高校生のチョコレート商品開発
上海日本人学校高等部の生徒さんたちと、
商品企画の授業を行いました!
熱い生徒さん&先生の想いで実現!
きっかけは1人の生徒さんから「授業でチョコレートについての現実を学び、農家に還元できるチョコレートを開発できないでしょうか?」というメールをいただいたことでした。
カカオに関することを詳細に調べ、どのぐらい1商品で農家に貢献するかまで計算してくださっている真剣さにお応えできないものかと、すぐには商品化できなくても何かご一緒できることがないか先生とお話してきました。
「カカオについての現実を学びつつ、社会との関わりを持ってもらえるよう、dari Kさんと商品開発を疑似体験しプレゼンするという授業ができたら良いなと思うんです!」
お話していくなかでそのようなアイディアをいただき、自ら問いや課題を見つけ自分たちの答えを導き出す「探求」という授業で、カカオ農家の課題解決に貢献しながらお客様に喜ばれる商品を考えるというテーマが実現しました。
6名の生徒の皆さんはdari Kの取り組みやカカオを取り巻く環境についての講義から真剣そのもの。現地のこと、マーケティングに関すること、鋭い質問がたくさん飛び交い私たちも冷や汗(!?)
ここからどんな商品を提案いただくのか、さらに楽しみになりました。
■緊張の第1回プレゼンテーション
1回目のプレゼンで提案いただいた商品は…
「アグロフォレストリーを使ったフルーツのドーナツ」
商品開発担当者顔負けのアイディアを形にしたイラストをつけた熱いプレゼン!「ドーナツは焼き菓子にすることでチョコレート単体よりも競争力のある価格になるのではないか」といった論理的な課題設定や、「お客様にわかりやすい綺麗な見た目("映え")や中身が見える設計は必須」、といったお客様視点での提案は感心させられるだけでなく、とても勉強になりました。
「dari Kのコンセプトを考えた時にパッケージやチョコレート以外の原材料はどうか?」「他社の商品をリサーチしたうえでこの商品が良いと言えると根拠が増え商品が実現しやすくなるのでは」「現地のフルーツを採用するために必要な機器は?」など、実際の商品開発会議さながらに私たちも意見を出し、最終プレゼンへ向けて準備をしていただきました。
■生徒さんたちがたどり着いたのは…
いよいよ最終プレゼン。
食べる人の健康を考え、ドーナツに使用する砂糖をインドネシアのパームシュガーにし低GIも実現」「プラスチックのパッケージは、優先順位を議論し見た目の優先度の高さから今回は採用」「ドライフルーツは現地での製品化が難しいと判断し、取り組みを伝える広報的な扱いでまずは日本産を使用」など、議論をし尽くしたうえで改善点の発表や一方で全てを理想だけでは商品化が難しいといった学びも教えてくれました。
実際の商品開発でも、コストや技術の限界などがあるなかで、その時点でのベストを尽くしながらリニューアルなどで改善を続けていくもの。短い期間で商品開発の面白さと難しさ、コンセプトがベースにあるブランドならではの制約など思った以上の学びを持ち帰ってくださったようです。
dari KではAll-win Chocolateの実現を商品以外での活動を通して行ってもいますが、今回は少し珍しい形での取り組みのご紹介でした!