図1

「日本メーカーの国内回帰」から

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3点に注目したい。
 1.「日本製・日本だから」は言い訳。
 2.日本製とは何か?
 3.コントロール可能因子にノウハウを蓄積すべき
代表関連記事 President  2019.2.13
 https://president.jp/articles/-/27643
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A 日経メーカの国内回帰の流れは、賃金格差が小さくなることに伴い、より加速していきていた。


B 起こっていることは、新興国が豊かになり、生活水準が上がり、世界的な労働力不足の流れと相まって、海外生産拠点に採用するような地域での賃金水準が上がっているという状況である。


A 賃金格差が小さくなり、新興国が顧客になり、ジャパンブランドを望む声が強まっている。だからといって、国内回帰を選択することになはならない。


B 関連記事によれば、“国内で生み出される製品には、わが国ならではの技術力、品質管理力、デザイン性といった“ブランド価値”が反映されている…”とのこと。確かに、日本製品のモノづくりについては、未だに他国追従を許さない精彩さがあったり、「日本製」というブランドが機能している。


A しかしながら、ブランド・モノづくりのコントロールを考えた時に、これをスムーズに他国にて立ち上げ制御できないようでは、本当の抑えるべき因子を理解できていないと言わざるを得ない。


B モノづくりのプロセスと要諦(製造立上、QC、QAなど)については、今後、より科学的手法が採用されていくことになる。顧客状況を考えた時に、本当に、何を保証すべきか。そのためには、何を管理すべきか。それを管理することで、製品品位や歩留まりをコントロールできる理由は何か…。今まで見えていないような情報が可視化されるというのは、そういうことである。


A つまり、FAが進んだりスマート工場化していく世界において、「国内だから高品位のモノが作れる」などという意味不明なことを言っているようでは、お先真っ暗ですと宣言しているようなものである。


B 当然、人間の心理は合理性とはかけ離れている。まったく同じ製品であっても、「国内製」と謳うだけで信用力はあがる。これは大いに利用すべきであるが、リスクポイントであることにも留意が必用。


A 信用の形態やメカニズムが大きく変わっていくことは、フィンテックやブロックチェーンの流れで今までも議論してきた。これが、これからの世界である。製品に対する過去の情報・状況に対して保証が作用することで、日本製という仮面がはがれるリスクがあることを忘れてはいけない。


B つまり、現時点においては「日本製」というマクロなブランドは利用しきるべきだ。しかし、これに身をゆだねるようではいけない。自社製品のブランドは、自社の積極的な活動と消費者とのコミュニケーションの中で構築していくべき要素である。


A 中長期的にみれば、「日本で作るというブランド価値が反映されている」などと自分でブランドをコントロールできない言い訳をしているようでは、立ちいかなくなる。


B 日本製というのは魔力を持っている。そもそも、「日本製」とは何だろうか? 日本でちょっと置いたりいじったりするだけでも、日本製になるものは多数ある。これは何を意味しているのか? 食料だって同じである。


A 日経メーカがやるべきことは、ビジネスの基本形にのっとり、現市場・製品から最大収穫することに加えて、今、世界が大きく動いている潮流に、自社をしっかりと追従させることである。


B そのためには、「自社製品が売れている本当の理由」をファクトに基づき把握することが必用になる。
 ・なぜ、売れているのか。
 ・品位が理由の一つだとすれば、品位とは何か。
 ・その品位をコントロールできている、客観的な理由は何か。
 ・調達なども含めたグローバルな製造最適拠点はどこか。
 ・そこでブランドコントロールできな理由はなにか…。

 

/2018.02.14 JK

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