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- ランナーの景色 - メキシコを走る



メキシコでも朝ラン

メキシコの旅、最後は朝ランを通して見てきたものです。実はこの時期、早朝は気温が5-6度で寒いです、私が訪れた街は。日中は25度とかになっちゃうのに。なので冬の朝ランです。

乾期なので雨は少ないのですが、8時くらいまでは寒いです。そこから一気に気温が上がります。

安全への注意

そもそも外国ですので安全への感覚は日本とは異なります。リスクを避けるのは、まず第一の方策です。で、私が走った3つの街のうち、地方都市は観光地と言うこともあって、リスクは低いという情報がありました。一方、メキシコシティはエリアが重要とのことで、大通りとか走るコースを慎重に選んだのと、朝、日の出のあと、街が動き出してから走るとか、万が一なにかがあっても後悔がないように配慮はしました。

メキシコシティはエリアによって急激に危険な香りがしてきますので、当てもなくふらふらすると旅人にはリスクがあると思います。

グアナファトの朝

グアナファトなどは小さな街で中心部が谷になっています。このコースで5キロくらいです。
中心部の地下には沢山のトンネル・地下道があります。
日の出を待って、7時過ぎくらいからスタートです。

まずはグアナファト。この街を走った時に面白かったのは、何より"トンネルラン"です。地下道やトンネルが網目のように張り巡らされていて、ちょっと迷っちゃうんこともあるんですが、探検気分で走れます。歩道が狭いところもあるんで、気を付けないといけないこともあるんですが。

トンネルは車がバンバン通ります。
トンネル内は飛ばすな注意です。走っていると本能的に、出口を求めてしまいます。
地下道を抜けると家々の間を縫うように道は続いています。これは中心部。

メキシコ、小さな街の平日の朝。庶民の生活はいつも通りです。バス停では仕事場に向かう人が列を作り、肉屋さんでは仕入れをし、肉を捌く。レストランでは、仕込みが始まり出勤してきたおばちゃんが、"ブエノスディアス!なんちゃらかんちゃら~ワッハッハ!"とたぶん取り留めもない会話(失礼か) をしています。この日々の生活ね、これが見たい。違ってること、同じこと、いろいろありますが、世界を味わう感じ。

街外れの貯水池?みたいなところですかね。レストランのエピソードはこの池端のお店でした。坂を登ってきて休憩していた時に。

サンミゲル・デ・アジェンデの朝

この街も大きくないので、街の中心部をグルっと、そしてちょっと離れた宿まで走っても5キロとかそんなもんです。ただし、急な坂はあります。

サンミゲル・デ・アジェンデの朝ランで印象に残っているのは急な坂道。キッツイです。けれど、登り切って坂の上からは街がキレイに見えます。トレードオフというか。観光地なんですが、朝はひっそりと静か。ひたひたと教会やら庭園やらを見て走るのは気分がよいです。

ね、この急こう配ですよ。古い街なんで道幅も狭い。
両方とも坂道ですが、よくこんな坂道でキレイに縦列駐車できますよね。これ隠れた芸術ですよ。

しかしながら、一見素敵な石畳の道、これが実はランニングには不向き。きっちりと敷き詰められた中心部は多少走りにくい程度ですが、石が雑に敷かれた街外れ(私、泊っていたのが中心部から少し離れていました)になると、走りにくいったらありゃしない。そろそろっと走らないと足くじいたり、下手したら捻挫します。この雑な石畳は車(Uber)に乗っている時もボコボコボコボコして気分悪い。何の情報だ、と言う話ですが、そうことです。

歩道を走る分には良いのですが、なにせ狭い。一方、車道はデコボコ走りにくい。
こんなひどい道もあります。なんで舗装しないんだろうと思いますが、車の乱暴な運転とかを抑止しているんでしょうか。
朝日があたると街の魅力が増します。一方で賢い人は、オフロードバイクで移動。これ、この街だとリーズナブルです。

よく紹介されるミラドールという展望台が坂を登った高台にあるんですが、街並みとその先も見渡せて実に気分が良いです。そうそう、南京錠がたくさんかかってました、柵に。平塚の湘南平とかで見かける、あれ。世界中で同じことをやっているんですね。もれなく、南京錠を売る人もいました。

空気はひんやりしているんですが、パリッとはしてない、柔らかい冷え方です。

メキシコシティの朝

比較的治安は良いと言われる、レフォルマ地区です。
目抜き通りでもあるレフォルマ通りにある独立記念塔。

慎重にコースを検討したメキシコシティ。偶然マラソン大会が開催されていました。12月31日。Carrera San Silvestre 2024という大会で朝7時スタートですって。朝が早い大会ですね。

12キロという若干ユニークな距離。速いランナーで40分くらいです。

面白かったのは、ゴール手前300mくらいでロッキーのGoing The Distanceが大ボリュームでかかっていて。この手の最後に鞭を入れる曲は世界共通なんですね。パブロフの犬状態で流れた瞬間、歯を食いしばって力を振り絞りますよね。"ランナー"とか"負けないで"とか、あれですよ。

こちらは12kmを1時間前後の集団。沿道の声援ってホント力になります。
ゴールしたあとに、諸々協賛ブースがあったり、なにか記念品もらえるのも
一緒でした。

ちなみに、私が走って行ったのはメキシコシティでも大きなチャプルテペク公園。大会に出ていない日課であろうランナーも多く見かけました。朝ランには良い場所です。

公園内はとても走りやすいです。
敷地内の小高い丘の上にはチャプルテペク城という今は博物館になっているお城があります。メキシコシティの街が一望できます。坂は登らないといけませんが。

メキシコ、よいとこ

3回に渡って、中米のメキシコという国を旅した記録でした。記憶でいくと、最終日にお腹を壊したこと(しつこい!) ともう食べたくない胸やけする揚げトルティーヤのトマト煮、かな。いやいや、気球も絶景も夜景も、屋台の味も乾いた広大な大地も、しっかり残っています。メキシコよいとこ、一度はおいで、はぁどっこいしょ、なんだと思います。

本当は観光名所の写真よりもフツーの街並みを記録しておいた方がよかったなと今になって思います。あんまりないです。

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