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【本の思い出】アゴタ・クリストフ「悪童日記」
本を読むのも好きなのですが、ゲームをするのも大好きです。
小さい頃は「ゲームをやりすぎると馬鹿になる」なんて言われていて、ゲームをさせてもらえない友達や一日〇〇分と決められている友達が多かったように思います。
今もそうかもしれません。
そんな中、私はというと父親もゲーム好きだったということもあり、物心ついたころから家にはファミコンのソフトが溢れていましたし、どれだけやっても親から何か言われるということはありませんでした。その生活環境を存分に生かし、小さな頃からずっとゲームをやっているような子供でした。
中学と高校では部活が始まったため、ゲームは家に帰ってから少しだけやるレベルには落ち着きました(ちなみに本は授業中に読んでいました←)。
大学生になると、部活にもサークルにも入らず、アルバイトも家庭教師を週何回かやるだけという生活になり、朝起きたらまずすることはPS2の電源を入れること、という完全に世の中をなめ切った学生生活を送ることになりました。
さて、タイトルの話。
悪童日記は私が大好きなゲーム「Mother3」の主人公の名前に使われています。このゲームが発売された時、ちょうど就活真っ只中だったため、採用面接の合間にカフェでプレーしていまして、就活中にクリアすることができました。今振り返ると本当に不真面目な大学生だったなと改めて感じますし、よく内定取れたなと思います。
このゲームの登場人物は「リュカ」と「クラウス」という双子です。
英語表記にすると、
LUCAS
CLAUS
というアナグラムになっています。
ゲームを監修した、ほぼ日の糸井重里さんがインタビューで応えていて作品を知りました。
この作品は3部作になっていて、次の「ふたりの証拠」「第三の嘘」に繋がっていきます。実は悪童日記では主人公の名前は出てこなくて、「僕ら」という一人称で全てが語られています。日記ということです。
作者のアゴタ・クリストフはハンガリー人なのですが、母国語ではないフランス語でこの本を書きました。そのため一文一文が短く、淡々とストーリーが進んでいく印象があります。
戦時中の話なので、凄惨で辛いできごとも沢山あるのですが、淡々と描かれていくので、逆にリアルな感じがして深くひきこまれてしまいます。
第三の嘘の最後の一文がそれまでの話の集大成のようでたまりません。
ただ、この3部作は単純に話が続いていくわけではなく、すべて読んでも物語がどのように繋がっているのかがいまいちわからないです。そのため、様々な考察が出ています。
読む場合はぜひ3部読んでみて、自分なりの考察をすると楽しんでいただけると思います。