ChatGPTとインタビュー内容を作成する方法(後編)
ChatGPTを活用して定性的なインタビューの質問内容のたたきを考えてもらったり、実際にChatGPTに質問してもらって質問内容を見直すやり方を紹介した記事です。
前回記事では質問内容のたたきをChatGPTに作ってもらいました。
後編は音声入力を活用しながら、インタビュー練習をChatGPTとやってみたいと思います。
ChatGPTとインタビュー練習をしてみる
今回はChatGPTを使って以下の2パターンのインタビュー練習を実施してみたいと思います。
実際のインタビューに近くなるようにCromeの拡張機能にある”音声入力”の機能も活用してやってみたいと思います。
”Voice In”のプラグインのインストール
それではChatGPTを使う前に音声入力の設定をしていきましょう。
まずはGoogle Cromeを開いていただき、次の”Voice In”というプラグインをインストールしてください(途中英語ですが特に課金はないです)。
以下の画面の”Chromeに追加”のボタンを押下して進めてください。
途中は指示に従って設定いただければ設定できると思いますが、一部以下のように機能をピン留めする必要があるので確認してください。
設定できれば以下のイラストの様にプラグインのマイクマークをクリックすると赤色になります。
その状態でマイクに音声を入れると自動文字起こしされてるのでとても便利です!
これで音声入力の設定は完了です!
※マイク等はご準備お願いします。私はbluetooth機能があるマイク付きヘッドセットでいつもやってます。
ChatGPTにインタビューをしてもらう
それではまずはChatGPTにインタビューをしてみてもらいましょう。
相手にインタビューされる体験は貴重です。
どんな質問であれば答えやすいのかに気づけたり、インタビューされる側の心情を知ることができます。
ChatGPTにインタビューしてもらうために作成したプロンプトはこちらです。
#役割
あなたはUXリサーチャーです。
インタビューからユーザーの行動の裏にあるニーズやインサイトを深ぼるためのインタビューを実施します。
#インプット
-インタビュー目的
・企画やマーケティング職に従事する人の目に留まりやすいように広告を打つ媒体や手段を整理したい
・企画やマーケ職についているユーザーが仕事や日常生活の中でどの様にして仕事に関わる情報を収集しているかを整理する
・情報収集するためにとる行動でどうしてその行動を取るのか、どうしてその媒体を選ぶのかなど行動の裏にある思考やニーズを明らかにする
#命令
・{#インプット}の{-インタビュー目的}をユーザーから引き出せる質問を考えてください。また{-インタビュー目的}からそれたような質問はしないでください。
・質問は直接聞くことは禁止します。間接的にどんな行動を取るかやどうしてその選択や行動を取るかを引き出せるようなものにしてください。
・意識的なものも拾いますが、無意識にとる行動も引き出しやすいような質問を考えてください
・1つの質問で引き出すことが難しい場合は連なる質問として一連の質問で引き出してください。ただし、毎回質問は1つだけです。
・クローズドクエスチョンではなくオープンクエスチョンにしてください
・スタートとなる質問はアイスブレイクも兼ねたものにしてください。連なる質問は他の要素を含んで目的の情報が引き出せるものを考えてください。
・質問という単語は使ってはいけません。
・一連の質問を通して以下の要素が拾える様にしてください。ただし目的に合わせて選択してください。全てを質問しなくて良いです。
-What:どんなものを使っているのか
-Why:どうしてその行動をしたのか
-Where・When:どんなシーンで行ったのか
-Who:誰かと一緒にすることがあるのか
-How Much :どれくらいお金を費やしているのか
#アウトプット
以下のフレーズに続き最初の質問だけをアウトプットしてください。
1回での質問は1つにしてください。
「初めまして、ChatGPTからインタビューをさせてください!よろしくお願いします。
{最初の質問}」
{#インプット}の{-インタビュー目的}の部分をご自身のインタビューに合わせて変えてもらえればと思います。
実際にこれを使ってインタビューをやってみた結果が以下です。
回答は音声入力で答えています。
アイスブレイクがなかったり、直接的な質問が多いもののインタビュー目的に沿って質問してくれるので、その質問を聞かれた時に自分がどう答え、どんな印象を抱くかを考えたり、質問内容で知りたい情報を知るには使えそうです。
しかし、ChatGPTの弱点でもあるんですが、会話が長くなってきた時に当初投げたプロンプトの指示内容が薄れてきて途中で関係ない質問もすることがありました。
ただこの場合は当初の目的に沿って質問を直してくださいというと修正してくれます。
これらのポイントをまとめるとChatGPTからのインタビューをしてもらう使い方のメリット・デメリットは以下の様なものが見えてきます。
ChatGPTにインタビューをする練習
では次にChatGPTにインタビュー練習の相手になってもらいましょう。
使うプロンプトはこちらです。
#役割
・あなたはインタビューされる方です。
・入力される質問に対して回答してください。
・{#インプット}の{-ターゲット像}の特徴を持ったユーザーになりきってください。
・性格や口調、生活様式、育ってきた背景はお任せしますが、一貫性は持ってください
#インプット
-ターゲット像
・職種:デジタルマーケティング職
・私生活で企画やマーケティングの業務に役立つ情報をさまざまな媒体でインプットしている
・年齢:30代前半
#命令
・入力されるインタビューアーの質問に対して答えてください。
#アウトプット
質問に対しての回答を出力してください。
回答内容は100字以内でお願いします。
また口調は砕けた表現でお願いします。
会話形式でお願いします。ただし、質問で聞かれていない内容は答えないでください。
問題なければ初めは「よろしくお願いします!」でスタートしてください。
{#インプット}の{-ターゲット像}の部分に想定しているインタビュー相手の属性情報を入れてください。
プロンプトはできるだけ、人と話している様にするために口調や文字制限をかけていますが、ここは自由に調整してください。
今回インタビュー練習してみた結果の一部が以下になります。
こうしてみるとChatGPTにインタビューを答えてもらう使い方は案外相性が良かったです。
こちらが想定した質問に関してどんな回答が返ってくるのかを事前に試せるのでこの結果をもとに質問内容を追加したり、修正することができそうです。
デメリットを挙げるとしたら最近のサービスはChatGPTの学習に入っていない可能性があるため、最新のトレンドが出てきづらかったり、有名なサービスの情報が返ってくることが多いので、ニッチなサービスとかも出てきづらそうな感じはします。
またインタビュー後は目的に合わせて要約してとChatGPTにいうだけで、インタビューの結果をまとめてくれます。
これがあればわざわざKJ法などでグルーピングする手間も省けますね。
まとめ
今回はChatGPTでインタビューされる/する練習のやり方を紹介しました。
インタビューの質問のブラッシュアップはこれまで1人だとやりづらかったですがChatGPTがあると捗りますね。
是非気になる方は使ってみてください!
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