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2024年おすすめ本⑧

2024年おすすめ本シリーズを年内で完結させたいので、駆け足で書いていきます。
興味が湧く本があれば、手にとってみてください。
それでは、8冊目。

「くじ」シャーリイ・ジャクスン

〈あらすじ〉
毎年恒例のくじ引きのために、村の皆々が広場へと集まった。子供たちは笑い、大人たちは静かにほほえむ。この行事の目的を知りながら……。発表当時から絶大な反響を呼び、今なお読者に衝撃を与える表題作ほか二十二篇を収録。本書で描かれるのは、一見ありふれた日々の営み。そして、その被膜から滲む人間の悪意、嫉妬、嘲笑、絶望……。鬼才ジャクスンの容赦ない筆によって引き出された黒い感情の数々が、あなたの心に爪を立てる。
(Amazon商品説明より)

〈感想〉
意味を読み取れない作品も中にはあったが、これはすごい!と圧倒されるお話が多かった。
何がすごいかというと、一見平穏に見える生活の中に潜み、時折ちらりと顔を出す悪意の臨場感だ。
読後感の悪さはじわじわと侵食してくる毒のようで、やみつきになってしまった。

お気に入りの短編の内容を以下にまとめてみた。
(ネタバレを避けて書くのは難しいが、努力した)

・盗み癖のある女とその隣人の静かな戦い
・息子の同級生であり問題児「チャールズ」の正体
・お金を貯めて本を買おうとする少年と彼に近づく一人の男
・ホームレスに施しをする婦人たちに起きる思わぬ出来事

22篇の中で心に刺さった作品はどれだったか、読んだ人同士で語りたくなる1冊。

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