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歳をとると涙脆くなる理由


私の母はよくドラマとかアニメを見て号泣している。しかも感動する場面で泣く、なら分かるのだが、その場面が始まる前にもう泣いている。想像で泣いているのだ。

その母が言うには、歳をとったこと、そして母親になったことで涙腺がガバガバになったという事らしい。これを聞いた時は私はそんな事あるのかと少しバカにしていたものだが、今ならわかる。

人間は、歳をとると涙腺がガバガバになるのだ!

これは正確には歳をとるから、ではなく、生きてきた経験がそうさせるのだ。それを最近強く感じる。

今年の私はそれはもう忙しく目まぐるしく生きていて、新しい環境で新しい価値観に触れながら人生最大の危機を乗り越えんと日々奮闘中である。しかも完全な一人暮らしは初めてで、毎日自分の暮らしている音しか聞こえてこない8畳の部屋に少し嫌気がさしている。

こうして、今までの私とは完全に違う生活をしていると、今まで共感できなかった部分に心を打たれることが多くなる。

例えば、私は今年意味不明な留年をさせられる訳だが(25.私の人生 を見てね)、ドラマで「結婚を機に仕事を半ば強制的に辞めさせられ後悔している主婦」を見ると、仕事と家族というどちらも大切にしたいものが生まれて葛藤し今の人生を生きているんだと思うと、これから私も色々な選択をして、色々な後悔をしながら人生を生きて行くんだな、と思い、私も自分の選択に喜び悲しみ後悔してるなと思い、泣ける。

今私は毎日を駆け抜けるように生きている訳だが、「懸命に頑張っていても報われず心が折れてしまった主人公」を見ると私も何も報われなくて心が折れて何もしたくないなあと思い、泣ける。

でも「心が折れてももう一度頑張ろうと足を踏み出す主人公」を見ても私もあとちょっと頑張ろうと一歩踏み出す勇気が貰えて、泣ける。


今までよりも更に共感してドラマや話に泣ける日が来ると、自分は生きているんだなと感じる。成長しているんだなと感じる。

人生は成長の連続だから、私が50歳になった時には母と同じくらい何にでも泣く女になってるんだろうなと思いながら今日は義母と娘のブルースを見て号泣している。


私もこれから仕事をして結婚をして子どもができて家庭を持つのかなあと思うと、私が号泣している時隣で笑ったり宥めたりしてくれる伴侶と子どもがいたらいいなと思ったりする。そして私の母親もそう思ってくれていたらいいなと思う。

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