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等身大の「私」を、プロデュースする - 守山菜穂子『選ばれる人になる パーソナルブランディングの教科書』
『選ばれる人になる パーソナルブランディングの教科書』
「ブランディング」という言葉には、どこか気負ったイメージがあった。
「自分を大きく見せる」、あるいは「何者かにならなければならない」。
そんな風に感じていた私は、この本を手にするまで少なからず抵抗感があった。
それでもページをめくったのは、「これだけ社会とのつながりが重要な世の中で、自分の存在や個性を人に上手く伝えるにはどうすればいいのだろうか」という切実な思いがあったからだ。
そして読み終えて思った。読んで、本当によかった。
本書は、決して「こうあるべき」を押し付けるものではない。
むしろ、「今の自分」を丁寧に理解し、その個性を最大限に活かす方法を教えてくれる。
それは、自分を大きく見せるのではなく、等身大の自分を俯瞰し、社会に効果的に発信するための技術だった。
具体的に印象に残ったのは、「自分のイメージカラー(ブランドカラー)」を決めるという発想だ。
「どういう風に見られたいか?」「どういう人間なのか?」
これらの問いを突き詰めていくと、おのずと自分を表現する色が見えてくる。
そして、その色を軸に一貫した発信をすることで、自分らしさがより鮮明に、そして魅力的に伝わるのだと気づかされた。
本書には、「自分らしさを見つける10の質問」というワークも用意されている。
これは、自分を深く知るための羅針盤となるだろう。
質問に答えていくうちに、今まで意識していなかった自分の側面が見えてくる。
そして、その発見こそが、ブランディングという技術を身につけるための第一歩となる。
本書は、「自分らしさ」という名の宝物を探し、それを磨き、輝かせるためのガイドブックだ。
それは、決して特別な才能を持った人だけのものではない。
誰もが持っている「自分らしさ」を、社会という舞台で最大限に活かすための知恵が詰まっている。
もしあなたが、私と同じように「ブランディング」という言葉に抵抗感を感じているなら、ぜひ一度手に取ってみて下さい。