見出し画像

ニュースレター始めました

noteには欠点があります。作品の賞味期限が短いのです。

自分のアップしたばかりの作品はフロントページに表示され多くの方の目につきやすいのですが、他の方の作品がアップされる度に自分の作品がどんどん人の目に触れない後ろの方へ追いやられていくのです。noterの皆さんならよくわかってくれるはずです。

自分のクリエイターページもそうです。新しい作品をアップさせる度に、画面から消えていく過去の作品たち。それらが読まれる頻度が極端に減っていきます。読んだ結果面白くないというのならまだしも、読まれもせず消えていく作品がかわいそうで仕方がないです。
(もちろん僕のフォロワーの皆さんはいつでも読んで下さいます。感謝しかありません。)

本当に読んでくれたのかな。読まれてないのかな。そもそもこの作品の存在知ってるのかな。


ニュースレター/ Newsletter

ニュースレター(以下レター)をご存知ですか?2020年ごろにアメリカを中心とする英語圏でブームを迎えました。よくメルマガと比べられますが、少し違って、結構大きく違います。

どういうことかというと、企業やブランドが宣伝やクーポンなどを送ってくるメルマガとは違って、レターというのは個人がその人の思っていることやアイディア、その時に感じたことなどをこれまた個人に送ってくるというものなのです。

例えば、好きな俳優が新作映画を出すにあたって、その人がその映画に出ようと思ったきっかけや作品に対する思い・裏話を聞いてみたくありませんか。それをインタビュアーがまとめるのではなく、その俳優自身がそのような自分が知りたいことを書いてあなたへ毎週なり毎月なり送ってくれるとしたら、登録してみようと思いませんか。

世界へ一斉に不特定多数の人に発信しているのではなく、特定の登録した人だけに届くものなんです。このちょっとした特別感に人間は惹かれるのではないでしょうか。最近は、少しお金を払ってでもいいから良いサービスを、という人がジワリと増えている世の中。ちょこっとした小銭でレアな情報が手に入るなら払いますよという時代ではないでしょうか。大量に多くの人に配られる無料の情報よりも、プレミアムなちょっとした贅沢が欲しい。その人のユニークな意見や話しを聞いてみたい。そういう時代なんだろうなと思います。サブスクに慣れた世代なんでしょうね。より深みのあるコンテンツに触れたいという。


the Letter

当初は日本でも多数レターを発信する媒体があったのですが、今では数えるほどになってしまいました。どうもそんなにうまくいかないようです。僕が今回使い始めたものはtheLetterというものです。

「いかに目立つか?」ではなく「顧客との関係性」が注目される昨今、PVやいいね!数に縛られず、ニュースレターの「読者のために執筆できる性質」が評価され、ニュースレターは世界中で再び流行し始めています。

the Letter

ここにも紹介されているように、PVやいいね!、スキの数を争うのではなく、欲しい情報を本当に欲している人に直接届けるというもの。万人受けするものではなく、コアな読者に届けるというものなのです。

ゆえにSNSのように炎上することが格段に少ないのです。そもそも自分のことが嫌いならば、わざわざ登録なんてしないですものね。登録する時点で執筆者に対して興味を持っているのですから。

実はnoteを始める前、僕はtheLetterを始めようか、noteを始めようかで迷ったんです。何かをどこかに書きたいけど、どの媒体を使うのが良いのだろう。レターはちょっと日本では流行らないかなぁ。noteはすごくカラフルで明るいイメージがあるなぁ。みんなワイワイやってる居酒屋にいるみたい。レターって何か一人でバーで飲んでるみたい。

結局noteを始めました。それから1年半ほどたったところです。フォロワーを増やすのが目的ではないんですが、もう少し僕の作品って読まれても良いんじゃないかなと日々思うんです。作品を書く頻度を上げたらもっとフォロワーもついて、読まれる頻度も上がるとは思うんですが、仕事が忙しすぎてこれ以上はどうしても無理なんです。休みの日は子供の面倒もありますし。僕としてはたまにはバーで一人で飲むのも良いのかなと。僕の求めてるものって何なんだろうって、最近よく思うようになりました。


レターのメリット

いくらSNSが発達しても、メールを解除する人というのはいません。新旧のSNSや不安定なSNS、いろいろありますが、古くからあるこのメールアドレスって実はとても安定しているプラットフォームなんです。新しいレターでありながら使っているものは古いのです。その考えが新しい魅力となっているようです。アメリカでは映画や音楽のサブスクが浸透していたので、こういったテキストでのメディアが流行りやすい土壌ができていたのではないかと思われます。

noterもクリエイターと呼ばれますが、同じクリエイターでもレターの場合は購読者と個人的なつながりが生まれるような感覚があります。例えばこちらからレターの登録者限定で全員に一斉にメッセージを送ろうとすればできる訳です。みんなが見れるコメント欄で会話をするのではないので、余計に親近感は沸くと思います。これは魅力的ではないかなと。しかも個人宛てにくるメールですから。こちらから見に行くのではなく定期的に届く。取りに行くのではなく相手からやってくるのです。


日本で流行るのか

日本でニュースレターは流行っているとは言えません。名前すら聞いたこともない人がほとんどだと思います。僕は好きな海外の作家やユーチューバーのレターをいくつか登録しているのですが、やはり英語という言語は強いと思います。カジュアルな挨拶から始まり、フレンドリー、とても入り込みやすいです。毎回送られてくるメッセージは一斉に世界に広がりますから登録者の数の規模も違います。もちろんコンテンツが面白いという前提です。

他方日本語は日本でしか通じない言語です。この狭い国で流行る日がくるのかどうかは不明ですが、ひょんなことから何がどうなるかは誰にも予想できないものです。信じられないかもしれませんが、登録者が2万人を超える日本人識者というのはレター界にはすでに存在するのです。執筆者と登録者の需要と供給の関係がマッチすれば、購読者を増やすことは十分可能だという証です。

この点もnoteとは大きく違う点なのですが、登録者あってのレターなのです。noteの居酒屋に作品を置いて去ることはできるのですが、レターというものは、まずバーで登録をしてもらわないと作品を手にとってもらうことさえできないのです。

でも嬉しくないですか。あ、いつもバーで見るあの人からのメールだって。で、開けてみたらちょっと話し面白かった。次回も読んでみよって。

まだ大々的に流行り出す前に自分の希望のドメインを確保しておくのも手かもしれませんよ。


結局

ということで、数日前にレターを始めました。

少しnoteの内容とは違うテイストにしています。これが毎月登録者のメアドに届くわけです。毎月第1木曜に配信するこのレターは、やはり僕の分野である言葉のお話です。どんなものかご興味ある方は登録(無料)して読んでみて下さい。登録することに嫌悪感がある方は、読んだ後にすぐ配信停止のアイコンを押せばそれで登録解除できるので、本当にお気軽にのぞいてみて下さい。僕は素直にレターを日本で流行らせたいという考えを持っているので、これでこの界隈が盛り上がるなら嬉しい限りです。

https://terap.theletter.jp/


新しく芽生えた感情

さて、実際に始めてみた感触なんですが、思いもしなかった感情が芽生えたのです。それは責任感です。noteのフォロワーが増えても特に責任感は涌かないのですが、レターの登録者が増えるとちょっと背中がビシッとしてきました。それも毎月第1木曜に配信すると宣言してしまった訳ですから、約束は守らないといけません。多くのレター執筆者は毎週配信しているようですが、ちょっと僕は新しいペースがつかめるまでは感覚を広くとるようにしました。これが更にサポートメンバーの購読料を頂くなんてことになるとなおさら構えてしまうでしょうね。

もうさっそく読者からコメントも頂いています。これもnoteのように皆が読める訳ではないのです。マンツーマンなんです。直接メッセージのやり取りを個人的にとるのです。この近さ。これなんだろうなと実感しています。もちろん好き嫌いはあると思います。一定の距離感が好きな方も当然いらっしゃるでしょう。そういう人向けではないです。ただ、コアな読者が欲しい方には最適なものだと感じています。フォロワーの数やスキの数ではなく、ただただコアなファンとの関係を大切にする。もちろんその結果フォロワーの数が増えたらそれはそれで嬉しいです。

どうですかnoterの皆さん。
僕はnoteの居酒屋にいない時は、theLetterのバーにいます。どうぞお近くへいらして下さい。一緒に静かに飲みながらお話ししませんか。

寺ピー



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?