新卒採用における学歴信仰は案外的を射ているんだなと
先に断っておくが、僕は学歴厨でもなんでもない。
前職では多様な経歴をもつ人と仕事をしてきたが、その中には学歴のない優秀な人もいた。
専門学校卒の人の中にもいわゆるFラン大卒の人の中にも、仕事ができて尊敬できる人はいた。
一方でいわゆる高学歴の人の中にも、仕事ができない人や考えが稚拙な人はいた。
ということで、学歴が高い人の方が絶対的に優秀だとは全く思っていない。
ただ、学歴が高い人の方が優秀である傾向が高いとは思っている。
それもそのはずで、サラリーマンが行うのは頭脳労働だ。
営業でもマーケティングでもそれこそ人事でも、基本的には頭を使って仕事をする。
だから、頭の使い方が上手な人ほど成果を残す。
難関な受験戦争を突破してきてる人は、多くの場合この使い方に長けている。
・文章から趣旨を読み取る力
・持ち合わせている公式を組み合わせて糸口を見つける力
・物事を関連づけて記憶する力
これらが受験勉強で培われ、総じて頭の使い方が上手になる。
また、受験戦争を乗り越えてきているというのは、努力ができるということの裏付けでもある。
きっとそういう人の方が、仕事に一生懸命向き合う傾向がある。
というわけで、表層だけみれば
高学歴・・・頭の使い方が上手く、仕事に一生懸命取り組む
Fラン・・・頭の使い方が上手くなく、仕事にも一生懸命になれない
という図式が出来上がってしまう。
これだと、面接で似たような2人がいた場合、学歴の高い方が選ばれても仕方ないだろう。
しかも、大抵の場合、そうしておくほうが失敗する可能性は低いのだから。
大手企業の人事は、莫大な量のエントリーシートに目を通す。
一枚一枚じっくりと見て判断するなんて、到底不可能だ。
そんな状況下で、高学歴を選ぶのはすごく合理的だし、なんなら採るべき最善策だ。
というわけで、頭脳労働をしたいのならば、学歴は最強の武器だ。
もしサラリーマンとして一般企業で成功したいのなら、受験勉強は死ぬ気で頑張って、自分の能力の裏付けをつくるべきなのだ。
ただ、あくまで「サラリーマンとして一般企業で成功したいのなら」だ。
僕は皆がそうするべきだとは思わない。
もし専門職を目指すのなら、偏差値の高い大学よりもいい環境はたくさんある。
最近のプログラマーの専門学校の実践教育はすさまじく、有名企業への就職者を輩出している。
名のない大学のマニアックな学部の卒業生が、その知識を活かせる業界で活躍している。
そういう専門的な分野では、いくら高学歴だろうと知識を持っていなければ立ち打ちできない。
専門知識を持ち合わせていれば、特定の分野においては高学歴なんて相手にならない。
というわけで、もし自分の目指したい専門分野があるなら、徹底的にその分野の知識・技術を磨けばいい。
「学歴が重要」なんて言葉は無視しておけばいい。
でも、やりたいこともなく漠然と生きていくなら、死ぬ気で受験勉強だけはしておくべきだ。
それが、なんとなく生きていてもそれなりの生活が担保される最強のお守りになる。
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