ベンチェン大集合

サンゲェ・ニェンパ・リンポチェによる
経典の口伝が、
ネパール、カトマンズ、
スワヤンブナートのベンチェン僧院で
今日から始まった。

何人集まったか聞いてはいないが
とにかく沢山人がいる。

ネパール、インド、諸外国から
経典の口伝を授かろうと
善男善女が集まった。

僧、尼僧、密教行者、在家信者
チベット人と
ネパール等ヒマラヤ地方の仏教徒がほとんどだが、
西洋人、中国語圏のアジア人、
韓国人、モンゴル人、など
久しぶりにごったがえの人を見た。

サンゲェ・ニェンパ・リンポチェは
経典の口伝は５回目だそうである。
ベンチェン僧院長の先生が
口伝の前に長い説明をして下さった。
そのお話は１時間に及び
リンポチェが如何に純粋に
仏法を伝えられているかを滔々と説かれた。

口伝の前に、
リンポチェご自身の法話が少しあった。

経典の口伝をする時、
その順番は師によって異なるそうだ。

密教経典から始める方、
般若経から始める方などおられるそうだが、

今回は釈尊が法を説かれた次第に従って
戒律、般若、経部、密教の順に
読んでいくとおっしゃった。

最初は戒律の最も基本となる経典。

さて、
知り合いがこの法話会に参加することは
噂のように四方八方からきいていた。

筆者自身、口伝の情報を得たのは
今年１〜２月ブッダガヤーに滞在時、
お世話になった仏心寺さんにおられた
チベット人の仏教博士の先生からだった。
その先生は最初から即決参加。

筆者も即決で、
１年の予定はこの口伝をメインにして決めた。

さて実際ネパールにやってきて
法話会初日。

知人が余りにも多くて驚いた。

前日参道を廻っている時から
ダラムサラやインド各地の法話会でお目にかかる先生方のお顔がチラホラ見えたが、

今日は法話会場へ向かう早朝から
ダラムサラの学校の担任の先生にお目にかかり、
会場では同級生に会い、
ブッダガヤーで口伝を教えてくれた先生に会い、
図書館を定年退職された先生に会い、
お坊さんになったダラムサラの友人に会い、
ダラムサラから口伝を聴きに来たお母さんに会い、
モンゴルのカーラチャクラで一緒だった先生に会い。。。

本当にここはネパールなのかと
疑うほどだった。

もしかすると、
ネパールはインドとは全く別の国
と思い込んでる自分の方が間違っているのかもしれない。

初日の今日は、
午前中はベンチェン僧院長の説明と
長寿の法要を捧げ、
リンポチェのご法話と２〜３枚の口伝。

午後はマンダラを捧げて
フルで口伝。

チベット語では
「お舌が楽」という意味の
非常な滑舌を褒める言葉があるが、
素晴らしい速さで口伝をなさっている。

２時間で１巻読み終わると聞いたが、
爆速である。

午後５時までの法話会、
「１巻読み終わりたいから２０分我慢してね。」
とお言葉があった。

これほど速くて、はっきりとして、
拝聴して気持ちの良い口伝であれば、
いつまでも聴いていられる。

明日も集合だ。

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