くそポエム
詩を書いてることをうっかり口にしたら
僕もだよと凄まじくダサい詩集を押し付けられた
とても読むに耐えない
よくもここまで安っぽくて陳腐な言葉の羅列を造り上げたものだ
こんなものを読ませようなんて人災に値する
そばに置いておくと呪われそうなので
ポストに放り込んでおいた
ノートにはご丁寧に住所と名前まで書かれてたから
今頃持ち主の手に帰ってるかもしれない
世の中には自分に酔うために詩を書く人間がいる
しかもそいつらに限ってその自覚はない
ああ関わりたくない
お願いだから関わりたくない
心から言葉を愛する人たちだけと交流したい
眠ろうとしても
あの破壊力抜群なくだらない自己陶酔ポエムが
頭から離れなくて奴を憎んだ
でも人の振り見て我が振り直せ
私だって誰かにそう思われているかもしれない
もしも私が奴と同列に見られていたら
自殺したくなるけど
生前に書き残してみた山ほどの遺書は
我ながら涙を誘うと思う
あああのおぞましいポエムがまた蘇ってくる
女もろくに抱けないケツの青いガキが
人様にお披露目していいわけねえだろ
お決まりの通りその夜は悪夢にうなされた
このクソ苦い体験を教訓として
私は死ぬ気で美しい言葉たちに出会う旅を続けよう
きっと見つけられるって自信は
根拠はないけど確信がある
あいつ一生彼女できないだろうなあ
私を苦しめた罰だ
天罰はちゃんと下るように設計されている
その世の理の礎を数多の遺された文学作品が支えてる
私もその一部になりたい
まだまだひよっこだけど
もしもいつか先生と呼ばれる日が来てくれたら
枯れない花に巡り合うことができるんだろうか
でももしあいつからファンレター届いたら
ゲロ吐くけどね
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