13.好きなものを見つけて、世界に散らばった自分を集めていく
人間は生まれてから死ぬまでずっと一人。
どこかでそんな言葉を聞いたことがある。人間は一人では生きてはいけない。でも、一人であることに変わりはない。
興味の方向性はどこにあるのか?就活では何度かそんなことを聞かれた。
それから、自分はなにに興味をもつのかと改めて考えるようになった。
普遍的な恋の感情を教えてくれた映画・Call Me By Your Name
何年か前の映画で話題になったわりには、小さい劇場でしかやっていなかった。ストーリーは北イタリアの避暑地で、真夏に起きた恋を描いたものだ。
興味はあったが、男性の同性愛がテーマでいままであまり見たことがないジャンルだったので少し抵抗があった。でも行ってきたきた友達が全員絶対見たほうがいいというので、見に行った。
結果的に、好きな映画は?と聞かれたらこれ、という作品になった。
この映画が教えてくれたのは、純粋な愛の話。性別はただの性別であって、人を愛するという気持ちはとても透き通って、純粋で、痛かった。
北イタリアの風景も美しく、海がきれいで、街並みも中世が感じられ、自然も豊かでいつか行ってみたいと思った。
人間の気持ちを完全に理解することは難しい。私が考えていることを、いま、この瞬間、文字にしていっても、文字にした分、文字にできなかった感情たちは抜け落ちていってしまう。
感情は自分でも気づかないほど粒度は細かく、流動的でとどまらない。
私はこの映画を見たことで心が惹かれた。引力に引っ張られたみたいに。
映画は映像と曲が合わさって、視覚的にイメージを伝えるメディアだ。ビジュアルでドラマ性があることで、自分の物語としてはいってくる。私は、性別が女性なので、男性が男性を好きになる気持ちを完全に理解することはできない。でも、映画を見て、その美しさを理解することができる。自分が誰かを好きになる気持ちと彼らがお互いに惹かれ合う気持ちはなんら変わりがないことを知る。私は彼らのことを知らない。彼らも私のことを知らない。でも映画を通してつながることができる。
自分の天井を引き上げてくれるEDM
実はEDMも好きだったりする。Aviciiがいなくなってから、そのことに気づいたかもしれない。Aviciiがつくるような曲はすごく好きだったし、The Chainsmokersとか、Martin Garrixにはまって留学中はランニングとかによく聞いていた。
EDMが好きなのは一気に気分をのせてくれるところだ。中学の部活時代は試合前に湘南乃風とかオレンジレンジとかのアップテンポを聞いて気分づくりをしていた。ちなみに湘南乃風はめちゃくちゃヤンキー中学で、四六時中CDカセットを担いだヤンキーが校舎内を湘南乃風とAK69を爆音で流しながら歩いていたのに影響された。
もともと人の影響も受けやすく、音楽は幅広く聞く方だったので、AviciiとかChainsmokersとかはよく聞いていたが、積極的に聞きだしたのは留学でクラブに行きまくってからだと思う。日本で一回もクラブに行ったことがなかったので、純粋にダンスと音楽が爆音で流れただそれに体をゆだねるのは新感覚で、フェス感覚でいっていた。そこで流れる曲はいろいろあるけど、やっぱりEDMが来たときの盛り上がりはすごい。
日常でEDMレベルのテンションになることはほぼほぼないので、音楽に引っ張られて自分のノーマルを突き破っていく感じが心地いい。
テンションを無理やり引き上げることで、アブノーマルでイレギュラーな自分の発見がEDMを通してできる。
誰かとの別れの痛みはもともと自分がもっていた痛み
自粛期間中、宇多田ヒカルがインスタライブをやっていたので見に行った。
ファンからの質問にランダムで答えていく形式で、宇多田ヒカルが答えていくなか、ある質問をよく覚えてる。
「誰かとの別れを乗り越えるのが痛いのは、自分の中にもともとその痛みがあって、それをそばにいてくれた人が気をそらしてくれていただけ」
Twitterでまとめてくれてる人がいたので↑
05:40から↑
人間はずっと一人で孤独。
だから世界にある自分の感じた好きなものを集めていくことで、一人だという絶対的な真実を埋めていくのだと思う。
自分の心が惹かれるものと出会えたとき、小躍りしたくなるのは、世界の中に自分の一部を発見したかのような気分がするから。
人生が終わるまでにどれだけ世界に散らばった行方不明の自分の欠片を集めることができるか?
最近は人生をそういうゲームにとらえてきたりしている。
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読めば読むほど、詞って自由なんだと知る。型にはまらずに表現されたたくさんの詞から、一つでも自分の好きな詞を発見することができたら、今日を生きのびられる。
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