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【映画感想】互いの光になった「ぼくのお日さま」の三人模様

深く雪が積もる冬の北国の透明な日差しに象徴される「眩しい人」の存在。

選手の夢を諦め田舎町で子供たちのコーチを務める元フィギュアスケーター荒川にとっては、夏場の野球でも冬場のアイスホッケーでもいいとこ無しだが恋心からフィギュアに目覚める少年タクヤがお日さまに、

タクヤにとっては、銀盤を滑る姿が美しく想いを寄せる年上の少女さくらがお日さまに、

さくらにとっては、自分を丁寧に指導してくれる荒川がお日さまになり、
荒川がタクヤとさくらにアイスダンスのペアを組ませ、自身の夢も馳せると同時に三人が同じ目的に向かい練習に励むことで光の輪が大きくなっていくのがわかりました。

さくらは、荒川が男性と付き合っていることを知りショックを受け、タクヤはさくらに嫌われたと思い込み落ち込み、荒川は町で自分の居場所を失うというドミノ倒し的に三人の良好な関係が崩れていきます。
ただ、三人で過ごしたあの幸福な時間はかけがえのないものになった。
特に荒川は何かを掴んだのではないでしょうか。

目標を見失っていた彼は、恋人の五十嵐に押され東京に戻ることにしますが、純粋にタクヤを応援したい気持ちから指導した経験が道標となったような気がします。
大切なことを教えてくれる大人に子供が出会うように、大人も自分を良い方向に導いてくれる子供に巡り合うことがあるのだと思いました。

荒川役の池松壮亮さんの演技が自然で良かったです。風景に溶け込んでいました。
時代設定が2001年頃のようなので、今頃は荒川も東京でベテランコーチとなりオリンピック選手の育成に励んでいるのかもしれませんね。
大人と子供の友情に似た絆を描いた作品だと自分は解釈しました。
配信まで待つか悩みましたが、やはり映画館で観て良かったです。

https://bokunoohisama.com/

↑ この風景、印象的でした〜

トップ画像・出典:https://bokunoohisama.com/


最後までお読みいただき、ありがとうございました。(o^∇^)ノ

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