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Deep Care Lab_2022年の取組みと来年に向けて

今年もあっという間に過ぎました。みなさま、どうもお世話になりました。

一般社団法人Deep Care Labでは「あらゆるいのちをケアする想像力をはぐくむ」をかかげています。死者、未来世代、自然や生きもの、人工物など、あらゆる存在との相互依存を実感する。自分がより大きないのちのながれにいることに気づき直す。
そんなきっかけとなる入口を多様なかたちでつくっています。昨年の立ち上げから、引き続き手探りでしたが、今年の取り組みについてをまとめ直してみました。

プロジェクトの取組み

Weのがっこう

自社事業として昨年の0期につづき1期目となる「わたし(たち)のウェルビーイングを探求する対話&実験の学び場: Weのがっこう」を開校。園芸家・神話学者・現代仏教僧・伝統工芸の唐紙師をゲストに、トーク・対話・ワークショップからなるプログラムを通じて、自身の生き直しの契機をつくりました。

京都産業大学・株式会社Tunagum|プログラムデザイン

西陣の暮らしと地域企業の2040年を想像する、大学生向けの4daysプログラム「町家オープンカレッジ・プラス」の企画・運営を実施しました。
地域および企業の伝統や歴史を知りつつ、未来に起こりうる社会-環境問題を調べて年表を作成し、2040年のあらゆる可能性を物語にして描きました。

株式会社BIOTA|ワークショップデザイン

日本科学未来館で行われている展示「セカイは微生物に満ちている」のコンテンツをかけあわせながら、微生物からサスティナブルな未来を想像するSFプロトタイピングの企業向け1Dayワークショップ「Microbe Futures」の企画・運営を実施しました。

パナソニックセンター東京|ワークショップデザイン

自然と生きものにやさしい未来の電化製品をデザインする、一般向け1Dayワークショップの企画・運営を実施しました。
人間のためでなくて、電化製品が自然や生きものに向けたものだったら?という問いから、人と自然の相互依存に気づき、責任を引き受け、行える介入を模索しました。

都市・建築系大手企業 |見えざるステークホルダーから都市を捉え直す研修

都市のとあるエリア開発をケーススタディに、都市をとりまくが見えないステークホルダーとの討論会からコンセプトをリデザインするを行いました。2080年の子ども、川や森の木々、地域の子育て夫婦、エリアを昔から知っているお年寄り…といった非人間や未来世代もふくめてある都市のあり方を演劇的手法を用いて議論しました。

A HAMLET・株式会社Eat, Play, Sleep|地域風土のリサーチ&執筆

京都府の亀岡・並河エリアではじまった新たな村づくりプロジェクトA HAMLETのメディア発信も兼ねて、当エリアの風土、歴史、生態系、文化を包括的にリサーチし、記事を執筆する「亀岡探訪誌」を株式会社Eat, Play, Sleepと共同で企画・実施。

株式会社インクワイア|記事連載

インクワイアさんのメディアでの連載「エゴる、エコる」を開始。自らの欲望=エゴと、エコロジーのあいだでダンスを踊る技法をはぐくむ日々の生と葛藤のアーカイブ誌です。

その他: こんなことをやっています

  • Kyoto Creative Assemblage 科目 Design for Multi-species & Deep careのプログラム設計

  • お寺のリニューアルにおけるフィロソフィと場のコンセプトづくり

  • Deep Careの概念およびDeep Careのための装置のプロトタイピングを志向した共同研究

  • 生態系の循環を可視化したアート作品を用いた学びの機会の展開

メディア・雑誌掲載

NTT社会情報研究所『ウェルビーイング社会の実現に向けた社会システム変容とは』に寄稿
寄稿文:「ケアとコモンズからみる、人間以上のwell-being社会へ向けて」

『思想』2022年10月号|マルチスピーシーズ人類学に論考掲載
論考:「マルチスピーシーズとの協働デザインとケア」

『WIRED』日本版Vol.42 よりオンラインメディアに転載
論考:「マルチスピーシーズでの合意形成が、地球というコモンズの再定義を迫る」

DIAMOND onlineにイベントレポートが掲載
タイトル:「人新世の産業デザインは、人間以外のステークホルダーが鍵を握る」

イベント登壇

2022.01.27 Kyoto Creative Assemblage プレイベント 『Session 5. デザインのデザイン』

2022.02.15 Playful forest Keihoku 森で遊ぶ・森と暮らす vol.2

2022.04.23 薩摩会議 2022 【消費×Transformation】

2022.11.25 学校の外にあるがっこう

🤲おわりに: 来年に向けて🤲

昨年は会社を立ち上げての方向性の模索および自社プロジェクト「Weのがっこう」を実施するので精一杯でしたが、今年はおかげさまでいろんな方々との共同プロジェクトが少しずつ芽吹いてきました。よきご縁をいただきました。

一方で、もっとDeep Careならではの世界観を表現し、かたちにしていくこと。これが来年とりくみたいことのひとつです。展示の企画、リアルな場の運営、プロダクトのプロトタイプ、作品制作など、すぐに形になるものばかりではないけれど、取り組んでいきたいです。また今描いている方向性については、しっかり言葉にして伝えたいなと思います。

とはいえそのためには、経済基盤も必要。なので、目指す世界観があう方々と、今年以上にご一緒したく思います。現状ではいただくお仕事も今はプログラムづくりや学びの文脈が多いのですが、それにとどまらず、商品開発や事業の立ち上げ、コンセプティングにおいてDeep Careの思想をより具現化していきたいです。

いろんな企業さんや自治体さん、共感しあえるパートナーのみなさん、ぜひこんなプロジェクト一緒にやろうよ、こんなことお願いできないか、などなどお気軽にご相談くださると嬉しいです!
また、一緒に活動できる、Deep Care Labといううつわをかたちづくっていける仲間も探しています!興味があればお話ししましょう!

来年もどうぞ、よろしくお願いします。

Twitter: https://twitter.com/DeepCareLab
Web: https://deepcarelab.org/

アイキャッチ画像の作成:Keiko Baba @boc_010kpbb

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