★最近、表紙買いしたマンガ『空をまとって』が深い!
マンガが好き過ぎて、マンガの貯蔵量が60,000冊を越えながらも、毎月新しいマンガを買い漁る僕が、2023年10月に思わず表紙買いしてしまったマンガである『空をまとって』(©古味慎也/集英社)を紹介させていただきます。
空をまとって 概要・感想
『空をまとって』は、ざっくりとした概要でいうと「子どもの頃に「魔女の絵」があるという噂の家に侵入し、そこで見た忘れられないほどの美しさの「魔女のヌード」の絵に魅了された男子高校生の主人公の小川波路が、日々、独学でヌードを描いている中で、「魔女のヌード」に描かれた女性に瓜二つの美女と出会い、ヌードで藝大合格を目指していく物語」です。
個人的にこの作品を読んだ感想としてテーマをつけるなら「没頭するほど魅了されるものへの情熱・探求心」でしょうか。たかだか絵を見ただけで衝撃を受け、行動せずにはいられないような衝動が起こるのだろうか?と思ってしまいましたが、自分自身に当てはめて自分が魅了されたものを振り返ると、波路のモチベーションがどこから来ているのかが想像できてしまいます。
幼少の頃に「魔女の絵」に魅入られた波路は、そこからずっと想像で絵を描きながら技術を独学で学んでいき、自分が通う高校のクラスメイトや後輩の女の子にヌードモデルになってくれるようにお願いするガッツは、普通に考えた異常というか懐疑の目で見られる行動ですが、「絵が上手くなりたい!」「想像ではなく本物の被写体でヌードの絵を描きたい!」という想いが強く伝わってきます。
「魔女の絵」のモデルとなった東京藝術大学の准教授である神生怜と出会い、怜から提案された「自分の手」を描く勝負では、自分の絵を描く技術の拙さや視野の狭さ、そして時折現れるイメージが湧いてこない、被写体ではなく「その人」が発する美しさがわからないながらも感覚的には気づく瞬間もあるといった、「自分がつくる美しさ」を追い求めることになっていきます。
1つ下の後輩である中村繭のヌードを描くシーンでは、本物の被写体としてヌードを描ける夢に見た瞬間で、全然感動することがなくイメージも湧かないところから、繭の背景を知り、繭が泣き出したとこでその人間味に触れてなのか、ヌードというか芸術に取り憑かれたものの一種の狂気を感じさせる熱量で波路の才能が見え隠れします。
僕もゲームやアニメに熱中した幼少期がありますし、高校からではありますがマンガに魅了されてからというもの、マンガに懸けるモチベーション・熱量は波路並みにあるように思います。(笑)
自分の好きなことが度を越えて熱中しているときは、判断能力が落ちるのか周りの目も気にせず周囲にとって謎な行動を取ることもありますし、周囲の人には全く理解されない考えをすることがありますが、「何かに魅了される」ということは、とてつもないパワーをもらえるのかもと思うと、「たががヌードの絵で?」と思ってしまう波路の探求心や情熱が、心の中にスッと入ってきて共感してしまう。そんな作品です。
人が魅了されるて起こす行動のパワーや好奇心・探求心を読み手に伝播させる熱量で描かれた『ヌードで藝大合格を目指すドラマ』は、とてつもない勇気をがもらえ、読み応え抜群&1巻の終盤でライバルとなる人物の影が見えた展開から次巻がとても気になる作品ですので、ぜひ興味のある方は読んでみて損はないと思います!
空をまとって 名言一覧
いかがだったでしょうか?
学校や会社、その他の組織に所属していて、「落ち込んでいるとき、疲れているとき、悩んでいるとき、そして、少しでもあなたが夢に向かって突き進むとき、壁が現れたとき、壁を乗り越えるとき」に、モチベーションを上げてくれたり、グサッと心に刺さったり、物事の見え方が変わるヒントを見つけてもらえたら嬉しいです。
それでは今回はここまでです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!