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Podcast_哲学する哲学対話#2「オルタナティブとメジャーの変化の歴史」

「哲学する哲学対話」#2「オルタナティブとメジャーの変化の歴史」(戦略会議①-2)が配信されました。番組はこちらからお聞きください。

今回話しているトピックはこちらです。

1970年代オルタナティブの起源/オルタナとメジャーの二重否定状態/在野研究者/点在するオルタナティブ/オルタナティブツーリズムからサステナブルツーリズムへ/枯渇性資源からオルタナティブエネルギーを経て再生可能資源へ/行ったり来たりという意味/オルタナティブはどこから発生する?/共通の理念なきオルタナの類似性(ヴィヴェイロス・デ・カストロ)/徒党を組むと潰される/シャルル・フーリエ/

「哲学する哲学対話」#2「オルタナティブとメジャーの変化の歴史」

今回は、佐々木さんが最近リサーチされたメディアとエネルギー領域における「オルタナティブ」という概念の生成と変化の歴史の話から始まり、現代において、大学・アカデミズムの外部で哲学を実践するあり方について考えています。

佐々木さんの話は、現時点で、ポツポツと点在している大学外の哲学的な実践が、今後連携するにはどうすれば良いのか、あるいは、そもそも連帯することができるのかといった問題を考える上で、色々と示唆に富むものであったと個人的には感じました。番組内で言及した著作などについての情報はこちらです。

  • オールドメディアに対するオルタナティブとしての「ラジオ・ヴェロニカ」(https://en.wikipedia.org/wiki/Radio_Veronica)の話の流れで出てきた、現代フランスの哲学者ドゥルーズ+ガタリの著作はこちら。

最初の根本的移住者は職人である。しかし職人とは、狩人でも農民でも牧人でもなく、また二次的にしか職人的活動に携わることのない陶工や籠作りでもなく、純粋な生産性としての物質-流れに随う人であり、それゆえに植物や動物ではなく鉱物的形態に随うのである。それは大地や土地の上で活動する者ではなく地下生活者である。

G・ドゥルーズ+F・ガタリ『千のプラトー 下』(河出文庫、129ページ)

小林が、番組内で、メジャーに対する(抗する)オルタナティブな生き方のイメージとして「地下に住んでいる」「穴に住んでいる」と評言していたのは、『千のプラトー』のこの辺りの議論を想定したものでした。


  • 自然法則である情念引力を用いて、技巧的な集団(連帯)を作ることもできるのでは?という話の中で言及されたシャルル・フーリエについては、こちらの本を。



次回は、今回話題になった「オルタナティブ」に相当するものと思われる新しい哲学の実践が、従来の伝統的な哲学研究や哲学のあり方に対して、どのような位置にあるのか、その具体的な事例も紹介しながら迫ります。ぜひお聞きください。

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「哲学する哲学対話」に関する質問や感想は、Spotifyのコメントもしくは、下記の公式Xからお寄せください。ソトのガクエンや佐々木さんへのお仕事のご依頼もお待ちしておりますので、info@dehors-orgまでご連絡いただけますと幸いです。

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