何故、反社チェックをしなければならないのか?
「会社・経営者・従業員・株主等すべての関係者の幸福のため」
反社チェックの基本の「き」と言えるのが反社チェックの趣旨・目的。
何事も趣旨・目的など、本質を弁えたうえで物事進めないと余計な手間・暇・金がかかってしまいます。
反社チェックの必要性についてネットで調べてみると、法律やガイドラインなど難しく特別なことのような書き方をされていますが、「何故、反社チェックをしなければならないの?」という質問への私の回答の第一声は「会社・経営者・従業員・株主等すべての関係者の幸福のため」と答えてから詳細な説明に移るように心がけています。
このひとことは、反社チェックに限らず企業危機管理に共通する目的を自分の言葉で一言にまとめたもので、約10年間答え続けている言葉です。
究極の目的は「事業継続」
反社チェックの究極の目的は危機管理同様「事業継続」のためという一言に尽きると考えています。
事業の継続と発展は、会社と経営者に利益をもたらすだけでなく、従業員の雇用を維持し生活の安定につながり、株主や取引先等からの信頼につながり、更なる事業規模の拡大、収益の向上を期待できることから、経営者が私利・私欲に走らず、正しく利益の再配分を行うことで、すべてのステークホルダーの幸福につながると考えます。
「反社チェックが事業継続の何に役立つのか?」
じゃあ、なんで反社チェックが事業継続に役立つのかということを理解するには、事業継続に影響を及ぼす「反社リスク」を理解しなければなりません。
反社リスクとは、反社会的勢力と関係することで企業が晒されることになるリスクのことで一般的に以下の5つのリスクが挙げられます。
・不当要求リスク(会社乗っ取りリスク)
・条例違反リスク
・契約解除リスク
・行政処分リスク
・風評リスク
私の言葉で表現すると「暴力団と関係すると民間人であっても身包み剝がれて社会から追放される」ということになります。
各項目について個別に説明してみたのが以下の内容です。
・暴力団の金づるとして利用され使い捨てられるか、会社自体を乗っ取られ組織実体の隠れ蓑として利用される。
・暴力団排除条例に違反する。(刑事罰を受けることもある。)
・暴力団との関係を理由に各種の既存契約を解除・新規契約を拒否される。(預貯金・証券口座、保険契約、不動産の賃貸借、各種の商取引等、あらゆる契約が対象)
・暴排条例違反として、企業名称・代表者氏名等を公表、事業に関する許認可の取消・停止、公共事業等から排除されるなどの行政処分の対象となる。
・暴力団との関係が明らかになることで社会的信用や事業収益が低下するほか、ネット上などに拡散される風評や苦情・抗議への対応で企業のリソースが無駄に使われ、本来事業事業が停滞する。
反社会的勢力との関係が明らかになり社会的信用の低下によって、上場企業が黒字倒産に至ったケースもあることから、反社チェックは企業危機管理・事業継続において書くことのできないことと言えると考えます。
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