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インタビューで大切にしている20のこと 2/4【準備編:当日できること】
聴いて書くことで生計を立ててきたライターが、体で覚えたインタビュー術の第2回です。
簡単にインタビューで大切なことを知りたい方はこちらをご覧ください。
第1回は【準備編:事前にできること】でした。
第2回は、【準備編:インタビュー当日】です。
6. インタビューの前には他の用事を入れない
取材前日までに事前準備を済ませておき、ぐっすり眠れば、インタビューの大まかな展開は頭の中に定着します。
私の場合、インタビュー前はできるだけ他の用事を入れないようにしています。取材の時間が近づくにつれて、インタビューのことしか考えられない状態になっていくからです。
それゆえ、適切な時間をかけてモードを切り替えられるようにインタビュー前の時間をフリーにしておくことが大切です。
7. 現地には1〜2時間前に着く
インタビュー前は現場近くのカフェや図書館に少なくとも1時間前に到着するようにしています。
改めて質問のリストを見ながら、元ネタの資料を確認して、追加の質問は青字、大切な気づきは赤字で書き込みます。
その作業を続けていると、ふと、準備が完了した感覚になります。PCと資料をカバンにしまって、しばしボーっとします。
その状態になれば、心が落ち着き、準備完了です。集合時間の5分ほど前に現地に着くよう移動を始めます。
8. 取材前のカフェ選びは慎重に
取材の現場には、企画者やライター、カメラマンが集まりますので、取材前のカフェでその誰かに遭遇する確率も高いのです。
取材のメンバーに遭遇したら、つい話をしてしまって、準備がおろそかになってしまうので、周到な準備が必要な取材の場合、現場からちょっと離れたカフェを探して、そこで準備をするようにしています。
ここまで、対面取材を想定して書いてきましたが、リモート取材であっても基本的なプロセスは同じです。
取材開始の1時間前からはインタビューの準備だけに充てて、他の作業は入れない。メールの返信なども問題なければ、対応せずに、準備だけに専念します。そして、少し早めにリモート取材のURLにアクセスして、入室待ちであることを確認しておきます。
ホストがレコーディングしてくれるのが基本ですが、念のため、手元でも録音できるようレコーダーを用意しておきます。
9. 知らない人がいない状況をつくる
さて、いよいよインタビューの現場に入ります。
到着してみると、営業やPR会社、代理店の方など、同席する人数が意外と多い場合があります。その時は、企画者や仕切りの方にお願いして、できるだけ、そこにいる方全員と名刺交換をしてご挨拶をします。
インタビューは、その場にいる全ての人が影響すると私は考えています。ですので、少なくとも全ての人と挨拶をして、全員が目的を共有しているという安心感を得るようにしています。
10. カメラマンとの事前打ち合わせ
インタビューカットの撮影が必要な取材も数多くあります。取材と撮影の順番や、撮影内容については企画者が仕切ってくれるのですが、それでも、レコーダーを置く位置、撮影する際の動きなどの細かなところは、カメラマンと直接、確認をしておいた方がよいと思います。
取材対象者は、ライターを見て話しているわけだから、カメラマンにとっては、ライターの背後から撮影するカットも魅力的なはず。事前に打ち合わせをしておけば、顔の脇までレンズが迫ってきても驚かずに取材を進めることができます。
ここまで準備ができれば、あとはインタビュー対象者がいらっしゃるのを待つのみです。たくさん準備をしてきた質問表を手元に置いて、その瞬間を待ちましょう。
次回は【現場編:最中にできること】です。