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復元する力

能登半島地震から1ヵ月がたった。まだまだ復興までは道が遠い。

だいぶ前になるが、ニュース番組で、ある高齢者の方の話が流れてきた。90歳代の女性で、牡蠣養殖をされていたが、能登半島地震で壊滅状態になった。

「もうダメだろうね」と言う。でも、その声は決して弱くはない。
「地震だからしょうがない」
「ここでやっていくしかない」
そういう表情と声はとてもしっかりしていた。

震災を受け入れ、ここからやっていくしかないという決意が表われていた。そして、それがとても自然なのだった。

たまたま友達もこのニュースを見ていた。そのことをメールで伝えてきた。「あのおばあちゃん、前向きだよね、ほんと心が強い!」と。「私も見たよ」と返信した。

その女性の生きる力が、見ていた者の心を打ったのだ。


そんなに強い人ばかりではない。今は打撃を受けて、立ち上がれない。光が見えない。そうだろうと思う。そんなときは無理をしなくてもいい。無理なんかできない。


でも、人は復元する力を持っている。困難を乗り越え回復する力を。
レジリエンスと言うのだそうだ。

いつの日か街も復興する。そう信じている。

何も役に立たず、思いを馳せることしかできない。そんな者が何を言うかと叱られるかもしれない。

だけどそう信じている。


写真は東日本大震災をめぐる旅から。閖上地区の神社と、旅館の玄関にあった少女像。(おばさんにしか見えないのだけど笑)


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