夏目漱石の「こころ」は小説としての構成が終わっている。
高校生の時にはじめて読んだ「こころ」を、久しぶりにフィリピンで読んだ。海外放浪中でやることがなかったので、小説に飢えて、スマホに青空文庫のアプリをインストールした。昔の旅人は日本から持ってきた本を読み終えたら、旅先で出会った人と交換していたらしい。自分が全く手も出さなかった山岳小説や詩集なんかを偶然手にするのを想像すると、新しい世界が開けるようでロマンを感じる。いまではスマホを持っていればKindleで新著も読めるし、青空文庫のアプリを入れれば古典の名著も楽しめる。交換する必