誰に向けた感謝と謝罪

毎日毎日暑いし、マスクしてお仕事行って、帰ってきてお家でお菓子食べて。
土日は近所をお散歩をして、お家でオリンピック見たりして。

なんか最近のnoteが愚痴っぽくなってしまっていて自分としても嫌なのですが、なにかを見ちゃって。
「自分が相手から尊重されていないな」と感じた過去の出来事をここで成仏します。

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社会人3年目になろうとしていた頃、取引先へ送った契約書を、先方の担当者が紛失してしまったことがあった。
まぁね、そんなに莫大な額が動くような契約書ではなかったし、取引先にとってもそこまで重要視していなかったのだと思う。
紛失したから再発行してほしいとの依頼を受け、わたしは再作成して郵送しますとお答えした。
先方の担当者さんは、おじさんていうよりは青年みたいな声で、失礼ながらそこまで重役の方ではなさそう。
先方の担当者さんを以下、「相田さん」としよう。

相田さんは「いやいや、こちらが紛失してお手間をかけさせてしまったので、御社まで取りに伺います。」
わりと丁寧な対応。
(※契約書紛失してるんだけどね。)
しばらくして相田さんから訪問日程のメールが届いた。
合わせて契約内容について確認したいことがあるとのことだったので、念のため会議室を予約した。
メールのCCに相田さんと同じドメインのアドレスが入っていたので、相田さん以外の方も来るのかな?と。

当日、お渡しする契約書を整えて相田さんを待った。
過去に相田さんの会社を担当していたわたしの上司も手が空いているとのことで、同席してもらうことに。

約束の時間。
2分くらい過ぎてもわたしの部署宛の受付内線が鳴らず、道が混んでるのかなと考えていた。
すると、全く別の部署の社員が「〇〇社(相田さんの会社)の方とお約束されてる方いますかー?」とわたしの部署の島へ声をかけにきた。
「あ!わたしです!」と手を挙げて受付へ向かう。
部署を間違えたことは目を瞑るとして、何度もやり取りしてるのに名前で呼び出してくれないんだぁとモヤモヤしつつ。

受付には相田さんと思しき30代くらいの男性と、その上司と思われる50代前後の男性がいた。
「相田さんですね。お世話になっております。ご案内します。」と会議室へ案内する。
会議室に着くと、2人は荷物を置いて席に座った。
会議室で2人と名刺交換をする。
50代くらいの男性は、やはり相田さんの上司で「野中さん」という方だった。
メールのCCに入ってたあの人だ。
ちょっとこの時に気になったのが、何故か2人とも着席したまま。
わたしが2人の席の方に回って名刺交換をした。

お茶の用意と上司を呼ぶために一度会議室から退席させてもらった。
「もう1人担当の者が参りますので少々お待ちください。」

上司を呼び、お茶を持って会議室へ戻る。

会議室に入った途端、2人は立ち上がり挨拶をした。
そのままわたしはお茶を出して、上司は名刺交換。
その時、野中さんのこんな言葉が聞こえた。
「いやいや、男性の方とは知らず。大変失礼致しました。」
相田さんも「お手間をかけてしまい申し訳ございません。」とのこと。

????

もともとの担当者であり、紛失された契約書を再作成したのはわたしだ。
日程調整をしたのも、この会議室を用意したのも、お茶を用意したのもわたしだ。

被害妄想かもしれないけど野中さんの言葉から推察するに、わたしに示した態度は男性である上司に対してだと【失礼】にあたるものだと自覚しているようだった。

もちろん、これは仕事の場だし、わたしが最も若いし、この場で声を荒げて失礼を指摘することなんてできない。
それでも、わたし自身が舐められているということがひしひしと伝わる。
事前のやりとりでは丁寧だと感じた相田さんすら、上司である野中さんに倣っているように感じた。

打ち合わせの席で、紛失された契約書をお渡しした。
2人は「紛失してしまいすみません」とわたしの上司に謝罪した。
疑問点にはわたしが回答した。
打ち合わせも終盤、形式ばった挨拶が交わされ、再度2人は「お時間いただきありがとうございました。お手数をおかけしました。」とわたしの上司に伝えた。

この打ち合わせでわたしがやったことは、契約書を渡して質問に答えたことだ。
上司はあくまで同席していたに過ぎない。
それでも、その日の夕方に届いたお礼のメールは、わたしの上司にだけ宛てた者だった。

これまでやりとりをしていて、メールアドレスを再度打ち直す必要がないわたしにはメールを送らず。
わざわざ名刺から1文字ずつアドレスを打って、わたしよ上司へお礼のメールを送る。
(いや、名刺管理ソフトで読み込むだけか、、、)

正直この時には漠然としたモヤモヤとした感覚しかなかった。
相手方も上司も、わたしにとっては年上であり、男性であるから当たり前の雰囲気なのかとも思ってしまった。

それだけど、わたしも社会人になって数年が経ち、ここ最近の社会のムーブもひしひしと感じている。
あのとき、わたしは完全に舐められていたのだ。
若い女性であるから、呼び出すときは名前を呼ばなくて良い。
立ち上がって名刺交換をしなくていい。
謝罪も感謝も伝えなくていい。
失礼だと自覚していてもその態度を続けていい。
そして、それらは男性に向けてはいけない。

あのとき、誰かにこんなことがあったと伝えて、共感したり怒ってくれる人がいただろうか。
わたしには女性の上司もいるし、女性の先輩社員もいる。
きっとみんなも同じような経験をしたことがあるんだと思う。

相田さんと野中さんは露骨な態度であったが、きっともっと細かくて小さなモヤモヤ態度を取られることもあるだろう。
すぐに怒りを感じることは瞬発力か必要で、簡単なことではない。

これからわたし自身が生きやすくなるように、同じように感じる人が少なくなるように(性別とか関係なく)、どんな人にも正しい距離感と尊重を。と、自戒も込めて。

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ここ数日のムーブが見ていられないほど辛くて。
思想を変えることは難しいけど、雰囲気や態度で間違った人を飲み込めるといいなと、思いました。

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