渡邊邦彦

元知能犯担当刑事、警察退職後は、民間企業において渉外担当者・危機管理会社の調査員として企業危機管理に従事した経験を有します。 暴力団排除条例が全国的に施行される以前から、暴力団排除に関する反社チェック手法の研究・開拓、反社データベース構築に携わってきました。

渡邊邦彦

元知能犯担当刑事、警察退職後は、民間企業において渉外担当者・危機管理会社の調査員として企業危機管理に従事した経験を有します。 暴力団排除条例が全国的に施行される以前から、暴力団排除に関する反社チェック手法の研究・開拓、反社データベース構築に携わってきました。

マガジン

  • 解り易い反社チェック

    反社チェック実務について、知能犯担当刑事の経験と危機管理会社で反社チェック手法の研究・開拓に携わった経験で、基礎知識から反社チェックのポリシーやスキーム、メソッド、ロジックなどを専門用語よりも自分の言葉で解り易く説明します。実効性がありコストパフォーマンスを向上させ企業の社会的責任を全うすることをお手伝いさせてください。

  • 解り易い危機管理

    身近な危機管理について、自分の言葉で解り易くお話しします。 目標は池上さん並みの解説力目指します。

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何故、反社チェックをしなければならないのか?

「会社・経営者・従業員・株主等すべての関係者の幸福のため」 反社チェックの基本の「き」と言えるのが反社チェックの趣旨・目的。 何事も趣旨・目的など、本質を弁えたうえで物事進めないと余計な手間・暇・金がかかってしまいます。 反社チェックの必要性についてネットで調べてみると、法律やガイドラインなど難しく特別なことのような書き方をされていますが、「何故、反社チェックをしなければならないの?」という質問への私の回答の第一声は「会社・経営者・従業員・株主等すべての関係者の幸福のた

    • 基礎知識Vol.10 「反社リスク」を理解する 【後編】

      記事に興味をお持ちいただきありがとうございます。 前回は反社リスクを理解するというテーマで、反社リスクを何故理解しなければならないかということについてお話させていただきましたが、今回は、反社リスクについて詳しくお話させていただきたいと思いますが、その前に前回漏らした内容がありましたので、冒頭に紹介させていただきます。 【危険敢行性】前回、危機管理のポイントとして「危険感受性」を養うことが危険・危機の未然防止につながることに役立つという話をしましたが、その危険感受性とともに

      ¥200
      • やはり、エセ同和による行政対象暴力を窺わせる情報がありました【津市相生町自治会長事件】

        このニュースを見たとき、ピンときました。 テレビのワイドショーでは、被疑者の行政への介入等について「原因は公表できないこともある」なんてこと言ってましたが、反社チェック実務に携わる人間であれば、原因は「標榜ゴロ」による「行政対象暴力」ではないかと疑念を抱くはずです。 疑念を抱くことのない人は、反社チェックや暴力団排除についてのセンスがない人だと考えます。 ただ、私の業界経験では、反社チェック用のデータベース提供サービス会社の情報収集担当者や経営者であっても、この手の情報にピン

        ¥500
        • 基礎知識Vol.9 反社リスクを理解する 【前編】

          初回に「何故、反社チェックをしなければならないのか?」と題したお話でも、反社リスクについて触れさせていただきましたが、今回は反社会的勢力との関係を持つことによるリスク「反社リスク」について、もう少し詳しくお話させていただきたいと思います。 【何故反社リスクを理解しなければならないのか?】 反社チェックを危機管理の手法として捉えると反社リスクを理解するうえで大切なのが、その根源となる「危機管理」を理解しなければなりません。 何故なら、危機管理は、「何が危険で何が安全であるか

        • 固定された記事

        何故、反社チェックをしなければならないのか?

        • 基礎知識Vol.10 「反社リスク」を理解する 【後編】

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        • やはり、エセ同和による行政対象暴力を窺わせる情報がありました【津市相生町自治会長事件】

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        • 基礎知識Vol.9 反社リスクを理解する 【前編】

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        • 解り易い反社チェック
          10本
        • 解り易い危機管理
          3本

        記事

          何が安全で何が危険か分からなきゃ危機管理なんて出来ない。

          記事に興味をお持ちいただいてありがとうございます。 「解り易い危機管理」初投稿させていただきます。 元警察官としての経歴を持つ私、警察官を拝命してから18年の間、交番勤務、交通課の取り締まり担当係、交通機動隊パトカー乗務、知能犯担当刑事として経験を積んだのち、ある日突然警察官の仕事が嫌になって退職…でもつぶしがきかないんですよね…警察官とか刑事って。 結局タクシー会社の渉外担当としてクレーム対応や事故対応など各種の紛争処理の仕事や危機管理会社での反社排除コンサルと反社デ

          何が安全で何が危険か分からなきゃ危機管理なんて出来ない。

          基礎知識Vol.8 企業としての社会的責任を果たすための反社チェック体制構築

          記事に興味をお持ちいただいてありがとうございます。 今回は反社チェックの穴を埋め、相手方が反社チェックの網を搔い潜って取引先に潜在していた場合、反社会的勢力排除のための日頃の備えとして、本人確認・反社チェックの経過と結果を記録し、日頃からの反社会的勢力排除に対するエビデンスとし、万一の際、エビデンスを示し企業として説明責任を果たし、関係遮断の措置を確実に講じることが出来る体制を構築しておくことが、企業として信用低下や風評被害の拡大を最小限に食い止め、事態の早期収束、被害の早

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          基礎知識Vol.8 企業としての社会的責任を果たすための反社チェック体制構築

          ¥300

          基礎知識Vol.7 反社チェックの精度を高めるため【法人に対する反社チェック】

          記事に興味をお持ちいただいてありがとうございます。 前回にお話しした「基礎知識Vol.6 反社チェックの精度を高めるため【本人確認】」は、主に個人の本人確認についてお話ししましたが、私の経験上、お客様の反社チェックを見ていて「それじゃぁ、正しい反社チェックできないでしょ?」と感じていたのが【法人に対する反社チェック】の方法が、正しいようでいて大間違いなんです。 反社チェックのコンサルをしていて、お客様の多くは、法人の反社チェックのチェック項目は「法人の名称・商号」だけをチ

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          基礎知識Vol.7 反社チェックの精度を高めるため【法人に対する反社チェック】

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          基礎知識Vol.6 反社チェックの精度を高めるため【本人確認】

          記事に興味を持っていただきありがとうございます。 前回、「基礎知識Vol.5 反社チェックの限界」というタイトルで、反社チェックにおいて、多くの実務者を悩ませているデータベースの限界とデータベース照会で同姓同名の反社会的勢力の該当が認められた場合の異同識別には限界があることについてお話させていただきましたが、今回は反社チェックの精度を高める手法で最も有効な手段である【本人確認】についてお話させていただきます。 反社チェックを行っていて、最も実務担当者を悩ませるのがデータベ

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          基礎知識Vol.6 反社チェックの精度を高めるため【本人確認】

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          基礎知識Vol.5 反社チェックの限界

          記事に興味をお持ちいただいてありがとうございます。 今回は、反社チェックの限界についてお話しします。 先ずは結果からお話しします。 完全な反社チェックはどのようなデータベースを使ったとしても不可能です。 その理由は以下のとおりです。 【すべての反社会的勢力を網羅したデータベースが存在しない】 第一に世界に存在するデータベースで漏れなく反社会的勢力を網羅したものは存在しないということです。データベースに登録された情報の9割以上は新聞・書籍、テレビニュースやインターネット

          基礎知識Vol.5 反社チェックの限界

          基礎知識Vol.4 反社チェックと個人情報保護法

          記事に興味をお持ちいただいてありがとうございます。 今回は、反社チェックと個人情報保護法についてお話しさせていただきます 反社チェック作業のメインは反社チェックサービス提供会社が提供する反社データベースによる照合と言えると思われます。 反社データベースには提供会社によって多少の差はありますが登録項目は以下の項目について情報ソースから抽出した事項を登録しています。  1.氏名・通称  2.本名  3.生年月日  4.情報ソース公開当時の年齢  5.情報ソース公開

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          基礎知識Vol.4 反社チェックと個人情報保護法

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          基礎知識Vol.3 行為要件とは?

          記事をご覧いただいてありがとうございます。 「基礎知識Vol.1 反社会的勢力とは?」で反社会的勢力の定義についてお話させていただきましたが、反社チェックの実務を担当していて悩まされるのが「行為要件」です。 「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」を引用すると 暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人である「反社会的勢力」をとらえるに際しては、暴力団、暴力団関係企業、総会屋、社会運動標ぼうゴロ、政治活動標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等と

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          基礎知識Vol.3 行為要件とは?

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          基礎知識Vol.2 不当要求行為とは?

          記事を読んでいただきありがとうございます。 前回の「基礎知識Vol.1 反社会的勢力とは?」のお話の中で「不当要求」というキーワードが多く出てきました。 この「不当要求」は、反社チェックをしていて属性要件に該当しなくとも取引上の危険が潜在する相手を看破するうえで大切な基礎知識となるので、少し詳しくお話しておきましょう。 【不当要求とは?】 「不当要求」という言葉をネット検索等で調べると ・法的根拠に欠ける要求行為 ・法的責任の範囲を超えた要求行為 ・社会的妥当性

          基礎知識Vol.2 不当要求行為とは?

          基礎知識Vol.1 反社会的勢力とは?

          【はじめに】 反社チェックの基本として知っておかなければいけないのが反社チェックの対象である反社会的勢力とは何か?ということを知っておかなければなりません。 どんな組織・個人が反社会的勢力であるかということを知らなければ、反社チェックに漏れが生じるだけでなく、チェックの必要のない対象までチェックの対象としてしまい無駄が生じてしまいます。 【反社会的勢力とは?】 本文中において「政府指針」と略称させていただく、平成19年6月19日付 犯罪対策閣僚会議幹事会申合せ「企業が

          基礎知識Vol.1 反社会的勢力とは?

          はじめに~反社チェック業界の現状

          私が危機管理会社で反社データベース構築のための情報収集に携わり始めた当時に比べ反社チェックを売りにする会社は、正確に数を数えたことはありませんが、ネット上の広告などを見る限りの印象では、かなり増えています。 今回は、そんな業界の現状について、お話ししたいと思います。 平成16年6月に広島県・広島市が公営住宅の入居資格に暴力団排除に関する規定を定めて以来、全国の道府県で暴力団排除条例の整備が始まり、平成23年10月、それまで未施行だった東京都・沖縄県で暴排条例が施行され、暴

          はじめに~反社チェック業界の現状