理想の体型。それは現実的?そして健康的?
こんにちは。Dice Trainingです。
岩手県でトレーニング指導を生業にしてます。
アメリカ留学中にNSCA CSCSを取得。
留学中のインターンシップも含めると、
トレーニング指導に携わって20年以上になります。
パーソナルトレーニングジムの場合、
女性のお客様の方が、比率が高いです。
(僕の勤務先だと、大体7割が女性のお客様です。)
やはり、
・自身の体型
・健康
・美容
などに対して、
女性の方が、
・高い意識を持っている
・悩んでいる
人が多いということだと思います。
「自分の体をよくしたい!」
「もっと、綺麗になりたい!」
「もっとスリムになりたい!」
この目標自体は何も悪くないし、
僕は素晴らしいことだと思います。
ただ、目標設定がちょっと”飛躍してしまう”方が。。。
体験のお客様とのお話の中で
気になったので僕の意見をシェアします。
ダイエットを頑張ってる女性の方、
ちょっと自身のことを再確認してみてください。
目標は高くていい。でも、飛躍するとリスクになる。
体験に来てくれたお客様。
BMI=20.3
体脂肪率=21%
と、はっきり言って細身の方。
BMIが20なんて、ほんとにスリム。
まして、体脂肪率も20%代前半。
女性の方でこの数字は、
”ちょっとした持久系アスリート”
みたいな感じです。
個人的な、正直な感想として、
”これ以上「痩せる」必要はない”
でした。
もちろん、お客様にもお話ししています。
(セールス的に正しいかどうか別ですが・・・)
この方の場合、
”ちょっとした食事面の見直し”と、
”定期的な運動を継続”するだけで、
健康的な体型は維持できます。
でも、お客様はここから落としていきたいと。
48kgが目標だと。
そうなると、BMIが18。。。。
どれだけ細くなりたい。。。。
このお客様のスタート体重を考えてると、
かなりハードルの高い設定。
もちろん、不可能ではないです。
2ヶ月間限定だとして、
”結構な食事制限”
と、
”ハードなトレーニング”
で持っていけます。
一方で、
”スタート体重から5%くらいの体重減”
で、まず、停滞期に入ります。
これは、肉体の恒常性です。
(一定に保とうとする性質)
そこをぶち破るのは、
なかなかのストレスが必要。
そのストレスは、
果たして正しいのか?
健康的と言えるのか?
もちろん、言えません。
反動は必ずやってきます。
まだまだ「細い=美しさ」のいう意識は根強いのかな。
女性の方が”美”を追求するのは理解できます。
それは年齢に関係なく、永遠のテーマだと思う。
ファッションを考えると、
体型がスリムな方が、
選択肢が増えるので、
よりファッションを楽しむことができる。
また、メディアなどで目にする女性の方は、
どの人もスリムで、すごく美しく見える。
そこを目指す気持ちもわかります。
フィットネスが流行することによって、
”細いだけが美しい”
という意識は、
ちょっとずつ変化していると感じます。
しかし、まだまだ、
”細さ”=”美しさ”
という認識は無くなっていない
というのが事実なんだろうなと。
日本人成人女性の数字はどうなっているのか。
日本人成人女性の平均サイズを見てみましょう。
まず、身長と体重。
成人女性(20〜40代)の
平均身長は世代に関係なく
158cm
です。
平均体重は世代によって
ちょっとずつ増えて。
20代:50kg
30代:51kg
40代:52kg
くらいです。
(平成30年度 体力・運動能力調査結果から抜粋)
世代が上がると、
ちょっと体重が増えていきます。
これは、加齢による影響ですね。
どうしても体脂肪が増えていきます。
ということで、BMIを考えると、
20代:20.0
30代:20.4
40代:20.8
です。
日本人、痩せてる人が多いですね。。。。
BMIは「22が一番いい」と言われています。
「生活習慣病の発症率が一番低い」からです。
肥満はもちろんダメ。
でも、痩せすぎもダメってことです。
BMI22で考えると、
身長158cmの人であれば、
体重が54kgでちょうどいいということです。
次に体脂肪率。
女性であれば、
「20〜30%」
が標準です。
あまりに低体重、あまりに低脂肪だと
ホルモン分泌やエネルギー保存などが崩れ、
思わぬ健康被害や、
特に女性だと”月経や妊娠に影響”が出ます。
最後に周囲計。
平均は、
ウェスト 64〜65cm
ヒップ 88cm
くらいみたいです。
これも年齢を重ねると、
少し数字が増えていくようです。
性ホルモンの低下のせいで、
脂肪が特に下半身につきやすくなります。
下着メーカーの大手、
ワコールさんのサイトを参考にしています。
サイト内に面白いページあります。
女性の方は、自分のサイズと平均が比べられますよ。
この平均をみても、
・日本人の女性は細いんだな。。。
・細いことが美徳という意識がまだまだ根強い
という印象が強いです。
全ては”健康”のために。まず、自分の”適正値”を知ろう
上記の数値は平均値。
あくまでも、参考程度に使いましょう。
例えば、僕の妻は身長が165cmあります。
同世代の中だと、背の高い方です。
なので、上記の平均値を目標にするのは
明らかに間違いです。
●体重の目標値
身長が高かればれ、
体重が重くなるのは当然。
BMIの数字を参考にして、
目標体重を決めていきましょう。
上記のようにBMI=22が
一番、健康的と言えます。
(BMIの適正範囲は、20〜25です。)
計算方法は、身長をmに直して
目標体重=22×身長(m)×身長(m)
です。
僕の場合だと、
身長168cm ⇨ 1.68m
目標体重=22×1.68×1.68
=62.1kg
となります。
みなさんも計算してみてください。
適正範囲の上限である
BMI=25
も計算してみて、
まずは、それを下回るという目標がいいです。
●体脂肪率の目標値
これも女性の標準範囲
「20〜30%」
の範囲内にあれば問題ないです。
測定方法は体組成計に乗ってみましょう。
ただ、基本的に体組成計は
数字が高く出やすいです。
(特に家庭用のもの)
●周囲計の目標値
体脂肪率が多い人は、
当然、周囲計は大きくなります。
なので、体組成計がない人は、
周囲計のサイズで確認です。
まず、健康のことを考えます。
女性がメタボと診断されてしまう、
腹囲(おへその高さ):90cm以上
という基準があります。
まずは、これを下回ることは絶対。
次に「ウェストとヒップの比率」を考えます。
”ウェストは胴体の一番細いところ”になります。
腹囲とは別物です。
見た目に美しいのは、
”ウェスト:ヒップ=7:10”
の比率です。
体脂肪率35%の女性では、
ウエスト:ヒップの割合が
8:10以上になる場合が
多いとのことです。
身長が高くなれば、
周囲計が大きくなるのも当たり前。
単純なウェストの数字だけを見るのは、
やはり適切ではありません。
ウェストとヒップをメジャーで測定。
そして、ウェスト/ヒップの比率を考えて、
ご自身にあったウェストサイズを設定しましょう。
まとめ。
日本人は、
「細い=美しい」
という認識がまだまだ多い。
それは、健康美とは違います。
個人的に体重はあまり気にしません。
それよりは体のラインを気にします。
バランスが取れて、
姿勢がいいと、
”体のライン”
が綺麗に見えます。
周囲計を確認するのが、
一番、いいと思います。
まずは、自分に合った
”適切な数字目標”
を作りましょう。
健康的に体型を変える。
これが一番リバウンドをしないダイエット。
そのためには、少し時間がかかります。
長期的な計画で、
食習慣の見直しと、
運動の継続。
できることから始めてみましょう。
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