日々の中に取り残してしまった面影。 私の中に未だある体温。 足が向く方へ歩くのは必然と人は言う。 私は言葉と生きていたかった。 言葉と息がしたかった。 そう思っていつも何かを綴った。 意味など二の次で夢中で綴る事を 何年も続けた。 熟れてゆく。 日々のなかで、 確かに熟れていた。 見慣れた場所で春の花が咲きだす。 簡単に季節はめぐってゆく。 重苦しい御託は捨てて、ただ、私は春のにおいを 楽しみにしていようと思う。 風を肌で感じる事はなくても、
深い深い森のなか、 羊はただ、夢をみた。 知らない世界の事、じぶんのこと。 夢をおう羊の後を、だれかが追った。 羊は どんな 夢を 見ていたのだろう? 朝は静かにやってきて、明日も変わらない日々が 世界を包む。 それでも、羊が夢をみていた事は きっとだれにも知られないだろう。 歩く音は静かになった。 深い深い森の中、 静かに朝はやってきた。
この世界で息をするすべての者は未だ知らない。 『空中クラゲ』 が生きている事を。 彼らは静かに息をする。 僕らと同じ世界で 静かに息を吐く。 その姿は無色透明で、触れる事は愚か 肉眼で見ることさえできはしない。 でも、確かに存在していた。 苦い今を生きる僕らが本当に 絶望してしまったとき、 彼らは僕らと重なりあう。 僕らは ひとつになる。 影は それを きっと許すんだ。 そんな世界は知らない と人は全てを忘れてゆく。 本当に大切な存在さえも 記
影を残した。 いのちは はねた。 今日があった コト。 心は 意味 を探すコトを 優先させた。 世界 って? 知らない ヒト の いろ を 探した。 目に見える 形 は わかりやすいからね? 苦い と 避けた その 複雑は だれかと 重なるの? ミエナイ もの など ミタクハナイ? 貴方は、みたくない? 赤は いのち をつくり 私を壊してくれた 白は せかいをこわし 私を守ってくれた 青は こころをすくい、私を忘れていった 黒は ただそこに 存
『おちる』 色のない しずくは ただ光っていた。 自信がない。 いつもそうだ。 自分に自信が持てない。 言葉を話すのは、私を見つけてと言っているみたいでずっと苦手だった。 正確には、日に日に苦手になっていった。 音の中で 息を 止めたように 静かに目を閉じる。 私は 何がしたいのだろう? 世界のイロイロを綺麗ダと思えるようになったのはいつからだっただろうか…。 それを 大人になれたね と言われたら何故か少しだけ胸が痛む事は考えないようにして、笑顔を探すのだろ