And the Emmy goes to...
先週月曜日にロサンゼルスで第76回エミー賞の発表があり、米配信ドラマ「SHOGUN 将軍」が連続ドラマ部門において作品賞などで18冠に輝きました。主演男優賞を真田広之が、主演女優賞をAnna Sawaiが受賞。日本人2人が同時に主演で受賞するなんて、日本人としてこんなに嬉しいニュースはありません。
毎年9月に行われるテレビ界のアカデミー賞『エミー賞』。僕もアメリカに住んでいた頃は、映画のアカデミー賞、音楽のグラミー賞、演劇のトニー賞、ゴールデングローブ賞など様々な分野の授賞式をテレビで見るのが大好きでした。日本に戻ってからはあまり生で見れず寂しく感じています。
毎回 "and the Emmy goes to...(さぁエミー賞を受賞するのはぁ~...)"という声に興奮。固唾をのんでその瞬間を待ちます。受賞した時の俳優や歌手のリアクションやスピーチがとても感動的で面白いんです。
むかしコメディー部門で多数のエミー賞を受賞した"Friends"は、英会話の学習材料として良いと最近よく耳にします。僕も当時はリアルタイムで見ていました。このような番組は「シットコム」(Situation Comedyの略)というジャンルに属するもので、その名の通り毎回違うシチュエーションで固定された登場人物が面白いストーリーを展開するもの。映画と違いどっぷりと生活感が漂う日々の生活を題材にしているものがほとんどなので、アメリカの文化を深く理解していないとわからない話題が多いと思います。ですので英会話学習の題材として見ると聞いた時、難しいのではないかなぁと感じました。もちろんずっと会話を聞いていていっさい英語の勉強にならない、なんてことはありませんが。
シットコムというのは生の観客を入れて録画放送をしているものが多いので、「間」が大事になってきます。笑わすためにセリフを作って、笑い声を入れるための「間」を作るというか。どうしても劇風なところはあります。ですのでもっとリアルな会話の勉強となると、シットコムよりもドラマの方がいいのではないかなと思うのです。最近のNetflixだと『メイドの手帖/ Maid』や『ジニー&ジョージア/ Ginny & Georgia』などがストーリーも面白くお薦めです。ナチュラルな会話シーンが多く、使える日常英会話のフレーズがたくさん聞けます。
最近はネット配信されているドラマや映画が多いので、いくらでも英語字幕をつけて視聴できます。気に入ったセリフを何度も繰り返し見て、自分のものにしていくにはもってこいだと思います。ただ、YouTubeの自動字幕起こしは正しくないときもあるので注意が必要です。今後どんどん精度は上がっていくはずです、期待したいですね。
もっとリアルさを求めるならトークショーやインタビューです。ただこれはとてもハードルが高いと思います。なぜかというと話の先が見えないからです。ストーリーがないのでどんどん映像が変わる訳でもなく、流れによっては予期せぬ方向にばかりいくからです。英語初心者が理解するのは本当に難しいと思います。その点エミー賞などの授賞式のスピーチはメッセージ性もあるし、だいたいが感謝の言葉。感情に溢れていて、話についていきやすいのです。
今回の授賞式でも僕にとってはAnna Sawaiが最高でした。こんな強いメッセージがエミー賞の舞台で、アジア人の、日本人の、女性の口から、聞けるなんて鳥肌もの。日本人として、マイノリティとしてこんなに誇らしいことはありません。世界に影響を与える言葉を残せる人はほんの一握りです。この夜一瞬にして影響力を持つ人になった彼女が放つメッセージが、世界でマイノリティとして働いている女性にどれだけ勇気を与えたことか。
素晴らしいですよね。
こういった文は覚えてしまったら誰にでも使い勝手が良い一文になると思います。いくらでも自分なりにアレンジできますよ。例えば
単語を2語変えるだけで、母の日のメッセージにもなります。母親として疲れた時の皮肉表現としても使えますし、スピーチの占めにもぴったり。
このようにいくらでも題材は落ちています。あとは自分でアレンジして、使って楽しむ。好きこそ物の上手なれ。楽しんで盗んで堂々と自分のものにしていけば良いと思います。ウケた時はきっと自分が受賞したかのように心の中でガッツポーズしてますよ。
寺ピー
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