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本はサーキュラーなプロダクトだ:読書体験のデザイン
僕は高校生の時に図書館で2冊の本に出会いました。
一冊めは「インダストリアル・デザイン―道具世界の原型と未来」という本で、もう一冊は「ヨーロッパのグラフィックデザイナー」という本です。両方とも50年以上前に発刊された本で、今でも手に入れることができます。
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この二冊の本は、今でも輝きを失っていません。この本の読書体験が、現在でも輝き、ヒントや知見を与えてくれる。二冊目の本についてはこちらに詳しく書きました。
https://note.com/designkaz/n/n1b7f46d26bf1
本はサーキュラーなプロダクトとして考えることもできます。
本当に長く読んでもらえる本を共創しながら作り、この本を読んでもらいたい人に伝えて購入してもらい、長く読んでもらう。この本を作った人もこの本を作る過程で新たな知見を得てヒーローになる。そして、この本が必要がなくなったら新しいブックカバーによって、新しい意味のある本に生まれ変わり別の人に長く読んでもらう。
そんな妄想を具体化するために、Xデザイン出版とXデザイン書店による読書体験というサーキュラーなしくみを提案します。
51年前の本:インダストリアル・デザイン
51 前の1971 年1 月に発刊された「インダストリアル・デザイン―道具世界の原型と未来」という本は今でも輝きを失っていません。GK デザイングループの栄久庵憲司 氏によって執筆されたこの本は、僕が高校生の時に出会いました。そして僕がデザインの道をめざすヒントになった本です。最後の章には「インダストリアル・デザインと社会」で、未来を示唆しています。
50 年後の現在でも、この本に書かれている内容は、現在の若い人にもヒントと知見を与えてくれるサスティナブルなプロダクトです。このように優れた本の読書体験が、長い間、多くの人にヒントや知見を与えてくれます。
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X デザイン出版:うれしくなる体験のデザイン
ビジネスやデザインの現場で活動している社会人へ、書籍を作る体験と情報発信による読書体験を提供することを目的としてX デザイン出版を開始しました。
出版により本人のキャリアに活かすとともにその成果を社会のさまざまなステークホルダーへと発信することを支援します。もっとビジネスやデザインの現場で活動している社会人の知恵を世の中に役立ててほしい。
X デザイン出版の最初の本として「うれしい体験のデザイン UX で笑顔を生み出す38 のヒント」という本を12 月に発刊しました。この本の詳細はこちらを参照してください。https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784910984001
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Xデザイン書店:リアルボイス・ブックカバー
あまり読まれなくなった中古の本に新たな魅力や意味を伝えるための「リアルボイス・ブックカバー」をデザインして、本を生まれ変わらせる。
ブックカバーには、オンライン書店のカスタマーレビューよりリアルボイスとして記載したり、書店の店員の想いをリアルボイスとしてブックカバーに記載します。リアルボイス・ブックカバーのアイデアは、武蔵美大学院ヤマケンゼミの岩崎友彦さんの修士研究のアイデアから生まれました。そのアイデアを岩崎さんと一緒に拡張、具体化していきたいと思います。
本における意味のイノベーションをすることにより、本の新たな魅力や新たな意味により中古の本が再度流通して新たな読書体験が期待されます。リアルボイス・ブックカバーがある本を販売する書店として「X デザイン書店」を提案します。
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NEXT ECO Design 2022展に出展
2022年12月7日から9日まで、東京ビックサイトで開催されたエコブロ2022で、日本インダストリアルデザイン協会のNEXT ECO Design 2022展にこの提案を展示しました。なぜ、本がエコなのか?という疑問をもった人もいたかもしれませんが、提案に共感した人も多くいたのもよかったです。
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