5歳の子どもに話すように伝える
研修講師になって来年で30年を迎えます。
独立当初から大切にしていることがいくつかありまが、そのうちの一つが、「言葉を選んで遣う」ということです。
相手が思考を停止しないように、わかりやすい言葉を選んで遣っています。
社内講師をしている頃、先輩講師から
「相手が5歳の子どもだと思って、頭の中に自然にスーッと入っていく言葉で話しなさい」
とアドバイスされたことを、今でも大切に実践しています。具体的には、
①外来語、略語、熟語を使わずに、相手の頭の中にスーッと入っていくような言葉を選ぶこと。
②あの、え~、など余分な言葉を使わないこと。
③「けれども」「ですが」などで一文を長々と続けないこと。です。
②と③は、独立した頃に通っていた講師の勉強会で、いつも指摘されていましたが、なかなか改善できませんでした。
「自分が話している内容を、自分の耳で確認しながら話すようにしてみるといいですよ」とアドバイスされたことを実践していくうちに、改善できました。
①は、特に大切にしています。
ここ数年で、一気に簡略化した英語表記や、外来語が増えたような気がします。それが流行なのでしょうか?
相手の方が、その言葉を聞いたことはあっても、意味を正確に知っているわけではありません。
また、言いにくい外来語や略語の場合は、カツゼツが悪くなりますから、聞き取りにくくて余計に気になります。
オンラインセミナーで、外来語や略語をカツゼツ悪く連発している話を聞くのは、苦痛です。私は大丈夫かな?と反面教師にしています。
流行っている言葉なのかもしれませんが、意味も本質も理解せずにその言葉を使っていると、薄っぺらい印象を受けます。
言葉や放った瞬間、取り戻すことはできません。
100%伝わるのは無理だとしても、大切な内容だからこそ、言葉を選んでしっかりと手渡したい!と思っています。
そして…
今年のはじめから、1日1話読んでいたこの本が、残り2話になりました。
年末年始は、特に印象に残った方のお話を拾い読みして、パワーを充填したいと考えています。