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”3クサイ”を飲み込み事業貢献するデザイナーでありたいという話

先日、同僚と、これからの働き方を話す機会があり、

デザイナーに求められるのは、
キラキラ世界ではなく、泥臭い・人間臭い・面倒臭いの”3クサイ”を飲み込んだ事業貢献だよね

という一言が、わたしのこころに残りました。


今回は、「事業」と「デザイン」の両方の経験を振り返り、デザイナーとしてありたい姿を考えてみたいと思います。

事業に寄り添うデザイナーに求められる”3クサイ”

今回もnoteを開いてくださり、ありがとうございます!!!

「事業」と「デザイン」が交わり始めた

そもそも、なぜ、デザイナーに”泥臭い・人間臭い・面倒臭い”事業貢献が求められているのか?

2018年、経済産業省・特許庁による「デザイン経営宣言」が世に出ました。

「デザイン経営」は、ブランドとイノベーションを通じて、 企業の産業競争力の向上に寄与する。


簡単に言うと、経営の課題解決に「デザインの力」を取り入れると良いよという内容です。

その流れに呼応するように、わたしは企業内でデザインの浸透に取り組んできました。ただ、大企業ということもあってか、まだまだ浸透しきれていないように感じています。

その一方で、昨年から伴走している中小企業では、デザインが経営に取り入れられ始めています。事業とデザインの交わりを感じます。

ここからは事業とデザインそれぞれを振り返っていきます。

事業の世界。働きがけを大切にする

まずは営業の経験から「事業の世界」について。

◆◆◆

入社2年目に営業として上海に配属され、わたしは、最初の3か月間、テレアポに葛藤していました。

周りが静かだと、しんどい


電話リストから上海進出の日系企業を探し、一日に数十回ほど電話し、提案の機会をもらう
、ということをやっていました。

中国人の同僚に囲まれたオフィスで、電話しては断られるという、拙い中国語のやり取りが繰り返されていました。

その痛々しい光景を見かねた中国人の上司が、大切なお客さん先に連れて行ってくれたことを今でも覚えています。

当時、お客さんからの値下げ交渉に応えることしかできなかった自分は、社内調整に駆けずり回っていました。

時間はかかりましたが、そのかいもあって、中国に来て初めての契約となり、その先のビジネスにも繋がっていきました。

◆◆◆

このように「事業の世界」では、泥臭く、人間臭さを大切にしながら面倒臭いことに向き合い、人や物事への働きがけから成果に貢献することの大切さを学びました。


デザインの世界。妥協なくモノ・コト作り

一方で、デザイナーとして働く中で「泥臭さ・人間臭さ・面倒臭さ」がないかというと、そんなことはありません。デザインの世界でも存在します。

たとえば、新サービスを発表するためのプレゼンテーションの準備として。

実際は、キラキラではない

一つのプレゼン資料作るにも、伝えるべきターゲットの心の機微を理解するためにインタビューしたり。iPhoneの発表会まではいかないまでも世界観の磨き込みをしたりします。

また、伝わる共感を呼ぶストーリー作りに余念はないです。そして、心を動かしターゲットの行動変容を促すべく何度も実演し違和感をアップデートしていきます。

このように「デザインの世界」でも、人間臭さに共感し、泥臭く、面倒臭いことを繰り返し、妥協することなく「モノやコト(体験)作り」を通じて、成果貢献することの大切さを日々感じています。


”3クサイ”を飲み込んだ事業貢献するデザイナーでありたい

いままで「事業」と「デザイン」は別々の世界のものという意識が強かったのもしれません。(デザインって「キラキラな世界✨」ってよく言われます)

ただ、「事業」と「デザイン」を振り返ってみると、どちらの世界でも、泥臭い・人間臭い・面倒臭いの"3クサイ"に向き合っていることがわかります。

そして、結論になりますが、これからの時代において、わたしは事業とデザインの両利きで"3クサイ"に向き合い、互いを越境していきたいと考えています。

もしデザイン経営に挑戦し始めた経営者の方がいましたら、両利きデザイナーに声をかけてみるといいかもしれません。それがわたしだったらとても嬉しいです!


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阿部紘樹
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