仕事してきながら、多数のプロジェクト進行を任されてきた人です。一方で、その経験が浅いうちに取得する意味は、無いです。お金もそれなりに掛かるので、無理して取るのはやめましょう。
いわゆるウォーターフォールだけではなく、アジャイル開発のディレクション経験が既に複数年ある。その上で、自分の知識を補強・棚卸しする意味で取得する、いうスタンスが良いと思いました。
そもそも受験資格に、以下がありますので、駆け出しの場合はPMPは受験できません。
直近8年間に3年以上かつ4,500時間以上のプロジェクトマネジメント経験があること
経験が薄い中で勉強したとしても、知識先行で学んでも殆ど現場で活かせないからです。座学でやったこと、また問題で出てきたシーン問題の場に出くわしたとしても、反射的に動けることは中々無いかなと思います。
若いうちであれば、(Webの場合は)実際にコードを書いてみる、デザインしてみるといった実際に「創る」という能力開発に時間を割いた方がよいんじゃないかなというのが、個人的な考えです。
それら知識と経験があれば、プロジェクトをマネジメントをする際に必ず役立ちます。
プロダクトマネージャーにとってのPMP
私はプロダクトマネージャーに必要な、プロジェクトマネジメントのスキルを体系的に教えてくれるのが、PMBOKでありPMPの資格だと捉えています。
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プロダクト開発を進めていくうえで、欠かせないのがプロジェクトマネジメントのスキルだと思っています。PMP自体は40年近い歴史もありますし、昨今はアジャイル方面に適切に内容をシフトしています。
その内容を勉強するだけでも、プロジェクト進行のスキルを伸ばすことには役立つ内容だと感じました。
PMPを取得したことのメリット
Slerで働いている方などは、もしかしたら会社から資格手当や一時金がもらえるところも少なくないのかなと思います。残念ながら、我が社(エン・ジャパン株式会社)には無し。
メリット①:PdMに必要なプロジェクト進行スキルを伸ばせる
Web開発界隈からすると、PMPに対する偏見(?)があるように思えます。どうせ、WF開発中心で、オールドなスタイルの学習がメインなのでは?みたいな。
実際に試験を受けてみて感じたのは、予想以上にアジャイル系の問題が多くてびっくりしました。2021年に問題の出題傾向が改定されたことの影響だと思います。
180題のPMP試験のうち、アジャイル開発・ハイブリッド型開発について50%は出題されます。よって、事業会社で自社プロダクトを作っているようなPMの人にも実践的な内容が問われます。
Sler系の方だけではなく、事業会社で働くPMにとっても常識として認識すべき学びが多かった印象です。
メリット②:継続的なスキルアップをする仕組み
もう一つは、継続学習の仕組みがあることです。PMP資格は3年更新制です。3年毎の所定の学習やアウトプットをしなければ、資格が剥奪されてしまいます。
剥奪されないためには、PDUというポイントを稼がないといけません。
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PDUはProfessional Development Unitsの略で、PMP資格の維持に必要な継続教育の単位をさします。
PMP資格者は3年ごとに60PDUを取得する必要があり、これにより最新のプロジェクトマネジメントの知識やスキルを維持・更新する仕組みです。PDUは専門的な講座の受講、セミナー参加、自己学習など多様な方法で獲得できます。
私は、正直この仕組みをあんま理解をしていなかったのですが、PMPを取得してから明確に読書をする時間が増えました。
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ポイントの申請は、上記の申請画面からレポート提出の形で行うのですが、それがなんか楽しいんですよね。あと、ポイントが増える感覚も。自分の何気ない読書などが、ポイント化されるのげゲーム感覚で楽しいです。
PMP取得に向けた勉強法と教材
最後に、私が行った勉強法や受験資格で使った教材を記載します。私は特にスクールなどには通わず、自学のみで学習しました。
ただ、私がやった通りやって、受かる保証は一切無いと思います。本番の試験は、正直めちゃくちゃ難しかったです。
というのも、既存の問題集に載っている以下のような基礎的・定型的な答えを求める問題は、ほぼでませんでした。
プロジェクトの説明として、適切でないものは次のうちどれか。
A. 独自性がある
B. プロジェクト期間が明確である
C.プロダクトの完了を判断する方法がある
D.立ち上げ、実行、 終結の3つのプロセス群から構成される
実際は、以下のようにアジャイル系の問題、且つとあるシーンで、PMは同行動するべきか?みたいな問題ばかりでした。
プロジェクトマネージャーがアジャイルプロジェクトを監督しており、デイリースタンドアップミーティングが生産性が低いと感じられることがあります。生産性を高めるために、プロジェクトマネージャーはどのようなアクションを取るべきですか?
A. これらのミーティングのダイナミクスを分析し、生産性の低い要因を取り除く
B. チームにミーティングの議事録をプロジェクトマネージャーに送るよう依頼する
C. より良い生産性を促進するためにデイリーミーティングに出席を始める
D. 責任をプロダクトオーナーに委譲する
ですので、私の勉強方が正しいとは全く思えませんが、学んだ教材やちょっとしたコツなどを書きます。これからPMP取得しようかと興味のある方だけに、ほんの少しだけお役に立てればと。
実際に受けたいと思う人以外は、とくに読む必要無いかなと思います。購入いただけた場合は、美味しい祝杯をいただきます(感謝)。
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