“大人の学び”で意識するポイント(3)
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前回までの振り返り
前回の投稿では、
”大人の学び”で意識する2つ目のポイント、
[◉ 時間の使いかた]について詳しくお話ししました。
【再掲】“大人の学び”で意識するポイント
◉ 始めかた
◉ 時間の使いかた
◉ 学ぶ単位(個人・複数)
前回の投稿へのリンク:
今回は最後のポイント、
[◉ 学ぶ単位]について掘り下げていきます。
“大人の学び”で意識するポイント(続き)
◉ 学ぶ単位(個人・複数)
「義務教育的」「受験勉強的」な”子どもの勉強”では、
自宅での予習復習を除けば、基本的にはみんなで一緒に勉強します。
同じエリアに住む、同年齢の児童・生徒が、学校という同じ場所に集まり、
同じ目的に向かって、同じ時間に同じ科目を一緒に勉強する。
もちろん、この勉強方法は教わる側にも利点がありますが、
大人数に同じことを教えるのに効率的だという
「教える側」の都合を優先したものであることも否めません。
・”大人の学び”
一方で”大人の学び”では、
学び始める年齢や状況もさまざまですし、学ぶ目的も人それぞれです。
個人個人で使える時間の長さや時間帯にもに違いがあります。
一人ひとりが異なる状況に身を置いているので、
”子どもの勉強”のように、
みんなで一緒にやることが必ずしも効果的とは限りません。
「ひとり」で学ぶ。
「複数人(グループ・チーム)」で学ぶ。
それぞれにメリットもデメリットもあります。
どちらの方法でやるのが効果的かを見極めて、
両者をうまく使い分けることが大切です。
「学ぶ単位」によるメリット・デメリット
「ひとり」「複数人」、
それぞれの方法で学ぶ場合のメリット・デメリットをまとめました。
基本的には、
「ひとり」で学ぶ場合のメリットは、
「複数人」で学ぶ場合のデメリット。
「複数人」のメリットは、
「ひとり」のデメリット。
なので、
それぞれのメリットを中心に説明します。
■「ひとり」で学ぶメリット
「ひとり」で学ぶメリットは、
なんといっても「自由度が高い」ことです。
「いつ」学ぶかも「どこで」学ぶかも自由。
自分の都合だけで決められます。
理解度に応じて、
「学ぶペース」も自由に変えられます。
すでに知ってることなら、
飛ばしたりスピードを上げることもできますし、
わかりにくかったり納得できないところは、
じっくり時間をかけることもできます。
個人旅行と団体旅行の違いにも似てますね。
さらに「ひとり」で学ぶメリットは、
「集中できる」こと。
周りの人から話しかけられたり、
ペースを乱されたりすることがないので
集中して学びに取り組むことができます。
グループの場合だと、
グループの中に年上の人や上司がいたら、
なんとなく気をつかってしまうことありますよね。
また、一緒に学んでいる人の中に理解の遅い人がいれば、
その人に合わせて学びのスピードが遅くなり、
ペースを乱されて集中が切れてしまうこともあります。
でも「ひとり」ならそんなことはありません。
「自由度が高い」「集中できる」。
「ひとり」で学ぶメリットです。
■「複数人」で学ぶメリット
「複数人」で学ぶメリットは、
他のメンバーから良い影響を受けられることです。
「ひとり」で学んでいると、
考えが固まってしまうことがあります。
同じところで思考が堂々巡りしてしまった経験、
みなさんにもありませんか?
でも「複数人」で学んでいると、
他の人の考えや意見から思考の枠が広がって、
思わぬ「気づき」を得られることがあります。
逆に他の人に自分の意見を説明することで、
自分の思考がクリアになることもあります。
研修は受けるより教える方が勉強になるといいますが、
誰かに説明することが自分の理解を促進するのに
いちばん効果的な方法なんですよね。
一方で、
他の人からの影響は良いものだけとは限りません。
意欲の低いメンバーがいると、
その人から悪影響を受ける恐れもあります。
みなさんも、せっかくやる気になっていたのに
近くにいたやる気のない人から悪影響を受けて、
モチベーションがダウンした経験ありますよね?
意欲的なメンバーが揃っていれば、
「気づきを得られる」「考えが整理できる」。
これが「複数人」で学ぶメリットです。
次回に続きます。
まとめ
“大人の学び”では、一人ひとりが異なる状況にある。
”子どもの勉強”のようにみんなで一緒にやる必要はない。
「ひとり」と「複数人」それぞれのメリットを考慮して最適な方法を組み合わせる。
それぞれのメリット
・ひとり:「自由度が高い」「集中できる」
・複数人:「気づきを得られる」「考えが整理できる」
※メンバー選定は重要
次回のテーマ
次回は、
では“大人の学び”ではどのような組み合わせが最適か。
学びのステップごとに最適な方法を考えていきます。
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ディアログ合同会社 小川剛司(つよし)
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」