アメリカの常套句、ハンロンの剃刀とゲーテ
例えば、相手がイライラしてちょっぴり傷つくことを言ったとします。
このような時、すぐに言葉をそのまま受け取り、傷つくことが多いと思います。
それがもしあなたにとって大事な人やどうしても関わらなければいけない先生や上司だったら、もしかしたら相手は、実はあなたと全く関係ないことで悩んでいるのかもしれません。仕事場での人間関係、自分への自信のなさ、将来への不安、などを抱え込み、あなたに嫌われたくないがために打ち明ける勇気もなく、面倒だからと内に秘めているのかもしれません。だから一時的に目の前にいるあなたの上に立つことで満足感を得ようとして、傷つくようなことを言うのかもしれません。もしくは、狭い視野で生きているため、の愚かさからくるだけかもしれません。
もし、言われた言葉を一度、相手と自分の間の空間でホールドし、客観的に観察し、自分の中に取り込むかどうか考えると、自分を深く傷つけることはないかもしれません。
Don’t take it personally.とアメリカでは言います。
これは哲学の思考の一つである、「ハンロンの剃刀」と共通してる部分があると思います。
身近な人間関係から、政府の政策に至るまで、幅広い分野で「ハンロンの剃刀」の反対の認識、単なる失敗の可能性があるのにも関わらず、悪意によってなされたという決めつけがなされることがあります。
そんな時に一歩引いて、「悪意ではなく、愚かさからくるもの」だと理解すると、過度の批判、誤った原因の断定に至らないという考え方です。
また、この思考に似たようなことも、あの文豪ゲーテは「ファウスト」の中で書いています。
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